基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

職場の人間科学: ビッグデータで考える「理想の働き方」 by ベン・ウェイバー

たとえば今は職場の人間関係に対するマニュアルなんか存在しない。「毎日隣の人と会話しなさい」なんて言われても「ふざけているのかこのクソが」としか思わないだろう。職場の人間関係は「飲みにはいったほうがいい」とか「上司のいうことには逆らわない方…

読書会@大阪 8月3日(日)課題本:『SFマガジン700【海外篇】』のお知らせ

冬木糸一と申します。時々読書会を開いております。 下記に内容を告知していますので興味がある人はご一読ください。

The World We Made: Alex McKay's Story from 2050 by Jonathon Porritt

歴史の先生であるAlex McKayが2050年から歴史を振り返って何が起こったのか主要なイベントをざっと見ていく、未来予測系の本だ。単なる「未来はこうなっているかもしれません」とする未来予測とはちがって、時系列順に「この年にはこんなことがあってね……

Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ by Jeff Potter

最近料理をはじめた。それ以前は冷凍食品をちんして料理をしたと言いはっているレベルであったので、まったくもって人生初自炊である。時間に余裕が生まれたのと、栄養バランスを自分で管理する必要が出てきたことから始めたのだ。最初、料理といっても結局…

The Different Girl by Gordon Dahlquist

ヤングアダルト系のSF……といっていいのかどかわからないが、ジュブナイルSFとでもいったほうがいいのか。ただSF設定そのものについてはほのめかされるだけでガッツリ設定が語られるわけではない。240ページ程で、ぎゅっと詰まっている。女の子4人(+1…

キヌ六 by 野村亮馬

『ベントラー・ベントラー』で名前を知った野村亮馬さんの新作。架空の歴史をたどった2001年が舞台でサイボーグ達が身体をバラバラに、ブチブチ引きちぎりながら殺しあうアクション漫画が『キヌ六』だ。基本このブログでは5巻以内に完結する漫画をメイ…

やわらかな遺伝子 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) by マット・リドレー

『繁栄』繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史 - 基本読書 のマット・リドレー。生まれか育ちか議論に決着をつけるべく詳細を語っていった一冊で、最近文庫化された。繁栄はちょっとズレたけどもともと遺伝子とかそっちが専門の科学ジャーナリストなんだ…

NASA ―宇宙開発の60年 (中公新書) by 佐藤靖

NASAの宇宙施策はアポロが終わりISSの運用が始まったあと、何を目指しているのかよくわからない。無人探査を推し進めるのか? それとも有人で火星に人を送り込むのか? 送り込むとしてちょっと地面に足をつけて帰ってくるのか? 本格的に人間を「住まわせる…

捕食者なき世界 (文春文庫) by ウィリアムソウルゼンバーグ

先日ネズミやネコといった小型の襲撃者が狩りを繰り返し絶滅を引き起こし続けている状況を書いたねずみに支配された島 by ウィリアムソウルゼンバーグ - 基本読書 を紹介したので、同著者の前著も合わせて紹介しておこう。こちらは捕食者がいない世界で何が…

駄作 (ハヤカワ・ミステリ文庫) by ジェシー・ケラーマン

うーん素晴らしい。げらげら笑いながら最後まで読んでしまった。明らかにおかしい、明らかに狂っている。ギャグをあくまでも生真面目に、頭から尻尾まで敷き詰めてやった爽快さがある*1。後半部に関してはどこからどう読んでもゴミ・クソみたいな本(駄作)…

凶悪―ある死刑囚の告発 (新潮文庫)

国家には法律がある。破ったらこういう罰を与えるぞ! というルールブックである。基本的に国民はそうした法律を守ったり、時にはバレないようにちょっぴり破ったりして生活している。たまに免許証を忘れてクルマを運転したところで捕まることはめったにない…

SF奇書コレクション (キー・ライブラリー) by 北原尚彦

世の中にはどうにも理解できない衝動に突き動かされている人がいて、そういう人達の行動は自分にはよく理解できないだけに別の生態系をみているように面白かったりする。本書の著者である北原尚彦さんはSF古書コレクターという点で僕には理解できない情熱を…

Sakura Spirit

海外で制作されたノベルゲー 塗りなどが完全にジャパニーズエロゲー、それどころか物語も思春期真っ盛りの柔道家の17歳が自室で語り始めるというまったくもって由緒正しきエロゲーである。お色気シーンはあるがエロシーンはないのでエロゲーではないが。Stea…

読書会の形式についていろいろ考えてみる

むかし読書会についてはこんな記事を書いたことがある⇒読書会について - 基本読書いろんな形式で読書会をやってきての雑感で、ざっくりとした要約としては「長編一冊を複数人、あまり仲良くもない人間でもたせようとすると間がもたない。」っていう大きな問…

読書会@渋谷付近 7月12日(土)課題本:さよならの儀式 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)のお知らせ

冬木糸一と申します。時々読書会を開いております。 下記に内容を告知していますので興味がある人はご一読ください。

読書会『さよならの儀式 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)』の開催報告書

本日2014年7月12日に開催した読書会『さよならの儀式』ですが台風が過ぎ去ったクソ熱い中自分含め6名にお集まりいただき楽しく読んで帰ってきました。いや〜けなしたり褒めたり、楽しかった。基本褒める作品しかこのブログにはのせないので(けなすと面倒く…

あなたの見ている多くの試合に台本が存在する by デクラン・ヒル

邦題だけみるとすべての競技についての話かな? と思うが原題は『The insiders Guide to Match Fixing in Football』なのでサッカーで行われる八百長の話だ。あんまりいい邦題じゃないね。人間、別に堕落でもなんでもなく合理的な理由によって八百長をするも…

ロボコン イケてない僕らのイカした特別授業 by ニール・バスコム

アメリカには数々のスタープレイヤーがいる。アメフト、野球、バスケットボール、サッカーは……それよりは劣るか。有名なIT起業家はいるが、有名なITエンジニアというとどうだろうか。アメリカにはっていうか、世界的にいってもスーパースターといえば基本は…

ねずみに支配された島 by ウィリアムソウルゼンバーグ

『ねずみに支配された島』というタイトルだけ見て意味不明だったのでスルーしようと思ったのだが、著者が『捕食者なき世界』のウィリアムソウルゼンバーグだったので読んだ。レビュー書いてないけれどそっちも面白いのでぜひ。原題は『Rat Island: Predators…

ローマで消えた女たち (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) by ドナートカッリージ

イタリアの作家ドナート・カッリージによる第二作。ミステリ? というよりかはサイコサスペンス。二段組で500ページ超えとかなり分厚いが内容は面白い。特徴的なのは綿密な、「細部」を重視した描写と道具のとっぴさだろうか。もともと映画やテレビドラマ…

悲業伝 by 西尾維新

普段こうしたシリーズ物の一冊はシリーズ完結した時に総評としてあげるのが常なのですが、このシリーズは最初から一巻ごとに感想をあげているので今回も一応書いておきます。とはいえ完全に続き物の中の一冊であることもあり、未読の方は読まないでしょうけ…

ROBOTICS;NOTES ELITE

VITA版が出たので早速プレイ。巨大人型ロボット……そのほとんどはアニメや漫画での活躍ではあるけれども、魅力にとり憑かれた人も多いはず。正義の味方としての側面、人型であることからくる自己の拡張としての充足感、何よりその格好良さに。本作『ROBOTICS;…