基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

スプライトシュピーゲル三/冲方丁

あらすじ
24時間ごとに事件が起きて、てんやわんや!ちげぇ、1時間ごとに、だった。


感想 ネタバレ無

どうでもいいけど、絵のイメージがスプライトとオイレンで全然違うのはどうかと思うな。アニメ化したときどうするんだろう。ないか。

久しぶりに読んだもので、内容を全く覚えていなかったが大丈夫だ。政治活劇は相変わらず、わからん。二巻とかをよく復習しておけばわかるのだろうが
もうすでに手元にない。もう政治活劇をあーだこーだするのは、やめた。

二巻までどうだったかは忘れてしまったが、三巻は、思いのほか面白かったな。というか、やはりライトノベル作家の中では頭一つ実力が飛びぬけている感じだ。

そして相変わらずあとがきのハイテンションさが、マルドゥックの時のうつ病かと見まがうほどのローテンションの落差に俺はマジデビビッテオリマスヨ。

そのうち死にそうだな。

なんつーというかかんつーというか、盛り上がりは絶好調というか。ライトノベルお得意の打ち切りに怯えて、一巻二巻はマニアックになりすぎないように、幅広く読者を獲得するために、普遍的な内容でいくのがセオリーといきつつあるライトノベルにおいて、しょっぱなからマニアックすぎる内容でぶっ飛ばしてきたもののまだまだ飛ばし続けるぜーというかのごとく物語は加速していくわけで。

あれだな。オイレンと比べてもこっちの方が凄惨さという意味では格下ではある。どうも6巻だか5巻だかで終わるそうだが、後半戦突入という意味でも一つの区切りだったのであろう。

ネタバレ有


今回の三巻は、オイレンスプライトともども短編集であるが、スプライトは事件を追って行くのに対して、オイレンは個人個人に焦点をあてた書き方になっている。

そろそろ両者が交錯しつつある。というか四巻では完全に交錯するらしいな。絵はどうなるんだ、絵は。

しかし改めて表紙をじっくり見てみると、両手両足が機械というのは、わりかしすさまじいものがあるな・・・。ほとんどサイボーグではないか・・・。

終わり方としてはどうなるんだろうな。これからまとめにかかるとしても、世界は平和になりました。ちゃんちゃん、なんていうアホな終わり方はありえないし。オイレンの三人とスプライトの三人が対面して、陰謀に巻き込まれてバトルして両者仲直りして、これからは6人で軍の犬になります!わんわん!という終わり方しかみえねえ。

それか、6人ともども軍属から外れてそれぞれ、普通の生活に戻りましたENDだろうか。

それか悪の黒幕のようなやつがチラチラと出てきているので、そいつらを6人で協力して倒して、私たちの戦いはまだはじまったばかりだ!ENDでしょうか。

「国家を守るということの根底には、家族や恋人や友人など、自分を知る誰かを守るという意識があるのだ。その意識をいしずえとして、彼らは戦争という義務を背負う。それが彼らの志向となり、ときに悲劇に耐える心となる。人はそれほど長い間、何かのために戦い続けることはできない。それはいつでも、誰かの存在があってこそだ。鳳たちにとっても、それは同じことだ」

まったく同じ事が戦争心理学の本に書いてあったような。このご時世(現実でなくて、この物語の話だが)国に愛着をもって戦ってるような人間がいる時代じゃなさそうだ。

「僕は消えたりなんかしない。無実を証明して、本当の犯人を見つけて、知らせに戻る」

でたー。犯人として疑われた時に、真犯人を見つけることによって疑惑を晴らそうというミステリーお得意のアレですよ。アレ。状況は偉いちがいますが。失敗したら即死ですが。シャレになってねー。

しかしこういう展開、好きだな。逆転裁判でもあったようななかったような。このシナリオは燃えたなー(あったかなかったか忘れたのに燃えたなーといっているあたり末期だな)

十一人の死んだ偉い人たち(どんな立場の人たちだったか忘れた。ひでえ)とか、個別の十一人を思い出したけど十一しかあっていない。まったくもって無関係。あっているところといえば、どちらも政治色が濃い作品ということか。

鳳←アゲハって読むのをすっかり忘れいて、最後の方までおおとり と読んでいた。他の奴らの漢字も微妙に読み方が違うので、名前をすぐに忘れてしまう。

ちなみに冬真少年が、俺がやらねば誰がやる!と奮起するシーンはまっこと鳥肌ものであった(そんなシーンあったか?)

おしまい