基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

新書

イギリス近代史講義

エピローグで著者が書いているように『近代経済史のような、社会史のような、文化史のような、何だかはっきりしない構成になっていますが*1』とっちらかって何がいいたいのかよくわからないところもあるし世界システム論という言葉が頻出するもののそれがど…

調べる技術・書く技術

もうひとつのブログの方に小説の書き出しって重要だよねーという話を書いていたらわたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいるのDainさんに書き出しに8割の力を注げという本があるよといってこの『調べる技術・書く技術』を教えてもらった。この場を…

ことばと思考

『日本語は亡びない』という本を読んだ時に「愛している」を言う時に英語では「I love you」と言い、絶対に「I」を入れなければならないが日本語ならば私は必要ではない、だからこそ日本語使用者は協調性のある人格なのだみたいなことが書いてあったけれども…

カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた

これは凄い。はやぶさ関連書籍は多く出ていますが、最初にこれが読めて良かった。小惑星探査機はやぶさの、いったい何が凄かったのか、新しかったのか、その凄まじいミッションをクリアする為に、いったいどれだけの困難と思考錯誤と、一致団結と神頼みが必…

希望のつくり方

タイトルからも現れている「希望は与えられるものではない、自分たちの手で作り上げるものだ」という思想が希望の本質としていきなり興味深い。本書は希望学と呼ばれるものの解説的内容になっているけれど、希望学って書くとスッゴイ胡散くさいなあ(笑)。…

小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則

1時間ぐらい書いて「これでオッケーおしまい!」と自信満々にエンターを推した内容が全部消えてしまったので失意のどん底に沈みながらこれを書いています。40分ぐらいかけて目次を描きうつしたのですけどそれもおじゃんです。ひどい! でも前向きにいこう…

キャラクターとは何か

奇遇なことにこの本、ぴったし一年前の一月十日に出た本のようだ。ま、それだけなんだけどちょっと時間が揃うと嬉しいですね。タイトルから、言わずもがなのキャラクター論。今までのキャラクター論は文化もしくはビジネスの片面からしか語られてこなかった…

科学は誰のものか―社会の側から問い直す

STS(科学技術社会論)という単語を本書で初めてきいたわけですが、どうやら本書はそのSTSについての入門書、という位置づけのようです。STSとはサイエンスの不確実性や、優れたテクノロジーが持たざるを得ない政治性、そういった「社会との軋轢」…

議論術速成法──新しいトピカ

議論をするならば事前に読んでおいて損はない一冊。『驚異の百科事典男』には、百科事典を読みまくったのち、ディベートでもいい線いけるだろうとテレビに出たら全くまともな反論が出来ずに恥だけかいて帰ってくる、というエピソードがあったけれども、ディ…

人間はガジェットではない

ジャロン・ラニアー著。どうでもいいけど帯には「ヴァーチャルリアリティの父」と書かれているが小説家の円城塔先生にTwitterで『バーチャルリアリティの父ってすごいな。無神論者の神、みたいな。』Twitter / EnJoe140で短編中と突っ込まれていた。たしかに…

予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える

内田樹せんせーのコメントが帯にあったのと、『インフルエンザの予防接種、効かないとかいう話も聞くけど、実際どうなんだろう』と疑問に思っていたので読んでみました。結論から言えば、「必ず効く」わけではないが「確実な効果」はあるということです。た…

競争と公平感―市場経済の本当のメリット

「貧富の格差が生じるとしても、自由な市場経済で多くの人々はより良くなる」という考え方に賛成かどうかを各国で調査したところ計12カ国のうち日本の賛成率は最も低い49%だった。ロシアが53%でありフランスが56、アメリカ中国韓国などは軒並み7…

人は、,なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」

これはかなり面白いですね。本書で紹介されるのは行動分析学という、ヒトがなぜそのような行動をするのかを人の心(怠惰である、記憶力が悪い、頭が悪い、だらしない)に求めるのではなく、環境に注目して「なぜ?」と問いかける学問。たとえば本書の題名に…

本は、これから

『本は、これから』というお題にて、37人の出版関係者の方々が6ページ程で短く書いて寄せ集めた一冊。僕は元々こういうアンソロジー? というのですか? いつもは「複数の著者が書いた本」が苦手で、敬遠してしまうのですけど今回はなんとなく読みました。長…

東大生の論理― 「理性」をめぐる教室

東大版「これからの「理性」の話をしよう」とでも言った内容。東大で行ったディスカッション形式の授業を元に、東大生の反応と分析を加えた一冊。論理学についてもエッセイ程度で触れられていて、そちらもさわり程度とは言え、大変面白かったです。勉強した…

粘菌 その驚くべき知性

まさか粘菌の話が人間の知性の話にまで飛んでしまうとは思わなかった。 二〇〇〇年九月、私たちは英国の科学雑誌「ネイチャー」において「アメーバ状生物である粘菌が迷路を最短ルートで解く能力がある」という趣向の論文を発表しました。それまで脳や神経系…

数学に恋したくなる話

これは面白いなあ。新しい発見の興奮なんかは存在しないけれども、数学っていいなぁ、面白いなあとしみじみと思えるような、数学の面白さについてのエッセイです。数式なんて全く出てきませんので、難しいことなんて何一つありません。本書で取り上げている…

デザイン思考が世界を変える―イノベーションを導く新しい考え方

早川書房より。著者は世界屈指のデザイン・ファームIDEOの社長兼CEOのティム・ブラウン。デザインをどのような意味に受け取るのかは微妙に難しそうだけれども、とりあえずは「設計」「計画」を立てること、ということでおおむね間違いはないでしょう。デザイ…

外国語の壁は理系思考で壊す

英語の学習に中学高校大学と途方もない時間を費やしているのに、なぜ英語が使えるようにならないのか、それは勉強法が正しくないからである。ではどのような勉強法が正しいのか、ということを科学的に理解しようとするのが本書『外国語の壁は理系思考で壊す…

さらば脳ブーム

売れに売れまくった(大学に建物が二つも三つも立つぐらい儲かったらしい)、脳を鍛える大人のDSトレーニングというゲームで監修を務めた川島隆太教授の新書です。僕はDSLiteが発売されるちょっと前にDSを買ったのですけれども、その時からこの脳を鍛える〜…

未来型サバイバル音楽論―USTREAM、twitterは何を変えたのか

最近の音楽業界論。音楽業界はどうやってこの先生きのこるのか、ということを主題にした対談集。新書で対談=短い時間の中で適当に文字数を喋る口調で稼いだだけで内容もまとまっていないクソ本という例が多い最近ですけど、一年以上にわたって複数回に分け…