基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

大絶滅。/金子龍一

あらすじ
大絶滅

ネタバレ有
想ったけどあらすじいらねーな・・・。真面目に書いてる事なんてほとんど無いし・・・でも書いておこう・・。あらすじがないと何か唐突だし。読んだことのない人に紹介なんて一ミリもする気無いが。

とおもったけど50センチぐらいはあるかな。もはや何のために書いているのかよくわからなくなってきた。

一番最初の方で、恐竜が絶滅したといわれている天体衝突説は、ほぼ確実に関係がない!なんて言いきっているから、いったいどんな反論が行われるのだろうかとわくわくして読んでいたが、あまりわかりやすく説明されたわけでもなく、ちょっと肩すかし気味だったかもしれぬ。

しかし説明はされていたので、その点は満足だ。というか、中身自体は非常に面白いものだった。特に最後の二章に関しては大満足。藤田さんの漫画、月光条例にて、天体衝突説が恐竜絶滅における説明として、今一番有力な説である!と宣伝されていたが、あれはやはり間違いだったんだな。

最初の方は、延々とこんな仮説があるよ、でもこれはここがおかしいから、間違いだよねと書いていくだけで非常に退屈だった。仮説はわかったから、それがおかしいのもわかったから早く本論に移れと、何で隕石衝突説が正しくないのか速く説明しろと思いながら読んでいたが、いざ隕石衝突説およびその他の環境へと話しがうつると、やはり面白い。

特に環境のあたりの話は、確かにと頷く事しかりだ。多少温暖化が進もうが、地球史という観点からみれば大したことではない、といったり。だが、人間の視点から見ればたいしたことあるのだから、地球史から見たらなんてことないよねといったところで、宇宙から見たら自分なんかちっぽけな存在だよね、というような現実逃避にしかならんのが悲しいところだ。

エコバッグとか、エコカーとかアホな事をやっているが、お前らそのエコバッグとかエコカー作るのにまた資源使ってるやないかボケ、と思わずニセ関西弁で突っ込んでいたのだが、似たような事も書かれていた。といってもこれが書かれていた時にはエコバッグもエコカーもないのだが。
あるいはこのときには恐竜絶滅の詳しい原因はわかっていなかったが、今は更に有力な新説がでてるかもしれない。調べる気は今のところないが。

人類を告発することは誰にだってできる。自前の箸を持ち歩くなどといった、本質的に無意味なパフォーマンス一つで、人は誰でも、自分を告発者の側に置いた気分になれる。


ですよねー、間引いた方が森にとっていいから、割りばしは作った方がいいんだ、とかいう議論もあるけど、それも視点がせますぎて本質的に無意味だ。
確かにいいかもしれないけど、それほとんど意味ないから、という事だろう。

今も一年に、アマゾンでは日本の四国ほどの面積の木が切り取られているというのに、箸を使おうが使わないでいようが、無意味すぎる。

環境だ環境だと人は騒ぐけれど、人間にはその能力が足りていない、という文章があったけれど、まったくその通りだと思う。

大体絶滅しそうな生物を保護する、なんて何さまだという話だ。自分で絶滅に追い込んで自分で救っていりゃ世話ない、というか昔からありとあらゆる生物が絶滅し続けているのに、今さら目立つ被害だけ取り上げてかわいそうですね、救いましょう、保護しましょう、養育しましょう、自然に帰るその日まで、ってそりゃキレイな話だけどそりゃねーよっていう話でもある。
その一匹保護してる間に他の場所では何種類もの生物が絶滅していって、しかもそれは昔からごく自然に行われてきた事だというのに。

大体絶滅させたくなきゃ塩基配列でも全部コピーとって、技術が発達したら新しく生み出せばいいのだ、という事を本書でも書いてあった。
多種多様性が損なわれる、という議論も、塩基配列から生物を生み出せるならそれぐらいどうとでもなると。
まったく簡潔だが、その通りだと思った。

しかし本書の最後の結論はちょっと飛躍しすぎだな。地球がダメなら、外に飛び出せばいいじゃない!無限の資源が埋まってるんだから!ってそんな簡単にいかないですよ、っていう話で。そもそも絶滅の周期が2600万年ごとに来るっていうのに、そのうちのまだ1600万年しか存在していない人類が恒星間宇宙船を開発して、さらにそれにのって他の星にわたり生活するってのはちょっと無理がある話ですよ。大体アインシュタインの理論なら、一番近くの人が住めそうな惑星にいくのにも世代交代を使っていかなきゃいけないっていうのに。
あるいは冷凍睡眠が実用化すれば夢も現実に近づくかもしれないけれど。


どっかの大学で“テレポーテーション型”の量子計算の実験に初めて成功したっていっていたけど、これだって好きなところに飛んでいけるわけじゃないからな。

しかしこうやってどんどん量子力学とか、少なくとも冷凍睡眠が実用化すればなんとかできるんじゃないか、というような気もしてくるんだよなぁ。まぁ100年200年のスパンじゃ無理だろうが。
研究者が300年400年の視点で、物事を考えていってくれれば、いつかなんとかなるといいな。


まぁ結局天体衝突説は、天体が衝突したあとも恐竜の化石が見つかっていることや、本当に天体が衝突したのなら、K−T断層のすぐ下に恐竜の化石が大量に埋まっていないとおかしい、などという説から否定されたわけだが、かといってもう片方の、本書では有力な説と書かれているが、こっちもよくわからん。

火山が噴火してオワタ みたいな内容だったように思うけど、よくわかんない。
バカだ・・・。

まぁいいよ。

あと1億年で太陽が死滅するとか、いや、9億から15億年は大丈夫だ、というが、途方もない話だ。1億年後まで人類が生きているとは到底思えないのだが。

植物を植えたからといって、全部が全部二酸化炭素を吸いこんで酸素を吐き出してくれるわけではないというのも、はじめてきいた話だ。
それどころか、成長期にしか酸素を吸いこまずに、あとは二酸化炭素を吐き出すから結果的に見ればマイナスとかいうひどい話も。
世の中の人は樹だけが酸素を生み出すなんて考えている人もいるのかな。
アホみたいに植林するやつらはいったい何のためにやっているのか。

生まれるのがあと600年ぐらい遅かったらもっと、色々な事がわかっていただろうに。何て中途半端な時代に生まれてきてしまったんだろう。
といっても江戸とか室町とかに生まれてくるよりはましか・・・。

いや、結局のところ、いつ生まれても一緒かもしれないな。なぞを追及するのは、誰だって本能的に欲するところだし、何もしなくても、食や住居やエネルギーがまかねるようになったら人間として終わっていくかもしれないけど。