基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

辞書を編む (光文社新書)

最近洋書をよく読む関係で辞書にはお世話になっている。そうでなくとも辞書のお世話になったことがないという方はなかなかいないだろう。紙だか電子だかの違いはあれど、僕らは辞書を詠む前に、辞書が存在するというそれ事態について、「世の中には自分の知…

リンカーン

スティーブン・スピルバーグの映画。映画館にて視聴。それほど期待して見に行ったわけではない上に、ずっとカメラも切り替わらず、場面も大きくうつることなくしゃべり続けている箇所などが退屈でうとうとしてしまったけれど、思い返してみるといいところは…

『リンカーン―アメリカ民主政治の神話 』と『リンカーン演説集』

リンカーンほどその一生が伝説化されている人間はアメリカ史の中では他に探すことができないだろう。今日これからスピルバーグ監督によるリンカーンを見てこようとしているのだけど、その前にリンカーンについて書かれたものを読んでみたくなり、タイトルの…

シュガー・ラッシュ

たいへんすばらしかった。ピクサーの最新長編アニメ映画で、もう公開終了しかかっているところなので出遅れまくりなんだけど、それでもおもしろかったから書いておく。ゲーセンのキャラクタが客が帰った後にういーっすお疲れ様ーっすといった感じで動き出す…

KindleStoreで漫画が大量に99円セール中なので

amazonでKindle漫画コミック第1巻99円セール中(大量、1406冊)。50%ポイント還元も(1755冊)〜2013年5月6日までの期間限定。GWセール!なんかすごい。ただ多すぎて何が何やらわからない。とにかく自分が読んで面白かったもの&自分が読もうと思っているも…

テラフォーマーズ

漫画ってなかなか終わらないし発売日を把握するの面倒くさいし、何十巻にもなると邪魔だしで続き物はあんまり読まないんですが、これは最近Kindleに登録されていたので読んでみたのです。もう続き物についてはKindleでしか買う気力がわかないなあ。無限に広…

スカル・ブレーカ - The Skull Breaker

森博嗣さんによる侍の旅路を書くヴォイド・シェイパシリーズ第三弾。どれもハードカバーの装丁が美しく統一されている。一作目の『The Void Shaper』は青を基調とした山々の風景が表紙であり、二作目の『The Blood Scooper』は全面が緑の竹林で、三作目の『T…

American Sniper: The Autobiography of the Most Lethal Sniper in U.S. Military History

SEALのスナイパーであるChris Kyleによる、2003年から2009年にかけて参加していたイラク戦争経験を主に語る自伝的な一冊。戦争からとんと離れた日本に住んでいるとついつい忘れそうになるが、今でも戦争は各地で起こっていて人は殺しあってぼかすか…

RDG レッドデータガール

意外なことにアニメ化もされて今絶賛放映中の本作。著者は樹上のゆりかごや西の善き魔女などで知られる荻原規子さん。この方の書かれる小説は、決して派手ではないものの誰もが持っているさまざまな思春期前後における葛藤の描写が丁寧で、とても楽しい。本…

『脳のなかの天使』V・S・ラマチャンドラン

ラマチャンドランの新作とあっては読まないわけにはいかない。脳の中の幽霊シリーズを読んでから、脳の不思議に好奇心を刺激され続けてきたのだから。兎角脳関連の本には自分自身の思考や、相手の捉え方、世界の感じ方について「なぜそう感じるのか」という…

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

言わずと知れた村上春樹最新作。売れに売れて売り切れも頻出しているらしい。僕も発売日に昼休み抜けだして買っていなかったら危なかったかもしれない。あんなに山と積まれていたのになくなってしまうとは……。出せば売れる札束みたいな存在で関係者はほくほ…

Lean In: Women, Work, and the Will to Lead

FacebookのCCOであるシェリル・サンドバーグさんが書いた本がこの『Lean in』なのだが、いま英語圏で売れに売れまくっているらしい。ベストセラーリストみたいなところにずっといる。で、これが「売れてますよー」っていう一過性のブームというよりかは、Lea…

翻訳教室 (朝日文庫 し 24-2)

翻訳家である柴田元幸さんによるタイトルそのまま翻訳教室。東大文学部で行われた柴田さんの翻訳授業をそのまま本にしている。この本についてはあまり説明はいらない。毎回文学の訳すお題をだし、学生たちはそれをがんばって訳してきて、授業では柴田さんが…

『戦略的思考の技術―ゲーム理論を実践する (中公新書)』梶井厚志

ゲーム理論の入門書といった位置づけの本書だが、半分以上は行動経済学の分野の解説になっている。どちらについてもたいへん有効な一冊で、共通しているのは現実の設定を抽象化および単純化し、わかりやすい関係を抜き出して戦略を立てる為の思考法を教えて…

原初の一点から無限の空白へ。『コロロギ岳から木星トロヤへ (ハヤカワ文庫)』小川一水

うげー、天冥の標を書く傍らで、こんな上質な一点物まで書いてみせるとは、驚くほかない小川一水による最新長編。240ページ足らずの、一般的といっていい長さの長編だけど、無限に等しい想像力の広がりがここにはある。テーマは、時間だ。それも単なる時…

待て『すべては「先送り」でうまくいく ――意思決定とタイミングの科学』

生きていると何かと素早い決断を迫られることが多い。学生だったらまあそう多くないかもしれない。次に進む学校はどこにするか、自分の専攻を何にするか、イジメられているのだがそれを誰に相談したらいいのだろう、部活はどこにしよう。将来の夢はなんだと…

アニメ! リアルvs.ドリーム (岩波ジュニア新書)

クールジャパンと盛り上げられ、海外でも大人気だといわれる日本のアニメだがその実態はなかなか厳しいところがある。ほんの20年前と比べると平均的なクォリティが信じられないぐらい上がっているのは誰しも実感するところだけど、それがイコールで現場も良…

特選 誤訳・迷訳・欠陥翻訳 (ちくま学芸文庫)

欠陥製品というやつは物体であるからして、その欠けているところはすぐにわかるようになっている。そこにきたら翻訳というやつは欠けているのが一目ではわからないことが多いし、原文と付きあわせなければ何が真に問題なのかも断じてはいえない。しかも読者…

世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)

アメリカがバブルで盛り上がり、新しい金融工学に投資銀行各社が金を使って金を生み出す魔法のような現象の中にいたとき、そのペテンを見ぬいて逆に張った男達がいた。これはかれらの話だ。あの破綻がなぜ起こったのかについては様々な分析の本が出ているけ…

人の手を渡った古い本には、中身だけでなく本そのものにも物語がある。『ビブリア古書堂の事件手帖』

昨日はサンフランシスコの古本屋を紹介したので今日は北鎌倉の古本屋を紹介しよう。サンフランシスコの古本屋⇒the right book exactly,at exactly the right time 『Mr. Penumbra's 24-Hour Bookstore』 - 基本読書とはいっても今更紹介するまでもないぐらい…