基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

作動し続ける(作動しないこと)で「全て」を駆動する「無」としての「自己言及エンジン」──Self-Reference ENGINE

エントリ名は佐々木敦氏の解説より引用。文庫化に際して解説と書き下ろし分を読んだ。新たに書き下ろされたものは以下の二編『Bobby-Socks』『Coming Soon』。ボビーソックスは靴下のボビーが男に男前な声で話しかけてくるなかなかアレな話。男前の声と、日…

『犬の力』における暴力の描写が凄い

その両手が震える。 ドン・ミゲルは気づく。 少女の小さな手が、パンをテーブルに置きながらわなないている。ドン・ミゲルがその目をのぞき込むと、瞳が潤み、今にも涙がこぼれそうだ。自己憐憫か? ドン・ミゲルは自問する。それとも、恐怖心? さらに深く…

はじめの一歩…どうしてこうなった!!!

ほとんど愚痴みたいなものなのですが、最近…具体的には、ここ二三カ月におけるはじめの一歩の展開が少々ひどいんじゃあないかと思うんですよ。ひどいっていっても色々ありますけれども、ひと言でいうならば、グダグダの極みです。擁護する言葉が見つからない…

鶴田謙二の描くエマノンは、ちょうさいこう!

本屋でうろうろしていたら、『さすらいエマノン』をみつけた。1200円かー、ちょっと高いなぁと思って、買おうかそれともここはスルーしようかしばらく迷う。が、迷うぐらいなら買ってしまえ! えいや! とそのままレジに持って行ったんですが、やっぱり…

観たり読んだり。

ガンダムUCと、はるみねーしょんと、さよならピアノソナタについて。

家政婦が黙殺

本日2月23日には篠房六郎先生の漫画が、『新装版 家政婦が黙殺』と『百舌谷さん逆上する』と何と二作品も同時に発売されましたのでテンションが上がりましたよ。この『新装版 家政婦が黙殺』は新装版と言う事ですが、今回初めて読みました。エログロヤクザヤ…

圧倒的暴力!──『犬の力』

わが魂を剣から解き放ちたまえ わが愛を犬の力から解き放ちたまえ。 傑作!! あまりにも凄いものを読むと、わたしは「喜び」と同時に「怒り」を覚える。なぜなら、それを読まなかったら、同じジャンルの作品をいくらでも楽しめたはずなのに、傑作はその可能…

『創るセンス 工作の思考』

森博嗣さんはわたしが普段ぼんやりと、言葉に出来ないでいることをスっと言葉にしてしまって、考えもしなかったところにまで思考を推し進めてくれる。それも至極簡単そうに。今回はそんな森博嗣さんの工作論。実体験から始まって、最後には、わたしたちはな…

森博嗣の小説作法──『創るセンス 工作の思考』より

最初の作品を書いた時点で、設計図をさきに作って進める工法は、労働感が強くて作業が面白くないことがわかった。それに、書いているうちに思いつくことを物語に採り入れにくい。書いている最中が最もその世界に没頭しているわけだから、頭が最大限に働き、…

アホの壁

世の中にはとにかくアホが多い。会話の流れを一ミリも考慮しない話題を振ったり、誰もが了解していることを何度も何度も聞いたり、誰も面白いと思っていないことを、自分だけは面白いと錯覚して披露し続けたりとアホの種類には際限がない。じゃあ、いわゆる…

ラギッド・ガール

読了。傑作なのは疑う余地もなく。特に表題作でもある『ラギッド・ガール』は、最初から最後まで完璧で、言葉を失った。わたしが読んだものは、ただの言葉ではなく、その奥にある何かだ、という確信を持つ。その奥にある何かとはなにか。飛氏いわく言葉に出…

ハルヒみてきたー。

涼宮ハルヒの消失を見てきました。あの有名な「涼宮ハルヒの憂鬱」の劇場版。二時間四十分使って、一冊の本を消化する。丁寧に絵もお話も音楽も作られていて、とってもおもしろかったです。SF小説がよく出てきて、作品の内容を暗示するようなギミックとして…

世界は美しいと気がついていく──あまんちゅ!

