基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

黒い迷宮: ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実 by リチャード ロイド パリー

黒い迷宮: ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実 (ハヤカワ・ノンフィクション)作者: リチャードロイドパリー,Richard Lloyd Parry,濱野大道出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/04/22メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る5月…

伝道の書に捧げる薔薇 by ロジャーゼラズニイ

伝道の書に捧げる薔薇 (ハヤカワ文庫 SF 215)作者: ロジャーゼラズニイ,浅倉久志,峯岸久出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1976/11/13メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (13件) を見るこれが初めてのゼラズニイだったりする。短篇…

クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF) by ウィリアム・ギブスン

クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)作者: ウィリアム・ギブスン,浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1987/05メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 94回この商品を含むブログ (58件) を見るSFは今やあらゆるジャンルに拡散し、むしろ今となっては現実そのも…

撤退するアメリカと「無秩序」の世紀ーーーそして世界の警察はいなくなった by ブレット・スティーブンズ

撤退するアメリカと「無秩序」の世紀ーーそして世界の警察はいなくなった作者: ブレット・スティーブンズ,藤原朝子出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2015/04/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る著者の立場があらかじめゴリゴリに決まって…

マインド・クァンチャ - The Mind Quencher by 森博嗣

マインド・クァンチャ - The Mind Quencher作者: 森 博嗣出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2015/04/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る桜の表紙だ。書影ではいまいちピンとこないかもしれないが本として手にとって見ると驚くほど美し…

誰得読書会@渋谷付近 5月24日(日)16:00−18:00課題本:『SFマガジン700【国内篇】』の募集告知

冬木糸一と申します。時々読書会を開いております。 下記に今回の読書会参加者募集内容を告知していますので興味がある人はご一読ください。

能・文楽・歌舞伎 (講談社学術文庫) by ドナルド・キーン

能・文楽・歌舞伎 (講談社学術文庫)作者: ドナルド・キーン,吉田健一,松宮史朗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/05/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (15件) を見る森博嗣さんの小説『マインド・クァンチャ』の引用本。この…

人類最強の初恋 (講談社ノベルス) by 西尾維新

人類最強の初恋 (講談社ノベルス)作者: 西尾維新,竹出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/04/23メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見るシンギュラリティ系のSFでは進化した人工知能なりロボットなりが現れて人間が仕事をしなくても生きていけるよ…

ビッグデータ・コネクト (文春文庫) by 藤井太洋

ビッグデータ・コネクト (文春文庫)作者: 藤井太洋出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/04/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る「底の深い人」という表現は褒め言葉として捉えられることが多い。底が深ければ深いほどいろいろなものが入っ…

シャーロック・ホームズの冒険 by アーサー・コナンドイル

シャーロック・ホームズの冒険 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ト 1-12)作者: アーサー・コナン・ドイル,大久保康雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/04メディア: 新書この商品を含むブログを見るシャーロック・ホームズの冒険 下 (ハヤカワ・ミステリ文…

レナードの朝 〔新版〕 by オリヴァー・サックス

特にノンフィクションジャンルにおいては名著と呼ばれるものは何度もの改訂、版を重ねることもあって都度都度序文や時代に合わせた注の追加が行われることになる。積み重ねられた序文の一つ一つはその本が名著であることの証となるだろう。本書もそうした名…

荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書) by 荒木飛呂彦

漫画家荒木飛呂彦による漫画術。どういう意図でタイトルをつけて、情報を与えることを意図して一コマ目を設定し、ページの割り振りを決定し、情報量をコントロールして展開していくのかを自作を使って解説しくれるめちゃくちゃ贅沢な本だ。これはあれかな、…

次の大量絶滅を人類はどう超えるか:離散し、適応し、記憶せよ by アナリー・ニューイッツ

幅が広くどれも熱心に書いていて気合の入った本なのだが、いかんせん要素がばらけているような感もある惜しい本だ。でも大上段にふりかぶったテーマは一貫しているし、ぱらぱらと読むには歴史と飛躍としての仮説が詰まった良い本のように思う。インパクト重…

コンテンツの秘密―ぼくがジブリで考えたこと by 川上量生

川上量生さん。着メロのサービスとニコニコ動画をつくってみせた。ニコニコ動画は最初は違法アニメ動画ばかりの状況から健全化させる、きちんとしたアップロード環境を整えると宣言し殆ど信じている人もいなかったのにいつのまにやらニコニコ動画は公式配信…

死者の代弁者[新訳版] by オースン・スコット・カード

本書死者の代弁者(エンダーのゲームの続編)をエンダーのゲームを読みながらも僕は読んでいないのだがそこには明確な理由が存在していた。別にそんなたいしたもんじゃないが、「だって、エンダーのゲームが面白かったのはあの状況があったからこそで、続編…

