基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

GANTZ by 奥浩哉

エロにグロ。とても勝てそうにない強大な敵にかっちょいい武器、武道。デカい敵もいれば小さくて多い敵もいる。だがだれもかれもみな強く、圧倒的な力を持っていて、主人公たちはあまりに非力だ。でも知恵やチームワーク、覚悟を決めてその強敵に挑みかかっ…

アニメを仕事に! トリガー流アニメ制作進行読本 (星海社新書 47) by 舛本和也

アニメーション制作進行くろみちゃんというアニメーション作品を見た時、あまりに過酷で、平均的な価値観が通用せず、精神を削り肉体を削り仕事をしているのでこんな仕事には絶対につきたくないものだなあと思ったものだった。くろみちゃんはその日が初めて…

旅のラゴス (新潮文庫) by 筒井康隆

単純に筆者の力不足ゆえ内容に触れずにレビューすることが不可能だった為、下記の記述では内容に随分と遠慮なく、結末に至るまで触れています。注意してください。 うまく言葉にできないが、まるでひとつの人生を終えたようだ……というのが読み終えた人間が共…

非線形科学 同期する世界 (集英社新書) by 蔵本由紀

「同期」をテーマに据えた一冊。宇宙から人体、ホタルから橋まで、同期というテーマで世の中をみていくとまとまりがなさすぎて何がなんだかよくわからなくなってくる。しかしその複雑さ、一見して関連のないところに関連をみいだし世界すべてを複雑なまま理…

天冥の標VIII ジャイアント・アークPART1 by 小川一水

物語ことここに至ってもまだ勢いを失わず。思えば一巻を読んだ時から、僕の小川一水への信頼感は絶大で面白くてたまらないシリーズになることを微塵も疑ったことはなかった。小川一水のワンピース!!(全力を注ぎこんだ的な意味で)──天冥の標〈1〉―メニー・…

エピジェネティクス――新しい生命像をえがく (岩波新書) by 仲野徹

生命科学の分野で今一番気になっているのがこのエピジェネティクスの分野なのだがまだまだ関連本が少ない。この前エピゲノムと生命 (ブルーバックス) by 太田邦史 - 基本読書 が出て、今回本書も出たのでだんだん出揃ってきた感はある。ハードカバーではそれ…

ゲームウォーズ by アーネスト・クライン

SF

1980年代カルチャーを中心に創りあげられたオンラインゲーム世界「オアシス」を舞台に繰り広げる、アメリカのジャパニーズオタクの熱意のみで創りあげられたようなB級小説。偉大なゲームデザイナーが死ぬ際の遺言で「俺の財産が欲しけりゃ俺の作ったオン…

社会保障亡国論 (講談社現代新書) by 鈴木亘

鈴木亘さんの本を初めて読んだのは年金について論じていた本だったか。今回は年金含め日本の社会保障費がいかにヤバイことになっているかの解説と、それについての具体的な対策を論じている。実際社会保障費はヤバイ。消費税は上がり、後退を続ける年金に明…

星のポン子と豆腐屋れい子 (アフタヌーンKC) by トニーたけざき

一巻完結物の漫画としては非常によくまとまっているお話で絵的にも大満足な一冊。静と動、爽やかさとエグさへの運動が激しく、それでいてとても表現的に丁寧に積み上げていくので楽しい一冊。 ジャンルとしてはSFになるのだろう。セールスウーマンを名乗る可…

たぶん惑星(REXコミックス) by 粟岳高弘

表紙に描かれた海と空、そして潔いスク水の清々しさに惹かれただけで、全く何の期待もせずに読み始めたらこれがまためっぽう面白かった。『たぶん惑星』は粟岳高弘による漫画作品(Wikipedia的な始まり方だな)。同人作品がたくさんKindleストアにあがってい…

定年後の起業術 (ちくま新書) by 津田倫男

ちくま新書のラインナップを見ているとここ最近定年後や中高年世代の働き方に関する本が定期的に出ていることに気がつくがこれもそんな中の一冊。実際に定年後の起業を考えている人間以外には役に立つとも思えないが一応紹介しておこう。昨日の更新との絡み…

あかねこの悪魔 by 竹本泉

ゆるゆる。ほのぼの。読書好きが図書館に入り浸って本の世界に入り込んで本浸りのシリーズ。とても心地よい。 六巻で完結。なんと第45回星雲賞候補参考作。かといってばりばりのSFかといえばそんなこともなく、ごくごくゆる〜いファンタジーというのが実態。…

日本の雇用と中高年 (ちくま新書 1071) by 濱口桂一郎

本書はずいぶんとわかりやすく過去とこれから先を整理してくれている一冊であり、読みおえると自分の現状や行末を俯瞰してみれるなかなかの良書。 自分がまさにその只中にいるからこそ現状の日本各所で見られる労働形態には違和感ばかり募っていき、かといっ…

図書室の魔法 by ジョー・ウォルトン

すべての読書家におすすめする作品。 読書家、とりわけ小説読みは多かれ少なかれ孤独なものだ。多く読めば読むほどその傾向は深まっていく。なぜなら楽しいことがたくさんあるこの世界で文字を一人で読んで多くの時間を費やす人間はそう多くはないし、いたと…

戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫) by デーヴグロスマン

本の中には何度も何度も繰り返し、様々な場所で引き合いに出されるものがあってこの『戦争における「人殺し」の心理学』もそうした中の一冊になる。もちろん全編まるまる引用されるわけではないが、それぞれの場面に応じて断片化された情報が集まってくるの…

世界が終わってしまったあとの世界で by ニック・ハーカウェイ

これはなかなか狂った物語だ。今までの世界が一度終わってしまった世界というわけでも大変な自体なのに、変質した世界は「空想と現実が入り混じった」幻想世界になってしまったのだから。空想と現実が入り交じっているのだからこれまでの常識は通用しない。…

ハックス! by 今井哲也

このブログでは10巻以内の漫画、できれば5巻以内に完結している漫画を対象にしてレビューを書いているが(なぜならそれぐらいにまとまっている漫画が好きだからだ)この『ハックス!』は4巻なので個人的にベストなまとまりぐあい。のちに『ぼくらのよあ…