15×24link two―大人はわかっちゃくれない (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 新城カズマ,箸井地図
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/09
- メディア: 文庫
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しかしまあ、実際問題未来に起きることなんて誰にもわからないのだ。一秒後に起きることすら誰にもわからない(たぶん)。だったら、明日イジメが無くなるかもしれないし、無くならないかもしれないし、弱くなるかもしれないし、まあどうなるかわからないけれど、そういう「どうなるかよくわからなさ」の中にいることというのが、いきていることの重要な要素の一つなのである。だって、ほんとに誰にもわかんないし。それを自殺するとということは、「俺/私 には未来がわかりきっている。絶望しかない。だから死ぬ」というスーパー預言者発言に他ならないんじゃないかなーという気がするんですね。だから、正直いって逃避のための自殺はどうなんだろうと思います。ただこれはあくまでも、逃避っていう目的の「手段」の為の死がどうだかなーといっているだけであって、たとえば「死」がどんなものか知りたいから「死ぬ」みたいな、なんだろ、単純に死ぬための死っていうのは、どう扱っていいのだろうなあ。
って本論にまったく関係ない話を長々と。ちなみに15×24、一巻を読んだ時点だとあまりのめり込めてなかったのですが、二巻は良かった。やっぱり十五人の人間を視点を変えながら、一巻で掘り下げるのは無理があったと見えて二巻目にしてようやく各キャラに愛着が沸いてきたというかなんというか。特にミツハシと枯野くんと亜希穂ちゃんと歩乃果ちゃんの視点パートが面白くて、っていうか正直それ以外の方々は今のところ興味をひかれないのですが、多分これからですね。今挙げた四人も、二巻でとくに焦点があたっていた方々ですし。しかしまいっちゃうのは、自殺しようとして、周りの人間に追いかけられまくってる徳永くんですよ。めっちゃ大勢に追いかけられて、アクロバティックな逃げ方(ポールを蹴って車椅子少女を飛び越えるみたいな)までして死にたいのか、と思って思わず笑ってしまいました。そんなにアクティブな自殺志願者がいるかよ! って。