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基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

ざっくりと一回クリアしての感想──『ペルソナ5』

ペルソナ5 - PS4

ペルソナ5 - PS4

「よーしやりこむぞー!!」と発売を楽しみに待っていたわけではなかったんだけど、いざやり始めてみたらあまりに楽しすぎた。結局、土日月の連休を注ぎ込んで、さらに翌日仕事から速攻で家に帰ってきて一周クリアしてしまった。ボリュームは急がず普通にやって55時間ぐらいだったかな(睡眠時間をどんだけ削ったのやら)。

それぐらいガッツリやってしまうわけだから、まず大変におもしろく、細部まで創り込まれたゲームであった。この記事ではレビューというよりかは、ざっとプレイしての感想を述べることにする。公式が禁止しているように、ネタバレをする気はない。

プレイ前の不安だったところ

最初に「よーしやりこむぞーー!!」となっていなかったのは、不安点が幾つかあったからだ。まず、3と4をプレイした際に、「自動生成ダンジョン探索」と「コマンドバトル」に対して完全に飽きてしまっていたという個人的な理由がある。オープンワールド作品も増え、ウィッチャー3など魅力的なARPGを近年プレイしてきて、携帯ゲーム機ならともかく(ペルソナQもおもしろかった)、いまさらプレステ4でコマンドバトルっすかぁ……と、だいぶやる気が削がれてしまったのだ。

同時に、4は3にあったダンジョン/戦闘システムなどあらゆる点が洗練され、「田舎」を舞台にしたからこその魅力的なキャラクタにテーマ、日常に潜む連続殺人鬼、「絆」を否定する敵役と、総決算ともいえるような内容だっただけに「これを超えるのは厳しいだろうなあ」と思っていた。今作では「都会」を舞台に、主人公たちは「心の怪盗団」を名乗る一種の義賊なわけだけれども、そこに前作以上の"都会である意味"や"悪党どもをプレイヤーキャラにする意味"がこめられるのか? と。

事前に公開されていたストーリー情報や、アニメの一話をみてもツッコミどころばかり頭に思い浮かんできて不安が募っていたのである。

プレイ前の不安だったところは解消されたのか? 戦闘/ダンジョン篇

そうした不安が解消されたのかといえば、ほぼほぼすべてが解消されている。

まずコマンドバトルがだりいなあ……と思っていた点については、十字キイで敵選択後に○(通常攻撃)や△(スキル選択)を押して決定する方式に変わったことでコマンド入力の手間が前作よりも一段階省略された上に、味方の動きをお任せできるようになったので実質手間は4分の1以下になっている。動作も早く弱点をつけば戦闘も一瞬で終わるのでコマンドバトルであることをあまり意識させないレベルだ。

ダンジョン探索については、メインストーリーでは自動生成ダンジョン探索が排除されたのが最高に嬉しかった。そのかわりに、各ダンジョンは固定マップ化し、それぞれのダンジョン特有の謎解きや敵の回避方法など様々な手段を用いて進んでいく。その気になれば戦闘も大部分避けられるのだ。謎解きも理不尽なものはなく、少し考えればわかるものばかり。難易度の高い謎解きでない代わりに、思考を要するポイントを数多くつくっているのも次々とパズルを解き明かしていくようで爽快感が高い。

露骨なヒントではなく、道順や制限によって次に行く場所がわかるようになっているダンジョンデザインには感動させられた。新マップでは必ずといっていいほど「あそこがゴールだ」と提示され、よくわからずとも直感的に進んでいくと、なんとなく前(ゴール)に進める優しさがある。とまあ、今作は戦闘/ダンジョンシステムについては新しい路線で素晴らしい成果を残したのではないか。

キャラクタについて

キャラクタについて。人にもよるだろうが、メインキャラクタの魅力は4よりは落ちると思う。とはいえ、職業的/使命的に集まり、やたらと重い過去か重圧がある仲間が揃っているペルソナ3と、基本的には重い重圧も過去もなく、愉快で楽しい日常をおくるペルソナ4の中間ぐらいで、前2作とはまた違った味が楽しめて素晴らしい。

何より、サブキャラ陣は圧倒的に5の方が魅力的で、女性キャラを筆頭に有用な報酬がなくとも上げたくなる。これは今作のテーマ上、「信念があるが故に、変化を嫌う人々から疎外されてしまった(しまう)はみだし者たち」が集まっていることや(必然的に大人が多いし、社会人としては心に響く)、コミュではなく"協力者(Cooperation )"だからこそ、怪盗団へと密接に関わってくることも関係しているだろう。

あと、絆を上げるのにこれまでとは違ってダンジョンに潜る必要があるのも(この理由付けの処理もまたうまい)、「サブキャラの掘り下げ」と「ダンジョン探索」で完全に分離しがちだった前作までをうまくアップデートしている。デザインからして抜群に魅力的なので、公式サイトで、イラストだけでもみてもらいたいものだ。
persona5.jp

ストーリーについて

最後にストーリーについて。事前に判明していた、傍若無人に生徒を虐げる教師や盗作上等のクリエイターという「巧妙に細工をすることで、法で裁かれない悪党」を「認知上の世界であるパレス(異世界)で改心させる」「改心させられた相手は自分の罪を自白し悔い改めるようになる」というストーリーから必然的に思い浮かぶ幾つかの疑問や懸念点について、ちゃんと議論や問題になっていくので安心した。

東京を舞台にしたことの必然性も無数に用意されているし、デザイン面で「こういう風に都会の風景を取り込んだのか」と感心するところも多い。認知世界(パレス)ネタについてはもっと掘り下げられたんじゃないかというきもするけれども、ここを深く堀りすぎるとSFになってしまうかな。肝心の敵役については「そう来たか」という感じで、これもまた東京が舞台であることの必然性に絡んでいるし、大満足の内容。

終盤のヒキが4以上に強いので、寝る前に突入するとやめるにやめられず徹夜するハメになるだろう。ペルソナ3,4ファンには嬉しすぎる演出もあり──と、語りたいことはいっぱいあるがどうしてもネタバレになってしまうのでこのへんでおわり!

おわりに

総じてゲームをプレイする際のストレスを極限まで減らし、快楽を追求した良作に仕上がっている。もともと早いテンポで物語やキャラの関係性が進展し、次にやることがいつだって明確であるがゆえにやめどきがわからないシリーズであったが、今作ではそれがより追求されもう脳みそを直接掴まれたのかというぐらいにやめられない。ほんと、楽しませてもらいました。ありがとう、ありがとう<開発者さま

余談。日常に潜む殺人鬼とのバトル(ペルソナ4)、悪党どもの話(ペルソナ5)というのはジョジョの4部と5部みたいだなあと思った。