基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

アニメ「バカとテストと召喚獣」が始まるから簡単にどんな話なのか紹介するよ

バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣
バカとテストと召喚獣2
バカとテストと召喚獣3
バカとテストと召喚獣4と5
 各巻感想。6と7の感想は書いてないようだ。
 わざわざこんなこと紹介をするぐらいなのでぼくはこの作品が大好きなわけで、どこがそんなに大好きなのかを今から簡単に説明します。ついでに内容も紹介します。なぜなら、ぼくがそうでしたけれども、タイトルだけだと正直どんな内容なのかさっぱりわからないと思うので。

 まずタイトルである「バカとテストと召喚獣」から内容を分解していくことにします。「バカ」は言うまでもなく「頭が悪い」という意味であって、作中の主人公である明久や、他の登場人物は基本的にバカです。頭が悪い。バカと一口にいっても、世の中にはたくさんの種類のバカがいるわけですけれども、「愛すべきバカ」という感覚が一番近いのでしょうが、たぶん説明してもわからんでしょう。主人公である明久くんは「人類を超越するバカ」とさえ呼ばれたことがあります。それぐらいバカです。そして、そのバカだという点がこの作品の最も顕著な特徴であるといってもいいでしょう。話はちょっと変わりますが、作品の世界の中で「こいつは凄い奴だ」という描写を引き立てたいのならば、そいつがどんなに凄いのかを文章を尽くして書くのももちろん重要でしょうがそれ以上に、その世界のキャラクターによって「何て凄い奴なんだ!!」という説明をさせる、ことこそが重要であると言えます。読者はその説明をするキャラクターを自分の目線として、その世界の状況を始めて理解することができるからです。そう考えたときに、視点キャラクターが「バカ」であるというのは、普通の出来事さえも通常では考え付かないような解釈に持っていけるという点で、非常に新しく面白いと読んでいてぼかぁ思います。

 さてさて、私立文月学園というのがこの作品の主な舞台ですが、そこでは頭の良さでクラス分けがなされており、主人公一派が所属しているのはそのFクラス、端的に言えば最下層なわけで。ここにきて絡んでくるのが「テストと召喚獣」という二つの単語。まったく関連性がないようですけれども、この作品は一応ファンタジーでもあるので、関連性があります。私立文月学園では、テストの点に応じて自分の召還獣(なんと、文月学園では召還獣が呼び出せるのだ!)の能力値が決まり、それをクラス対抗で戦わせる──そんな行事があるわけですが、まあ基本的にテストの点に応じて能力値が決まるのでFクラスは最弱なわけです。まあそこからどう、逆転していくのか? というのがまた軸の一つでもあります。また章の先頭には毎回テストの問題と、各キャラクターの回答が載っていて、そこに出てくる珍回答がこの作品の面白い点の一つでもあるのでそれがアニメでどう表現されるのかが見もの。

 基本的にはこの作品の軸はそのクラス対抗戦、それからバカなキャラクター達が織り成す「ラブコメディ」の二つを主軸にして進んでいきます。この作品、登場人物が基本的にみんな「バカ」であるという点を除けば、キャラクターは意外なほど古典的というか、オーソドックスであると思う(一人除く)。だからこそ、ラブストーリーパートは驚くほど古典的というか、女の子が頑張って男の子の気を引こうとしてでも男の子は鈍感でうわーもー!! というジレンマを王道的に非常に安定して読ませてくれる。

 簡単にキャラクターを説明すると、主人公である明久はエロゲとかにありがちな、超鈍感主人公であり、メインヒロイン二人のうちの一人、ピンク色の髪の毛の子は巨乳で清純派で真面目な優等生、とあるイベントがあってから主人公である明久のことが好きになりラブコメ真っ最中。もう一人は貧乳を気にする幼馴染で正統派のツンデレでありそれ以上でもそれ以下でもない。そしてここからが一番重要なキャラクターであり、この作品の魅力の何割かを担っているに違いない存在の紹介なのだが…、一言で言えば男の娘であり、名前は秀吉で口調も男っぽいのだけれども、容姿はどこからどうみても美少女であり周囲からもなんとも不思議な扱いを受けている。本人は「わしは男じゃ!」と渾身の訴えをしても、まわりがまたまたご冗談を、というような反応を返すので、そのあたりのジレンマが、読んでいて非常に面白い。というかぼくも読む前は「秀吉は俺の嫁」「いやいや俺のだ」みたいな会話が繰り広げられているのをみていて、「秀吉って男の名前だよなあ? なのに俺の嫁ってどういうことなんだあ??」と不思議だったのですが、読んでみたらなるほど納得、という感じでした。男であるのは確かであるにも関わらず、作中で誰ひとりとして男に対する扱いをしない、という究極的に割り切った姿勢が、なんだかとても面白い上にキャラを引き立てるのですね。

 あと十分ぐらいで始まるのでこの辺で。なんとしても放映前に書こうとしたからひどい駆け足だよ!