基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

面白いものってなんでしょう。

 面白いものは当然人それぞれです。しかしそうはいっても世の中には出版できるものとできないものがある。そこにはやはり普遍性があるかないかが求められる…というか単純に「技巧」とかそういった要素が絡まってくる。需要と供給とかね。文フリでぼくも自分が書いたものを売って思いました。「こんなものを買ってくれるぐらいにこの文章は価値があるのだろうか」と。小説ならともかく、書評みたいなものは、興味があるから読むというよりかは「知っている本がどんな評価を受けているかが気になるから読む」という方が多いのではないかと思います。書評のだいご味とは、そこからどう「予想を外す」かどうかではないかと。あるいはまったくその本を知らない人に向けての紹介というのが本来の書評の在り方だと思いますが、しかしそれが「面白い!!」という反応を引き起こすかと言ったら、それは微妙じゃないか、あくまでもその場合、書評は本の面白さの枠の内側から逃れられいないのではないか、紹介ということは本の内容を噛み砕かねばなりませんから、だから面白さには限界があるのではないかと思います。面白さとは予測不能さの中にあります。何が起こるのかわからない。限界がどこにあるのかわからない。面白いものとは、論じている本などを飛び越えていかなければいけない。だとしたら単に書評するにしても、何かその本の中に内蔵されている価値とはまったく違うものを用意しなければいけない。そうしなければ、それは面白い書評とはいえないでしょう。そしてそんなものを出すのは、結構難しいなあと思います。原作付きのアニメみたいなもので、「その作品のどうしても外せない根幹を除いて他の部分で自分のオリジナリティを出す」みたいなよくわかんない力が求められているような気がするんです。マイマイ新子なんかはそのあたり凄くうまくやっていたのですが、レベルが高い。高すぎる。しかし人に何かを手で「売る」と考えたときに、最低限自分が納得したものを提出しなければならないのではと思います。そのあたりの兼ね合いが難しい、という話です。いっそのこと小説でも書いてみようかと思ってしまうぐらいです。