ソラリス by スタニスワフ・レム

ハヤカワ文庫通巻2000作品。ハヤカワ文庫補完計画の一貫で国書刊行会からポーランド語からの訳で(従来の英語からの重訳でなく)出たものの文庫化となった。移動させるにはなかなか面倒もあっただろうけれど、こうやってきちんと文庫の形で読めるのがあ…

NOVEL 11, BOOK 18 - ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーン by ダーグ・ソールスター

村上春樹訳で見たことのない著者だったので読んでみた。僕はわりと村上春樹さんと近い嗜好を持っているようで、彼がどこかから見つけてきて訳した本はみな楽しく読んでしまう。マーセル・セローの極北とか、凄く好きだったな。極北 - 基本読書huyukiitoichi.…

ファイト・クラブ〔新版〕 by チャック・パラニューク

ファイト・クラブといえばやはり映画の印象が強い人が多いのではないだろうか。僕の場合はちょっと違っていて、リアルタイムで映画を観たわけではなく、「ファイト・クラブにドはまりしたボンクラたちの熱い映画評」がスゴイ作品だという認識が強い。なぜか…

サイエンス・ブック・トラベル: 世界を見晴らす100冊

書評集なんてわざわざ読まなくたってこの世には読みたい本・読むべき本はたくさんある。油断をすると積読はガンガン溜まっていってしまう。ま、僕は積読しないけど。しかし『神話の力』という神話をめぐる本の中で、いつも僕に勇気を与えてくれる一節がある…

NEXT WORLD―未来を生きるためのハンドブック by NHKスペシャル「NEXTWORLD」制作班

NHKスペシャルとしてやっていた「NEXTWORLD」の書籍化ver。僕はテレビは観てないので映像がどう書籍に落とし込まれているかという観点は持ちえませんが、これは一冊の本として良い出来。映像を見逃した人も、見ていた人も手元に一冊あると良いんじゃないだろ…

アルジャーノンに花束を〔新版〕 by ダニエル・キイス

七〇周年を記念したハヤカワ文庫補完計画の第一弾。久しぶりの再読となるがいまなお鮮明な作品である。最後は思わず泣いたよ。そこに至るまでの過程も小説を読むことそれ自体の純粋な驚きに満ち溢れており、この快感と感覚の一体感は文字以外ではなかなか表…

マレ・サカチのたったひとつの贈物 by 王城夕紀

マレ・サカチのたったひとつの贈物 (中公文庫)作者: 王城夕紀出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2018/03/23メディア: 文庫この商品を含むブログを見る痺れたなあ……。『太陽・惑星』といいここ最近の日本SFの新人作家はハヤカワ創元以外からもとびきり先…

Alone Together: Why We Expect More from Technology and Less from Each Other by Sherry Turkle

本書『Alone Together: Why We Expect More from Technology and Less from Each Other』は2011年発刊の物。出版された本国ではどの程度の評判でもって受け入れられたのかは知らないが日本じゃまだ未訳なんだよね。『衝動に支配される世界』という本で引用さ…

母になる、石の礫で by 倉田タカシ

SF

第二回ハヤカワSFコンテストの最終選考まで残ったもの。ハヤカワSFコンテストは応募総数がめっぽう少ない割に(他の小説賞とくらべて相対的にどうかまでは知らないが)、最終選考まで残ったものの出版される確率が高いから単純にデビューしたいだけならオス…

GARM WARS 白銀の審問艦 by 押井守

SF

映画『GARM WARS The Last Druid』いまだに劇場公開日さえ決まっていないのに小説が先に出てしまった。監督である押井守さんによるノベライズ作品。ノベライズといってもこの作品に興味があったわけではないので『GARM WARS 白銀の審問艦』が映画のシナリオ…

ヒーロー、ヒロインはこうして生まれる アニメ・特撮脚本術

基本特撮系の脚本家同士の対談集だけれども、ほとんどの人はアニメ脚本もやっている人達だ。「物凄いオススメ! コレは凄い本だ!!」という物ではないけれども、実写なりアニメなりの脚本家同士の生の会話が読みたい人にはこれ以上ない本だろう。実写とアニ…

監督稼業めった斬り―勝つために戦え! (徳間文庫カレッジ) by 押井守

この本については五年前に単行本を読んで記事を書いているんだけど、文庫化して改めて読んでみるとやっぱり面白い本だ。しかし五年前の記事って読み返すの恥ずかしいな。念のためちょっと開いてみたけど何かバカなこといってやしないかと怖くて読めなかった…

リライブ・クジラ・声優魂

さてさてそれでは2015年の3月を振り返っていこう。3月の僕の近況的にはHONZでの連載が始まりました、というのがいちばん大きいかな。冬木 糸一 - HONZ HONZはノンフィクション専門の書評サイトで(マンガHONZはマンガ専門)web書評としてはたぶん最大…