基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

ミルキィホームズのゲームやった

探偵オペラ ミルキィホームズ公式サイト|世界観より

――二十一世紀。
『トイズ』と呼ばれる特殊能力を持つ探偵と怪盗、
二つの存在が世界を賑わせている時代。
世界は空前の『大探偵時代』をむかえていた。
新旧の文化が複雑に入り交じる
偵都(ていと)『ヨコハマ』を舞台に
未来の名探偵を目指す4人の少女たちと
過去に探偵であることをやめた青年との
現在(いま)の物語がここに幕をあける。

ミルキィホームズというアニメが超面白くてアニメが終わった勢いでゲームまで始めちゃったんですけどこれがまたちょっとしたクソゲーでした。アニメの前日譚のような内容で、キャラの性格とかアニメと結構違ったりもするんですけどお話自体は結構面白かったのでゲームとしてみるのではなく「ミニゲームがついたギャルゲ」ぐらいに考えておけばファンならほんわかして受け入れられると思います。というか、個人的にはおもしろかった! 四時間半ぐらいで終わっちゃったけど面白かった!(ルート分岐含めればもっといくはず

あとはまあぐだぐだと。「小林オペラ」という気が狂ったような名前の青年が、まだトイズがある時のミルキィホームズとヨコハマで起きる事件を解決していったりラブがコメったりで涙有り笑い有り恋愛有りな感じなのですけど、これっていいのかなぁと思ったり。よくある「この世界に男(恋愛要素)はいらない」的なノリで拒否されないのかなあというようなことを心配してしまうのですが、別にどこでも話題になっていないのでいいんでしょうね。

アイドルマスター2騒動なんかを見ると、男キャラクター(というか恋愛)が受け入れられる作品と受け入れられない作品の境目はどこにあるのかと考えてしまいます。もっともアイドルマスターの場合は「男キャラクターが出た」から拒否反応で騒いでいるとはまた別のところに問題があるようですけど。でもけいおんに恋愛要素が出てきたら怒る層はいるだろうと想像できるので、やっぱり受け入れられたり受け入れられなかったりするんでしょうね。

そういえば小林オペラ君はトイズを失った事をうじうじと悩んでいて「僕はもう探偵じゃないんだ……」と悲痛げに何度も言うのですが、読んでいるとこれが結構面白い。この世界(彼の考え方?)だと「トイズ」が使えなくちゃどんなに素晴らしい推理能力があっても「探偵」ではないんだなぁと。しかしトイズさえ使えれば探偵になれるわけでもないようです(だったら探偵学校なんていらない)。

それにしてもこの大探偵時代や探偵が能力を使って事件を解決するというのは、清涼院流水せんせーのJDCシリーズを彷彿とさせます。350人以上も探偵を出したり、しかもみんな能力使いだったりして、探偵小説の枠を(というか小説の枠を)振りきってどこかにいってしまおうとした意欲作ですけど、ミルキィホームズの場合は振り切って、というよりかは、へばりついて(パロりまくって)ひねくりまわしてやろう、って感じかなとも思います。

あらすじには舞台となるヨコハマについて「新旧の文化が複雑に入り交じる」と書いてありますけど(アニメ観ててもゲーム観ててもあんまり実感は沸かない)、これってゲームだと探偵側も同じ構図なんですよね。古き良き推理力と観察力を軸に謎を解明しようとする小林オペラと、『トイズ』を活用して事件を解決するミルキィホームズメンバー、てな感じで。

不思議なのが、「なんで怪盗になるんだろう?」という疑問。いやトイズっていう特別な力を得た以上、悪いことに応用する人がいるのは自明ですがなんかこの世界「正々堂々と戦いを挑む」怪盗(そもそも怪盗は楽しさ・勝負を追求する傾向がある)が多すぎるよなあと。なんでこの人たちリスクを犯しまくってまで犯罪予告を出し、探偵と死闘を繰り広げるんでしょう。

「それが楽しいから」というのが怪盗帝国側の大多数の意見っぽいですけど、この世界他にも怪盗がうじゃうじゃいるわけで、うじゃうじゃいる全員が「探偵と勝負をするのが楽しい」のかなあ? と思うと不思議だなあと思うのです。もっと勝負なんかにこだわらずにスマートに能力を使いこなしてもいい気がするけど。まあ、書かれていないだけで、いっぱいいるのかもしれないですからこのへんで。

探偵オペラミルキィホームズ(通常版)

探偵オペラミルキィホームズ(通常版)