基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

さよならジュピター 小松左京

7月25日 さよならジュピター 読了


あらすじ
木星太陽化計画の調査主任本田英二は、宇宙考古学者バーナード博士とパイロットのホジャ・キンの来訪をうけていた。博士は、1か月前、火星で発見された巨鳥のナスカ絵が宇宙人のメッセージであるといって英二を驚かせた。 それと関連して明かされる数々の真実、最終レポートには、「コースはピンポイントクラッシュ。太陽との衝突まであと1万8000時間。約2年」太陽系50億年、最大の危機に、人類の英知はどう立ち向かうのか。

感想 ネタバレ無し
ハードSFの今作、科学描写に関しては1980年代に書かれたとは思えないほど綿密にめり込まれていると感じた。情報量がすさまじくよくもこれだけのものを書いたものだと感心した。

特にラストの方は異常に疾走感が高まって読んでるうちにこっちまで胃が痛くなってくるほどの緊張感だった。

ハードSFにおける重要性はその科学描写が確実に正確か、よりもそれによって発展してくる物語のほうにあると思っているが、今回はそれがよくでていた(と思う)ハードな科学描写の中にどれだけ現実味を持たせたドデカイとんでもないことをやらせることが出来るかというのがハードSFの醍醐味だよなぁ!



自分、世界破滅を救う話とか大好きなんで!インディペンデンスデイとか超好きだし・・・・

今回も人類規模の滅亡の話でその点についてはべらぼうによかった。プロットもよく練りこんである。ちょっとわからないところもあったが、読み込んだらわかるかな。ハードSF好きにはお勧めできる作品であったと思う。


ネタバレ有



今回どこに一番目をひかれたかというと、無重力セックスだった。今まで本物のSF好きの人に比べたら全然だが、ちょっとはSFを読んでたはずだが無重力セックスなんて事を見たのはこの本が初めてだった・・・・ そういやそんな事ができるなとおもってむしろ今まで気付かなかったのがおかしいと思うぐらいだ。

しかしやってみたいなあ・・・無重力セックス・・・・

それから好きなシーンは前半 バーナード博士と英二が木星の中に突っ込んでいく一連のシーン ちなみに一番好きなキャラはバーナード博士だったり。特に博士が気力についてしゃべってるシーンが特にお気に入り・・・


しかし少し掘り下げが足りないんじゃないかなと思ったところがいろいろあった。もっとも読み込みができてないからかもしれないが・・・ ジュピターゴーストが出てきたのはいいけどあんまり深く話にかかわってこなかったし、政敵とみられたシュドリクも特に何もしないまま勝手に崩壊してるし、マリアも結局ほとんど英二と絡んでないしと色々よくわからない点もあったかな。

しかしほとんど満足した。 やはり規模がでかい話は面白いわ