基本読書

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和田裕介『Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)』

これはおもしろかった。ちょうど来年の目標はいくつか実現してみたいWebサービスを形にするに設定していたところだったので、なんとなく読んだのだけど。33のエッセイと題されているように軽い読み物(ただしコードが結構書かれている)として、気負わずにWebサービスことが書かれている。読んでいて思ったのだが、こうした気負わずにさらさらと読める本が意外と少ないのかもしれないな。

ちなみに僕のレベルは底辺の底辺なのでWebサービスなんてつくったことがない。触りはしたけれど、というレベルで、でもいろいろやりたいことはある、夢見がちな初級者である。そうした立場からみると一番面白かったのは「意外と気軽にWebサービスってつくれるもんだなあ」ってところだ。ワンアイディアを作りこむわけでもなく、ちょっとお試し版を創ってみようか。その程度なら時間をかけるまでもなく、出来る。

本書でも30分でInstagramの写真を検索するお試し版を作ったり、Twitterで自分のタイムラインを見れる(語尾をイカ娘化して)Webサービスを作ったりと実例をいくつか示してくれている。商売にならないとしてもほんのちょっとしたお遊び、思いつきを形にする手段としてのプログラミングを身をもって体現していて面白い。

アダム・スミスは「大きなことはすべて小さなことから成長する」といった(なぜ突然アダム・スミスの話をはじめるのかといえば、今読んでいた本にたまたま出てきたからである(笑)発展する地域 衰退する地域より)。それに加えて「しかし、新しい小さなことは、実際敵効用よりも審美的評価といった理由から大事に育てなければ、周囲の状況に打ち壊されてしまう」

結局実際的な行動を起こして初めて次に繋がっていくんだろうな。最初のエッセイが『ぐだぐだ言ってないでコードを書けよ、ハゲ』だしね。当然これを読んだだけで何もかも出来るようになるわけではないが、読んでいると楽しいし、やるぞ、と決意を新たに興味が出てくる。それでいて気楽な一冊だ。

Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)

Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)