基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

映画「J・エドガー」

昨日公開。クリント・イーストウッド監督。レオナルド・ディカプリオが若い時から最晩年までを主演。余談ですけどこの作品をみて人に訊くまでレオナルド・ディカプリオのことをブラッド・ピットだと思ってるぐらい映画をほとんど見ないです。本作の主人公エ…

黄金の王 白銀の王

二人は仇同士であった。二人は義兄弟であった。そして、二人は囚われの王と統べる王であった―。翠の国は百数十年、鳳穐と旺厦という二つの氏族が覇権を争い、現在は鳳穐の頭領・〓(ひづち)が治めていた。ある日、〓(ひづち)は幽閉してきた旺厦の頭領・薫衣と…

新装版 レモンをお金にかえる法

絵本で大人ならば5分ぐらいで読めてしまう。。経済は今のところはまだ「科学」出来ているわけではない。つまり完全な再現性のある現象として全てを解明できているわけではない。それは当然予測不能である人間が関わっているからでもある。一方で、原則的なル…

円城塔先生が読書メーターで褒めてた本を勝手にまとめた2(30冊)

過去にこの「円城塔先生が読書メーターで褒めてた本を勝手にまとめた」は二回行なっています。1回目 円城塔が読書メーターで良著判定した本まとめ - 基本読書2回目 円城塔先生が読書メーターで褒めてた本を勝手にまとめた - 基本読書円城塔先生は今となって…

入門経済思想史 世俗の思想家たち

驚くほど面白い。絶賛を贈る。これは単なる経済書ではない。ちくま学芸文庫から出ているし、お硬い本なのかなと緊張しながら読みだしたが、筆致は読みやすく好奇心を煽り、文章が面白い。難解な用語が説明もあまりないままに頻出しがちになる経済書たちと違…

〈映画の見方〉がわかる本80年代アメリカ映画カルトムービー篇 ブレードランナーの未来世紀

『うほほいシネクラブ』を読んでから映画熱が高まって町山智浩さんの著作『映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで 』と『トラウマ映画館』とこの『〈映画の見方〉がわかる本80年代アメリカ映画カルトムービー篇 ブレードランナー…

トラウマ映画館

引き続き町山さんの映画評論を読んでいる。この『トラウマ映画館』は書籍としては多分最新作で昨年の3月30日に出ている。最新作だから最新の映画が揃っているかといえばそんなことはない。この本に収められているのは50年、60年、70年に作成された…

映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで

『うほほいシネクラブ』(映画評)を読んで映画を見たくなるのなら正直な物だが、なぜか「映画評」を読みたくなってしまったのでまずは王道と思えるところから攻めることにした。町山智浩さんの『映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』…

うほほいシネクラブ

ひでえタイトルだなあと思いつつ買った内田樹先生の映画評論集。長くても3〜4ページぐらいでひとつの映画について語っていてさくさくとたくさんの映画評論が読める。僕はほとんど映画を見ない人なので観たことがある作品は2、3しかなかったように思うけ…

地球の論点 ―― 現実的な環境主義者のマニフェスト

スタンフォード大学(だったっけ?)で行われたジョブズのスピーチの最後を締めくくる「Stay Hungry Stay Foolish」という言葉があるが、その発祥は「Whole Earth Catalog」なる雑誌である。本書はそのWhole Earth Catalogの発行人であるスチュアート・ブラ…

大震災の後で人生について語るということ

これは橘玲総集編ですね。震災や異常な自殺率といったブラック・スワン(起こりえないと考えられていたことが起こることの比喩)が現れた時、未曾有の危機に対していかに自分の資産を分散して守りぬくか。突き詰めて考えれば今日本社会に蔓延している問題とい…

龍盤七朝 DRAGONBUSTER

二巻が出た。やはり秋山瑞人は天才であった。E.G.コンバットのようなSFが書けて、イリヤの空のような青春も書けて、龍盤七朝 DRAGONBUSTERのような武侠、武道まで書けるのか。どれだけ幅がひろいんだろう。どれだけの時間練ればこれだけの文章が生み出せるん…

昨年のベスト10

一年を通してのベスト10を書くのとかってちょっと恥ずかしい。ベスト10はみんなやってるし、僕の読んでいる本はだいたいみんな読んでいる本なので、僕があえてやる必要もないかなと。それにみんながやっているところで敢えて一人だけやらないのってなん…

私たちは進化できるのか

新書で長沼先生は最近本をたくさん出しているからどうだろうな〜と心配だったけどこれはとっても良かった。長沼先生の生物観が一冊にまとまったものなのだ。いくつかの前提があった上で(まあその前提が本論なんだけど)結論として「私たちは進化できるのか?…

リーダーについて

今日本はリーダー不在の国と言われており実際そうなのだろう。原発から民主党まで問題は様々だが未来へのビジョンを示してリスクをとって決断を下していく主体が欠如している。それがこの国の大きな問題でもあると誰もが言う。僕はリーダーについて考えなけ…

シャンタラム

いやーこれは傑作。文庫三冊、1800ページもの大作ながらこの世界にあっという間に引き込まれて、舞台となっているインドのボンベイはそのまま僕の初夢として登場した。そもそも読むきっかけになったのは⇒書評:シャンタラム | 橘玲 公式サイトここで冒頭…

ヴィクトリア朝時代のインターネット

インターネットの本質が「距離に関係なく情報のやり取りができる」だとしたらその革命をこの地球上で最初に成し遂げたのはヴィクトリア朝時代だった。ヴィクトリア朝は時代的には1837年から1901年の間を指すが、この時、すでにインターネットは存在…

中国化する日本 日中「文明の衝突」一千年史

うーんなるほど……。内容以外のところで鼻につく部分が多かったけど(まったく面白くない軽いノリとか、「同じ大学の○○氏に聞いたところ裏付けがとれたから正しいと思っていいだろう」というような誰だかさっぱりわからない他者を使った自説の権威付けとか。と…