基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

アルゴスの黒太子―グイン・サーガ(6)/栗本薫

五巻がクライマックスで、だいぶ面白かったのでここらはさすがに落ち着くかと思いきや、五巻に劣らない面白さで驚きである。この表紙の男絶対にどこかで見たことあるのに思い出せない。気持ち悪いことこの上ない。

毎度おなじみのあらすじを書いていく。しかしこれ、ひどい営業妨害である。

あらすじ
目下のところ行方不明だったパロにおける第三王位継承権を持つアルド=ナリスが実は生きていた。一方アムネリスは無残にも負け戻ったことを父に叱責されるかと思いきや、ご機嫌な父親に不信感を抱く。その疑問はすぐに解消される。パロに行き、アルド=ナリスを見つけ出し婿として迎え入れろというのだ。やってられっかーばーろーとは思っているものの、渋々従うことにするアムネリス。それを聞いたアストリウス、いまにも倒れんばかりにショックを受ける。こいつはなんだか悲惨な役が似合っている。こいつが悲惨な目に遭遇すれば遭遇するほど面白い。

エマ女王とベック公、この二人は草原の国アルゴスにてあははうふふと談笑していた。そこへ何か勘違いしてしまったかのような衣装を身にまとったスカールがやってきて、アルド=ナリスがついに動き出したと二人に告げる。こうしちゃおれんとベック公、アルド=ナリスの元へ馳せ参じる。

そしてやっとグイン達へ視点が戻る。リンダが便利な占いをやると、色々な方向を示される。海だか河だかは忘れたが水路を行くことにしたグイン。だがいっちゃやだー! と叫ぶセム族と巨人族、特に巨人族を説得するためにいつのまにかドードーと素手で対決することに。この試合はなかなかの面白さで、負けそうになったグインがどこから湧いてでた力なのか知らないが突如むきむきに、まるで亀仙人のじっちゃんのごとく変身しドードーをふるぼっこにする。

さて、あとは全部ナリスの話である。とにかくこのナリス、美しい美しいと書かれまくりである。いったいどれだけの美しさなのか、絵にしてしまっていいのだろうか。男でもやべーぐらいの美男子だし、女装させたらこれ以上ないってぐらいの美女だしでいったいどんな顔ならばそんなことが可能なのかと疑いたくなるぐらいである。拷問シーンなどがあるが、美男子が拷問されている場面に萌えるなどという人たちもいるようだしある意味サービスカットなのかもしれない。本書の半分はナリスがいかに美しいかを説明するかの巻であったといっても、言いすぎではないぐらいだ。で、裏切りとかなんやかんやが色々あったのち、アムネリスとナリスがご対面したところで本書は終わりを告げる。最初はどーせなよなよしたよわっちいやつなんだろちくしょーなどとふてくされながら、相手の顔を見た瞬間一瞬で恋に落ちる。なんだこれ! 恋空か!? って恋空読んだ事ないんだった。そしてそれを見てとった美男子ナリス、こいつは使えるぜ!とばかりににやりと笑って作戦を思いついたぜ、へっへっへと言うところで終わる。いいヒキだ。どんどんアストリウスが可哀そうな状況に追い込まれて行って、面白いことこの上ない。骨抜きにされたアムネリスがいったいどうなってしまうのかこうご期待。


例によって例の如く書きたい事を全部あらすじで書いてしまった。今回は本当に他に書くことが無い。