基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

星守る犬

星守る犬

星守る犬

 たまには漫画でも。泣けるのは、読む前からわかってました。表紙を見ただけで予想がつきます。この中央にうつっている犬が死んでしまう結末は。別にこの作品に限らず、犬が死んでしまう話は無条件で泣けてしまうのです。ぼくも犬を飼ってますし、その犬がおそらくあと数年のうちに死んでしまうことを思えば他人事ではいられません。たとえばこんな話があります。出産についての保健体育の授業、男子はろくに話など聞きませんが、女子はみな静かに本気で聞き入るそうです。それはいずれ自分の身に起こることだからです。みな、自分の身に起こることについては一生懸命です。人の死や犬の死も、絶対に起こりえることです。だからこそ集中せざるを得ないし、泣かざるを得ない。そして、泣けるからといって面白いかといったら、それは全くの別物なのです。読む前から犬が死んで泣けるのはわかっているのですから、面白さを感じるためには、どこかで驚きのようそを持ってこないといけない。そして、それは新しさでもあります。ただ犬が死んで泣けた、じゃダメなのです。怒りすら覚えるといったらいいすぎかもしれませんが。こういうのを読むと、人が泣くのなんてえっらい簡単だな、と思ってしまいます。それだけ。