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基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2016年のおもしろかった本、ゲーム、映画を振り返る

はじめに

2016年ももうすぐ終わりです。これまで年の区切りに意味があるとは思えず年間ベストとかもあんまり書いてなかったんだけど、今年はなんだかいろんなことがあったなあ……と思いながらズラズラとリストアップしてみたら、簡単に書いておきたくなったので残しておきます。良い本がいっぱい出て、本当に楽しい一年だった。

小説

  • 〈セルフ・クラフト・ワールド〉三部作

セルフ・クラフト・ワールド 1 (ハヤカワ文庫JA)

セルフ・クラフト・ワールド 1 (ハヤカワ文庫JA)

今年読んだSF小説の中でベストといったらまずこれが浮かぶ。1巻、2巻、3巻を違った方法で語り、違った魅せ方をしながら凄まじい密度で駆け抜けてみせた。芝村裕吏が仮想現実を書くというだけで興奮しきっていたが、その期待を超えてきた作品。
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  • ヒュレーの海

ヒュレーの海 (ハヤカワ文庫JA)

ヒュレーの海 (ハヤカワ文庫JA)

ハヤカワSFコンテストの優秀賞を受賞した作品。既存の傑作群の文脈を踏まえた上で、それらを発展・統合してみせたという意味でリアル・フィクションというか、新伝奇というか、とにかく"現代"の傑作だと思う。ちなみに同時に優秀賞を受賞した『世界の終わりの壁際で』もかなりおもしろく、満足したコンテストだった。
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  • 精霊の箱 チューリングマシンをめぐる冒険

精霊の箱 上: チューリングマシンをめぐる冒険

精霊の箱 上: チューリングマシンをめぐる冒険

ファンタジィ小説として抜群におもしろい上に用いられる魔術は数学的原理によって支えられており、読み進めていくうちにチューリングマシンの仕組みを理解できてしまうという驚異的な作品。魔術師同士の攻防にも数学的な答えから必然的に結果が導き出されるので、ノンフィクション的にはもちろんSF的なおもしろさも抜群。
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  • デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping?

デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping? (講談社タイガ)

デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping? (講談社タイガ)

正確には本書を筆頭とした森先生によるWシリーズ。細かいことはあまり述べないが、これまでのシリーズとの関連が明かされ、あの人の"計画"が見え隠れした未来の社会は、森先生ならではの理屈によって支えられておりただただ楽しい。森ファンのみならず全SFファンにおすすめしたいシリーズである。
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  • エターナル・フレイム

エターナル・フレイム (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

エターナル・フレイム (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

海外SFも『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』が出たり〈叛逆航路〉三部作が完結したりと非常に豊作で、あれもこれもと選びたくなってしまうがなにはともあれイーガンの『エターナル・フレイム』である。人が想像力を働かせ科学を行使していくことの力が、ものすごく純粋な形で描かれている。この〈直交〉三部作は、僕にとっては数あるイーガン作品の中でも飛び抜けて好きなものになりそうだ(まだ三部作目を読んでいないからなんともいえないが)
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  • 筺底のエルピス

筺底のエルピス 4 -廃棄未来- (ガガガ文庫)

筺底のエルピス 4 -廃棄未来- (ガガガ文庫)

優れた能力バトル物として読み始めたら、実は本格的な○○SFでもあり○○SFでもあり……となにはともあれ4巻まで読んでくれとしか言いようがない。
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ノンフィクション

  • 生命、エネルギー、進化

生命、エネルギー、進化

生命、エネルギー、進化

生命発生の過程をエネルギーの観点から解き明かし、宇宙における生命の普遍的特性とまでいえる理屈にまで辿り着いてみせる。今年読んでいてもっともぶっとんだ科学ノンフィクション。とはいえさらさらっと簡単に読み通せる本ではないのだが、一週間でも二週間でも一ヶ月でもかける価値のある一冊だ。
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  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

確定的な死をまえにして我々はどう生きるべきなのか。現代医療は一秒でも長く命を生きながらえさせようとする手腕はなかなかのものだが、一方で"死に至るよりよい生は何なのか"という視点も忘れてはならない。本書では、現役の医師である著者が無数の患者と、自身の父親の死を受け入れていく過程を通して死との向き合い方について考察していく。せめて自分が死ぬ前に読んでおきたい。
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  • 現代ゲーム全史

現代ゲーム全史  文明の遊戯史観から

現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から

読んでいてもっとも楽しかったノンフィクションは『現代ゲーム全史』だ。主にゲームプレイの"体験"に視点をあてゲーム史を振り返っていくので「あーそんなことあったな!」とか「なるほど、あの時熱狂したゲームはあそこが設計上優れていたのか!」などなど、あの楽しかったゲームとの日々が理屈と共に蘇ってくる。数十年の歴史を通して「現実と仮想が融け合っていく」様相を提示し、ゲームの進化を通して人類文明の変遷を辿る新しい文明論としても素晴らしい。
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ゲーム

  • Fate/Grand Order

今まさにFGOでは、一年通して戦ってきた最後の敵と、全プレイヤー一丸となって共闘している最中である。それも世界/未来を取り戻し2017年を迎えるためのラストバトルなわけで、これが燃えないはずがないのであった。何十何百万のプレイヤーが参加するのに相応しい宇宙規模のシナリオ(惑星魔術とかいう凄まじいワードが出て来る)の圧倒的な完成度もさることながら、今この瞬間にしか味わえない特異なゲーム体験が生成されているという意味で、まさに2016年のゲームだったといえる。

  • ペルソナ5

ペルソナ5 - PS4

ペルソナ5 - PS4

説明不要のペルソナ5。最初は4を超えられるかねえとそんなに乗り気じゃなかったのに、やりはじめたらドハマリしてしまって睡眠もほとんどとらずにクリアまで駆け抜けてしまった。シナリオの良さはもちろんゲームシステムもストレスを感じさせない抜群の仕上がりで、据え置き機でやったゲームとしてはぶっちぎりの快作。
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  • Overwatch

オーバーウォッチ オリジンズ・エディション - PS4

オーバーウォッチ オリジンズ・エディション - PS4

FPS系もBF1からタイタンフォールまでたくさん出たが中でもドハマリして一日中やってたのはOverwatch。時間を戻したり瞬間移動したり盾を出したり固定砲台化したり、それぞれ固有の特殊能力を持つヒーローたちをうまくFPS枠に押し込めていてトリッキィなチームプレイが本当に楽しかった。ブリザード君はでももう少しバランス調整をがんばってな! 難しいのはわかるけどさ!

映画

  • 『君の名は。』『シン・ゴジラ』
  • この世界の片隅に

上の二作はみんな見たでしょって感じなので省くが『この世界の片隅に』は最高。原作が漫画として傑作なのは当然として、映画は映画ならではのやり方であの当時の"日常"を描き出してみせた。時間の流れ方がね……また。他話題作だと『聲の形』はみれてないし、いろいろと手の出せなかった作品の多い年だったような気もする。あ、『オデッセイ』は原作の見事な映画化で、これまた無条件に楽しい傑作である。
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来年やりたいこと

本業も含めて、とにかく丁寧に仕事をしたいですね。

物を書くにしてもなんにしても、ちゃんと裏をとってちゃんと本を読み込んで、時間に追われないようにきちんとスケジューリングしてできるだけ余裕を持ち、相手に敬意を払って、間違ったことをしてしまったらきちんと謝れればいいなと。あと具体的な目標としてはトーク力を鍛えるために読書ラジオとかやりたいですね。