基本読書

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敵は海賊・海賊版 神林長平

敵は海賊海賊版 神林長平

とっておいた神林長平敵は海賊 シリーズを読み始めて、まず一冊目。

あらすじ
物語は誰かによって書き記されるように始まる。 この世界には今でいうWordみたいなものがあって、Wordにもある表記のゆらぎ、みたいなものを理解して勝手に直してくれるんだが、あなたの書き方は意味が分からない 要するにこうしたいのか?といって内容を勝手に書き換えてしまう。 そんな話。 海賊王が出てきて、ねこの海賊課がでてきて、二つとも二つに分裂したりしながら進む・・・

感想 ネタバレ無

ねこかわいいよねこー アポロ(猫)のために読んだといっても過言ではない。そしてしょっぱなからわらかしてくれる。ネタバレ無に語るのは難しい。 神林長平こんなのもかけたのかーと感心してしまった。 ねことパートーナーのラウルのかけあいが面白い。えーと例をあげるなら・・・ちょっと出てこないな。悔しい。 それにしてもよく猫が出てくる本だな。最終的に4匹も出てきた。もっとも実際的には2匹みたいなもんだが・・・

派手な宇宙船同士の撃ち合いというのを楽しみにする作品じゃなく、キャラの言い合いを見るための小説だと思った。あとは複雑に絡み合った事象をどう解決するのか見どころはそんなところか。


ネタバレ有


途中から突然主要キャラクターが二人に分裂しちゃったからもうさっぱーり。お前が俺で俺がお前でを真面目にやるから見てるこっちも真面目にならざるをえなくて理解するのに苦労する。 平行世界から片方に来たという感じだからパラドックスは起こらないようだ。

好きなセリフは海賊王の

「俺が狂っているなら、この世の全てを狂わしそれをあたりまえにしてやる」

海賊王自己中すぎと思わず突っ込んでしまった。 一人で狂っててくださいよお願いしますから。あと面白かったのは ラテルの 「俺はひとりじゃない」というセリフ。普通だったら仲間が居るから俺はひとりじゃないっていう意味になるんだが、この場面だと実際に俺が二人いるから困る。というか、ほんとに同じ場面に2人ずつ同じ人間がいるから読む方としては混乱しっぱなしだった。 もちろん区別をつけるために片方に♯がついてるんだがそれでもわかりづらい。 しかし何でよりによって海賊なのだろうな。勿論海を泳いでるわけじゃないし・・・宙族じゃさすがに語呂が悪いからだろうか。 なかなか満足した。次の海賊シリーズにも期待する。