ああ、これは凄い。世界があまりにも美しいことにびっくりして、読んでいて思わず泣いてしまった。前作ARIAは火星都市「ネオ・ヴェネツィア」を舞台にした美しい物語だったけれど、今回は、SF要素一切なし。田舎の町を舞台にして、それでも世界は美しいし、…

ゼロ年代SF傑作選

SF

ゼロ年代SF傑作選 (ハヤカワ文庫 JA エ 2-1) (ハヤカワ文庫JA)作者: S-Fマガジン編集部,秋山瑞人,冲方丁,海猫沢めろん,桜坂洋,新城カズマ,西島大介,長谷敏司,元長柾木出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/02/10メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 364回…

とある科学の電磁砲を14話から18話まで見た。

一期まではどうも原作準拠で爽快感のあるお話になっていたのですが、二期からはこれまでより学園都市の暗部をさらけ出していくようなお話になっているように感じます。オリジナルストーリーということで、その辺のテーマは世界観に関わることだけに、原作も…

虐殺器官

SF

ついに、ついに文庫化いたしました。伊藤計劃の「虐殺器官」。真っ黒な、喪服のようなカバーに、大森望の涙なしには読めない必殺の解説がついて、すでに単行本で読んだ人でも、損をするような内容ではない、と断言できます。もう伊藤計劃の本は、永遠に増え…

フリーター、家を買う。

有川浩は世界に出てくる人たちがみんな良い子すぎて結構展開的にヌルいんですが、そこが面白いんですね。テーマ的にも、「再生」「成長」といった未来を感じさせる内容で、今の先行き不鮮明な時代にとっても大切なことだと思います。未来に何が起こるかわか…

刀語を二話まで見たよ

いやーこれは面白い。久しぶりにテレビにかじりついて、放送を心待ちにするアニメが現れました。一カ月に一回一時間の放送枠をとって、全十二カ月で完成する放送形態なのですが、これが凄くマッチしている。一時間だと、やっぱり色々詰め込めるんですよね。…

ひらめきはつめちゃんを読んで風呂でおぼれそうになった。

ひらめきはつめちゃんをげらげら笑いながら読んだ。これはヤバイ。お風呂で読んでいたら、笑いすぎて溺れそうになった。ほんとに。何でこんなに笑えるのかなあ、って考えたときに、笑いに関して、とある科学の実験所でおこなわれた、こんな実験を思い出しま…

書評について本気出して考えてみよう

ただいま熱心に書評を勉強中なのです。もうちょっと面白い、マシなものを書きたい! と思った時に、しかしぼくには圧倒的に自分が何を書いているかへの認識が足りないことに気がついたわけで。書評……のようなものを書いている自覚はあるのだけど、書評がなん…

電波女の更生録──電波女と青春男を読んだよ。

電波女と青春男 (電撃文庫)作者: 入間人間,ブリキ出版社/メーカー: アスキーメディアワークス発売日: 2009/01/07メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 324回この商品を含むブログ (164件) を見る電波女と青春男〈2〉 (電撃文庫)作者: 入間人間,ブリキ出版社/メ…

現実も怖いけど、非現実にもパンチ力があるし……──アイアムアヒーロー

アイアムアヒーロー 1 (ビッグコミックス)作者: 花沢健吾出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/08/28メディア: コミック購入: 15人 クリック: 2,267回この商品を含むブログ (206件) を見るアイアムアヒーロー 2 (ビッグコミックス)作者: 花沢健吾出版社/メー…

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち作者: ポールグレアム,Paul Graham,川合史朗出版社/メーカー: オーム社発売日: 2005/01メディア: 単行本購入: 109人 クリック: 4,884回この商品を含むブログ (594件) を見る 最近はあまり古い本については書いて…

サはサイエンスのサ

サはサイエンスのサ作者: 鹿野司,とり・みき出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/01/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 18人 クリック: 328回この商品を含むブログ (34件) を見る いやーこれは面白いですよ。鹿野司さんという方が書いています。普…

基本読書日記

今日は特に書くことが無いから適当に最近読んだ物の感想を羅列する。なんだか色々読んだなぁ。今は鹿野司さんの「サはサイエンスのサ」を読んでおったりする。イーガンの『万物理論』では科学ジャーナリストの役目について、「アーサーCクラークは充分に発達…

Fateの劇場版見てきた。

面白かった―。三部作にでもしない限りFateなんて映画化しない方がいいだろう長さ的に考えて…とはだれもが思うところでしょうが、一応ちゃんと何も知らない人も筋は追える作りになっていたかなっと思います。ただし、幾つか致命的のようにも思える説明不足も…