基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ブラッド・スクーパ - The Blood Scooper

素晴らしい。森博嗣著、ヴォイド・シェイパという侍が強さとかを考えながら旅をする前作からの続編。何シリーズと呼称されているのかは知らないが、シリーズものの第二作。本来三作で終わる予定だったが、全五作になったようだ。ソースは知らない。Twitterで…

ぼくらのよあけ

すごすぎる。傑作だ。不時着した地球外生命体と、小学生たちがコンタクトをとり、秘密を持ち、宇宙に返してやる。最も簡単なあらすじはこのように一行で表現できるものであるし、これだけ聞けばありふれた筋であると言える。しかし、筋の新規さ=話の面白さ…

盤上の夜

将棋やチェス、チェッカーなどをテーマにしたボードゲーム短篇集という世にも珍しいもの。よく知らないけど、著者の宮内悠介さんはこれがデビュー作なのかな。第一回創元SF短編賞 山田正紀賞受賞と本書には書いてある。そんな賞があることすら初めて知ったが…

極北

著・マーセル・セロー。訳が村上春樹。マーセル・セローさんという方は知らなかったのですが、村上春樹訳なので読んでみました。最近ずっと小説を読んでいなかったので、久しぶりに骨のある小説を読みたいと思ったのでした。そういう点でいくと、村上春樹チ…

五大湖フルバースト

どこかでほめられているのを読んで、本屋にいって表紙がかっこよかったので買ったのだがこれがまた良い。いまどき上下巻というのもまた良い。最近僕が買う漫画は上下巻とか、せいぜい4冊ぐらいのものばかりになってしまった。一番良いのは一冊だけど、数が…

意識は傍観者である: 脳の知られざる営み

僕たちは自分の身体は「わたし」が支配していると感じるが、実はそれは間違いである。正確には行動の大部分は無意識的な行動で支配されていて、意識は行動の最後に現れて「これは自分が決断したことだ」と思い込まされている。僕達が脳について真っ先に学ぶ…

脳はすすんでだまされたがる マジックが解き明かす錯覚の不思議

脳はすすんで騙される。小学生の頃、一時期マジックにハマったことがある。ごくごく一般的で、練習も特に必要の無いマジックで、大の大人が子供ながらに容易くペテンにかけられるのが面白かったのだ。あの頃一番やっていたのは至極簡単なマジックで次のよう…

街場の読書論

内田樹先生のブログ本。普段のブログ本は買わないが、読書論なら買う。ブログの最悪な点は「過去ログが生き返ってこない」ことにあるが、本にされることで並び変えられ、再度息を吹き返す。2年も3年も前の記述を線にそって再構築してくれるから、そういう…

唯脳論

この本は……すごい。この世は夢かうつつかを高校生みたいに考えてみた - 続・はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記⇐これを読んで、読んでみたのだけど、これはすごい本なのだ。なにがそんなにすごいのか。風呂敷がでかいんだ。我々ヒトはここ数万年…

僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる

最近インサイドアップルという「スティーブ・ジョブズ」だけに注目したわけではなく、アップルそのものに注目した本を読みました。でもあれは全然インサイドアップルじゃない……公式取材もまったくないし外からみた視点しかないんだもの……。でも本書は実際に…

バナナ剝きには最適の日々

円城塔先生によるどちらかというとわかりやすい作品。円城塔先生の作品はどれも好きだが、好き度はだいぶばらける。たとえば『これはペンです』『Self-Refrence ENGINE』は超傑作だと思うが『後藤さんのこと』は微妙だ。芥川賞受賞作も、『これはペンです』…

ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない

ビジネス書ブームの分析や、ビジネス書事態の分析。後はタイトル通り。自明のことを延々と語っているだけなのでかなり退屈な本だけど、今はこういう本も必要ということだろう。ビジネス書を買い込んで自分を追い詰めたり、もしくは自分を高いレベルの人間だ…

当事者の時代

『当事者の時代』は佐々木俊尚さんが書いた最新の著作だ。テーマとしては日本における言論の危機について語っている。奇しくもほとんど同タイミングで発売された押井守の『コミュニケーションは、要らない』も日本の言論空間の空洞生を指摘していた。まあだ…

コミュニケーションは、要らない

押井守氏の新刊新書。コミュニケーション能力が盛んに叫ばれる現代でなかなか挑戦的なタイトルだ。しかし別にコミュニケーションが本当に要らない、という話ではない。じゃあどういう意味なのか……どういう話なのかいまいちわかりづらい本だ。行き当たりばっ…