基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

敵は海賊・A級の敵/神林長平

この世に食えないものはない
あらすじ
宇宙キャラバンのひとつ、マグファイヤ・キャラバンが破壊された。どでかい宇宙船だったために、何か大変な事が起こったに違いないと、海賊課はセレスタンに原因究明を命じた。

感想 ネタバレ無

この世に食えないものが無いのはアプロだけである。 それにしても巻を増すごとにアプロの特殊性が明らかになっていってどんどん怖い存在になっていくな。今回表紙にニワトリが書いてあって、なんだろうなこれ、とあれこれ想像していたんだが、度肝抜かれたな。鳥類はハトもカラスも大好きだけど、ニワトリだけはだめだ。なんか品が無い。

今回アプロが初めて・・・でもないか、2回か3回目ぐらいのピンチを迎える。一見最強生物なのに。 ちなみに海賊王もピンチに。さすがA級の的。最後のあとがきで神林先生がA級の敵にひっかけて永久の敵はアプロかもしれませんね、とか書いていたが面白いな~と納得してしまった。

ちなみに新キャラ、セレスタン。いい味出しているなぁ。しかし腹ぺこキャラはアプロとかぶる。馬鹿だけど、さすがは海賊課の刑事といったところか、なかなかの活躍っぷり馬鹿だけど。

ネタバレ有


A級の敵がまさかニワトリだったとは・・・。あまりにも意外すぎて、表紙にでかでかとニワトリ書いてあるのに予想もしなかった。

しかも分裂してどんどん増やす事が出来るとか、ドラえもんの永久に二乗で増え続けるお饅頭の話を思い出した。確か15分で地球がお饅頭で埋まってしまうんだったな。

また、今回の敵は幻の存在のようなものなので、姿形はどうとでもとれるが、何故ニワトリの形をして出てきたのだろうかという問いの答えが
卵が先か、ニワトリが先か それが人間にわかるはずがないといって嘲笑っていたためにニワトリの形をとったと。なんか凄い理由だなー。 

しかしまあ、今はもうニワトリが先か卵が先かは遺伝子とか生物とかの偉い学者が答えを出しているらしい。少し引用

生物が生きている間に遺伝子構造が変化することはないため、鶏は生まれたときから鶏だった

生まれたときからニワトリだったんですねー。といってもよくわからない。じゃあその卵はどこから来たの?といったらどうどうめぐりになってしまう。遺伝子は絶対に変わらない!だからニワトリは卵から生まれたんだ!という理論は科学の世界じゃ常套手段かな。

この現象を説明するのは、この理論を使えば一番もっともらしい。だからこの理論が正しい。という感じで安易に決めてしまっている感が。最も科学畑の人間じゃないのでさっぱりーだな。

まあ上の引用文では結論は出た!と言っているけど、実際問題まだ出てないのと一緒かな。そういう理屈でいけば、今回のA級の敵 ニワトリさんの言うことも最もだなと納得できる。

今回神林長平が、今回出てきたにわとりはいうならば、なにもないところから出てきた存在、理想純粋情報体なのだ。というような事をあとがきで書いていたけど、正直にいって全く理解できない。

何もないところから出てきたというより、非物質界というところから出てきたらしいが、非物質界とか魔界戦記ディスガイアみたいだな・・・。

今回海賊王が地味にピンチで笑った。

クルトン・V(にわとり)は嘴でよう冥を狙う。危うく避ける。
「まった」
「まったはなし」とクルトン・V「弱肉強食の意味を実体験するがいい」


思わず、まった、とかいっちゃう海賊王に笑った・・・。

それにしても、火星程のでかさのニワトリとか想像するだけで笑えるなー。インパクトだけでいえば超特大級だよ。

今回アプロの食べる力、みたいなのが、魂を食う力だと判明したわけだが、なんていう恐ろしい化け猫だ。こんなのが母星に帰ったら大量に居ると思うとゴキブリの惑星とかのほうがまだマシに思える。いやでもでかい猫がいっぱいいる惑星になら行ってみたい・・・。

最後にラジェンドラを表す言葉でしめる

<わたしは自分を、この世のだれよりも優れた存在である、ラジェンドラさまだと思っています>