基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

その能力は、どのような物理法則に則って/あるいは反しているのか? まできっちり詰めてくれる能力バトル/ミステリィ──『君待秋ラは透きとおる』

君待秋ラは透きとおる作者: 詠坂雄二出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2019/06/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見るどうやら能力バトル物らしい、というだけでそれ以外の情報を何も仕入れずにこの『君待秋ラは透きとおる』に手を出してみたが、こ…

動物群に広がる多様な知性──『鳥頭なんて誰が言った? 動物の「知能」にかんする大いなる誤解』

鳥頭なんて誰が言った? 動物の「知能」にかんする大いなる誤解作者: エマニュエルプイドバ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/05/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るこんなタイトルと書名なので最初鳥の知能の本かと思ったがそうではなく…

21世紀の戦争はなぜ、どのように変わったのか──『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』

140字の戦争 SNSが戦場を変えた作者: デイヴィッドパトリカラコス出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/05/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るSNS上では常に人々が罵り合っておりまるで戦争状態のようだが、そういう意味での戦場ではなく…

多様なイラストレーションによって彩られた、奇想小説のワンダーランド──『ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書』

ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書作者: ジェフ・ヴァンダミア,朝賀雅子出版社/メーカー: フィルムアート社発売日: 2019/05/27メディア: 単行本この商品を含むブログを見る本書『ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書』は、『全滅領域』(これを原作とし…

演技を通してその人の人生を浮かび上がらせてゆく──『プロフェッショナル13人が語る わたしの声優道』

プロフェッショナル13人が語るわたしの声優道作者: 井上和彦,大谷育江,関智一,田中真弓,千葉繁,飛田展男,冨永みーな,朴璐美,速水奨,平田広明,三ツ矢雄二,宮本充,森川智之,藤津亮太出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/05/25メディア: 単行本この商品…

死者の能力を借用する死霊見師(英国諜報部)vs死者から情報を引き出す死骸検師(ソ連諜報部)の諜報戦!──『ネクロスコープ 死霊見師ハリー・キーオウ』

SF

ネクロスコープ 上 (創元推理文庫)作者: ブライアン・ラムレイ,夏来健次出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/05/31メディア: 文庫この商品を含むブログを見るネクロスコープというのは何がなんだかよくわからないがそそる書名である。その上、内容をみ…

読者に見事な魔法をかけてくれる、マジック&ロボットSF──『魔法を召し上がれ』

SF

魔法を召し上がれ作者: 瀬名秀明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/05/16メディア: 単行本この商品を含むブログを見る瀬名秀明さんによるマジック&ロボットな近未来SF小説である。僕は装丁が気に入ったのとけっこうなボリュームがあったのでそのへんの…

Kindle読み上げでたくさん本を読む

この何ヶ月かKindle読み上げを利用してけっこうな冊数本を読んでいて、なかなかいいぞとかこれは難しいぞという知見が貯まってきたのでここらでいったん共有したい。Kindle読み上げとは何なのかといえば、Kindleのアプリケーションに存在する読み上げ機能を…

安上がりでかつ破壊的なパーフェクト・ウェポンとどう向き合っていくべきか──『世界の覇権が一気に変わる サイバー完全兵器』

世界の覇権が一気に変わる サイバー完全兵器作者: デービッド・サンガー,高取 芳彦出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2019/05/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るサイバー攻撃がなんかやべえんだよという話はこの何年かで俄然よく聞くよう…

それぞれ異なる味で楽しませてくれる、傑作巨大人型ロボットSF三部作がついに完結!──『巨神覚醒』

SF

巨神降臨 上 (創元SF文庫)作者: シルヴァン・ヌーヴェル,佐田千織出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2019/05/21メディア: 文庫この商品を含むブログを見るシルヴァン・ヌーヴェルのデビュー作『巨神計画』から始まる巨大人型ロボットSF三部作が、この『…

脳科学・神経科学的な観点からの専門的な記述に支えられた「発想法」──『柔軟的思考 困難を乗り越える独創的な脳』

柔軟的思考 困難を乗り越える独創的な脳作者: レナード・ムロディナウ,水谷淳出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/05/10メディア: 単行本この商品を含むブログを見る変化のはやい時代、これまでになかった新しいアイデアを生み出す必要性が増している…

データ化すれば客観的に評価できるという考えの落とし穴──『測りすぎ──なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』

測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?作者: ジェリー・Z・ミュラー,松本裕出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/04/27メディア: 単行本この商品を含むブログを見る僕の本業はWebプログラマで、こうした職業としてはありがちなこととして何社…