基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

電波女の更生録──電波女と青春男を読んだよ。

電波女と青春男 (電撃文庫)

電波女と青春男 (電撃文庫)

電波女と青春男〈2〉 (電撃文庫)

電波女と青春男〈2〉 (電撃文庫)

 とりあえず二巻まで読んだよ。初入間人間。いりまにんげんだと思っていたら、いるまひとまだった。「い」しか合ってないよ。まあそんなことはどーでもよくて。一巻では、青春男くんは高校生活を青春して過ごそう頑張って、電波女ちゃんは電波女からちょい電波女への転生を果たす。二巻では、青春男くんは相変わらず青春を送ろうとして、電波女ちゃんはちょい電波からわりとまともになろうと頑張る。特に超常現象が起こるわけでもなく、能力者も出てこない結構珍しいライトノベルかもしれない。いやあ、それともラブコメだと結構多いのかなあ? 特に超常現象が起きないラノベ。思考垂れ流しみたいな文章が非常にうっとおしいのですが(でもそれが売りなのかもしれない)女の子は可愛いし、二巻では四十歳になってしまったおばさんによる、四十歳になってしまったことへの苦悩みたいなのが書かれたりして面白いです。

老人と子供のちょうど真ん中、四十歳。

 ラノベっていうか小説とか漫画でも四十歳女子の精神が語られることって、あまりないので新鮮だったり。さらには四十歳女子と四十歳男子の純な恋愛とかも。お前らその年でも純な恋愛すんのかい、っていう感じですが、実際は老人ホームでもじいさん達は中二力を発揮して恋愛したりしているみたいですし(アイアムアヒーローで言ってた)全然アリ。でも怖いですね。四十歳。三十歳とかだと、人生壁にぶちあたっても「なにくそ!!」と踏ん張れそうだけど、四十歳だと「う、うぐぐぐう」とかになっちゃいそう(何が?)。だって、だってですよ。三十歳っていうのは、働ける限界から数えて折り返し地点なわけじゃないですか。60歳で仕事辞めるとして。だから「まだ行ける!!」と思うだろうとぼくは想像する。対して四十歳はどうだろうか。死ぬのが八十歳だと想定すると、死ぬまでの折り返し地点だ。それがどういうことかというと、もうそろそろ死ぬ事を考え始めないといけないん時期なんじゃないか。「え、おれ、さっきまで生きることを考えてたのにもう死ぬことを考えなきゃいけないのかよ」とかいってあわてだす。自分の人生を振り返って、やり残したこと、現実的に考えてこれから出来ることと、出来ないこととか探し始めちゃうかも。何でもやり直しがきくような、人生に時間がいくらでもあるかのような無知から覚めた四十歳。登場人物も、今回メインになったのは死を間近に控えたおばあちゃんと、いまだに成長期な若者達。そしてその中間で揺れる女々さん。まん中で揺れる年齢なんだろう。老人と子供の間。それでもあえて自覚的に子供でいながら、人生を楽しく生きようとする女々さんが、とっても良かったです。いい大人ってのは、子供に戻ることができるんだ。