ライトノベルには必須といっていいあとがき。ライトノベルに関わらず、通常の小説でも文庫の場合はあとがきか、もしくは解説がついているのが基本である。ライトノベルなどを読んでいて思うのだが、あとがき、どう考えても必要ないというか、何のためにあるのかさっぱりわからない。書いてある事といえば当たりさわりのないこと、作品のテーマだったり、こまごまとしたエピソードが語られて、最後にみなさんありがとうございます、で締め。が基本パターンである。しかしあとがきが面白い作家というのもいて、幾人も頭にぽんぽんと浮かんでくるが(時雨沢恵一やら)、これは特殊な例だろう。確かに面白い。面白いが、あくまでもファンサービスの部類である。
あとがきが面白いこと──それは、たとえばコンサートにいって、アンコールをしてもらう、それぐらいのお得感である。あの人はアンコールをするからコンサートに行く、なんていうのは動機には、ならないはず(コンサート行った事ないけど…)。同様に、あの人はあとがきが面白いから作品を買おう、とは思わない。まあそりゃ当然か。あくまで自分があとがきに求めている物としては、近況報告ネタは面白ければいいが、無理して書く必要はない。それから作品に関わることは何一つ書かないでもらいたいし、各方面へのお礼はこんなところに書いてないで直接言え、と思うし、自分の作品を解説し出すのはちょっと寒いというか、解説というより中身の咀嚼は読者の仕事であって作家がすることではない。何がつまらんって、ライトノベルにおける無理やり書かされているようなあとがきが嫌なだけなのだけれども。毎回毎回読むたびに、このあとがきってこの本にくっついてる意味あるのか? ブログでやれ、と思ってしまう。まあ、全員ついているのにもそれなりの理由があるのだろう。他のライトノベルレーベルがほとんど全部ついているのだから、突然一つがやめることもできないとか。