基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

習慣はどうやって形成されるのか?──『習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてか』

習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてかみすず書房Amazonいつも通勤や通学につかっている道は、何も考えずにも動けるぐらいには「習慣」になっているものだ。むしろいつものルートとは別の方角に行く必要がある時、そのことを忘れて「習慣」…

戯言シリーズ、正統続篇は不安を消して、期待を超えてくるおもしろさだ!──『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘』

キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘 (講談社ノベルス)作者:西尾維新講談社Amazonこの『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘』は『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』から始まる西尾維新の代表作《戯言》シリーズの正統的な続…

われわれの行動を光でどこまで制御できるのか──『「こころ」はどうやって壊れるのか~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語~』

「こころ」はどうやって壊れるのか ~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語作者:カール・ダイセロス光文社Amazonこの『「こころ」はどうやって壊れるのか』は、精神科医として現場に立ちながら、光を用いることで脳の活動を観測や制御を可能にする、「光遺伝学…

歴史上の偉大な作家らが高等知的生命体によって蘇り、創作の、読むことの本質に迫る、第10回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作──『標本作家』

標本作家作者:小川 楽喜早川書房Amazonこの『標本作家』は、ハヤカワSFコンテスト、その第10回目の大賞受賞作である。著者の小川楽喜は元グループSNE所属で既刊も存在する作家だが、今回は新人賞であるSFコンテストに作品を応募し、一次選考からはじめて見事…

なぜ一見何の利益もない嫌がらせ行為を行う人間が存在するのか?──『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』

悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?作者:サイモン・マッカーシー=ジョーンズインターシフトAmazon最近、仕事中のほとんどの時間は何らかのゲーム配信(最近はLeague of Legends)を垂れ流していることが多い。人気のストリーマー…

世界を決定的に変えてしまう技術や出来事が描かれるSF短篇が集まったアンソロジー──『フォワード 未来を視る6つのSF』

フォワード 未来を視る6つのSF (ハヤカワ文庫SF)作者:ブレイク クラウチ,ベロニカ ロス,N K ジェミシン,エイモア トールズ,ポール トレンブレイ,アンディ ウィアー早川書房Amazonこの『フォワード 未来を視る6つのSF』は、アンディ・ウィアー、N・K…

柔軟に変化していく、生物のような言語について──『言語はこうして生まれる―「即興する脳」とジェスチャーゲーム―』

言語はこうして生まれる―「即興する脳」とジェスチャーゲーム―作者:モーテン・H・クリスチャンセン,ニック・チェイター新潮社Amazonこの『言語はこうして生まれる』は、その書名通りに言語がどのようにして生まれたのか。そして、一度生まれた言語はどのよう…

宇宙生物学の研究者の父親とADHDやアスペルガーだと診断された息子が織りなす、多様な個性と惑星についての物語──『惑う星』

SF

惑う星作者:リチャード・パワーズ新潮社Amazonこの『惑う星』は、『舞踏会へ向かう三人の農夫』、『われらが歌う時』などでしられるリチャード・パワーズの最新作だ。近年、パワーズの著作は、危機に瀕した地球の生態系を救うために動き出した、特異な才能を…

所有は人を幸福にするか?──『人はなぜ物を欲しがるのか:私たちを支配する「所有」という概念』

人はなぜ物を欲しがるのか:私たちを支配する「所有」という概念作者:ブルース・フッド白揚社Amazon人間にとって「所有」とは重要な概念だ。何一つ持たずに暮らしている人などそうそういるはずもないし、年末年始には毎年何を買って(所有して)良かったのか…

2022年のおもしろかった本などを振り返る

ぼんやりしてたら2022年が終わってしまったが、振り返らないよりはマシだと信じて今からおもしろかった本など振り返ろう。今年もアニメ、小説、ノンフィクション、ゲーム……あらゆる媒体でおもしろい作品がいっぱいあった。そのすべてを取り上げることは不可…

《三体》三部作の前日譚にして科学と兵器開発の関係をテーマに据え壮大なスケール性を持ったSF長篇──『三体0 球状閃電』

三体0【ゼロ】 球状閃電作者:劉 慈欣早川書房Amazon『三体0』は、《三体》三部作の連載前年に出た、劉慈欣本人による前日譚的長篇SFになる。空中を発光体が浮遊する「球電」と呼ばれる事象の探求が、世界を一変させる兵器に繋がっていく過程を描き出した、…

「健康で、長生きする」実践的なメソッドが全部まとまった一冊──『科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド』

科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド作者:ルイージ・フォンタナ東京大学出版会Amazon近年、栄養環境の改善や医療技術の進歩によって人間はより長く生きることができるようになった。ただ、ほとんどの人が望んでいるのは、「…