基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

本の目次だけを読むのも、結構楽しいよ。

「良い本は目次を読んだだけで本の内容がわかる」というような事が言われたりしますが、読んでみたらこれがかなり頷ける。しかし「だったら中身読まなくていいじゃん」と思ったりします。なので今日は目次案内みたいな感じです。たとえばよく出来た目次といえば、斎藤孝さんの『「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術』があります。これはもう、目次が全てといってもいいぐらい。主に読書を扱った項目の目次をAmazon.co.jp: 「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術から引用するとこんな感じです。(はてな記法にひっかかるので◆にしたり改行を潰したりしています)以下収納

「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術

「読む・書く・話す」を一瞬でモノにする技術

目次
1 読書は錬金術である
◆書く・話す・考える力をつける

2 本をどんどん読むコツ
◆とにかく、数をこなす ◆質量転化の法則 ◆一度に一〇冊、読んでいく ◆多読と精読を両立させる

3 とにかく、最初はなんでも読む
◆専門性にとらわれすぎない ◆芋づる式読書法で幅広く読む

4 二割読んで「完読」と同じ結果を得る
◆大事なところだけをすくい上げる ◆「サーチライト読み」を鍛える ◆「キモ」を見つける ◆「立ち読み」でサーチ体験を増やす ◆ためらわず、飛ばし読みする

5 「締め切り設定」で読書力が変わる
◆買ったその日が最高の読書チャンス ◆ストップウォッチで時間を設定する ◆他者の力を借りて読む

6 本は汚して読め
◆印をつけると記憶力が高まる ◆解体しながら読むと吸収率が上がる

7 一〇〇%の記憶は必要ない
◆内容を俯瞰するようにつかみ取る ◆目次は本の「レジュメ」 ◆拡大コピーする二つのわけ

Step3 記憶を深める5つの手法
1 自分の言葉で再生してみる
◆意味をつかまえて記憶する ◆大事なのは共感すること ◆丸暗記せずに要約する ◆自分の経験とリンクさせる

2 幅広く、深く見る
◆複眼的に見る ◆できるだけ、たくさんの意見に触れる ◆見えない「真意」をくみ取る ◆自由にイマジネーションを広げる ◆好き嫌いの感情も大事

3 もう一つの人生を生きる
◆データベースに「深み」を与える ◆駄作も名作も読む ◆情報とアイデンティティ ◆尊敬できる脳内スタッフを持つ

4 批判的思考を鍛える
◆クエスチョンマークをつけられるか ◆批判と共感を切り換えていく ◆はじめから否定しない

3.もう一つの人生を生きるの中の、「駄作も名作も読む」とか、中身読まなくても内容がわかりますよね。「目次は本の「レジュメ」」なども、それだけで完結している。「ストップウォッチで時間を設定する」とか「そんなんどーでもえーやん」と思ったりします。目次だけ読んでも、結構楽しい……というか、もう本を読む必要がないぐらいの情報量は得ることが出来ます。

ぶっちゃけ読書法などといっても、書く人間によってオリジナリティが出ることは少ないですよね。なので色々な読書法の本の目次を見ると、結構な頻度でかぶっているところが見受けられます。その中からよく出来た目次を選ぶと、たとえば小飼弾氏のAmazon.co.jp: 空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法も目次だけで内容が大体把握できる。

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)

目次
はじめに

1章 本を読め。人生は変わる
●2割の成功者は本を読んでいる ●不況だからこそ本を読め ●時間をコストで考えよう ●新聞よりも本を読め ●あなたはホントに忙しいのか? ●恋愛よりも情報に飢えるべし ●情報で溜まったクソを排泄せよ! ●本はWebに負けていない!?

2章 本を読め。答えは見つかる
ファミコンよりも本は魅力的 ●本は水である ●読書は「天才」への最短コース ●空気を読むとバカになる ●現代をサバイブする本 ●「古典」は入りやすいし、おもしろい ●人生を変える“難解本”の読み方 ●読書を血肉化する方法

3章 「手」で読め。そして「脳」で読め
●まず本は「手」で消化せよ ●ノンフィクションは構造を読め! ●ノンフィクションは「速く」読め! ●フィクションの読書とは旅である ●読んだら「外」に出す ●「外」に出すテクニック ●本に付箋を貼るな! ●人間ならば「脳」で読め ●「停止ボタン」を押すな! ●1時間で10冊読む超読書法

4章 本を読んだら、「自分」を読め
●クソ本を踏むのも一興 ●ひきこもって本を読め ●「読書しりとり」のススメ ●6冊読めば、世界がわかる ●クソ本は青汁だ ●クソ本が売れる理由 ●ベストセラーの効果的な読み方 ●ケチをつけながら読め

5章 コストパフォーマンスを考えよう
●安い本で肩ならしをしろ ●ハードカバーはいい迷惑だ ●本棚は下着よりもセクシー!? ●お金よりも本を浪費せよ ●大前提! 本は“商品”である ●フィクションは文庫がいい ●フィクションの「不都合な真実」 ●フィクション作家の才能の測り方 ●本の表紙は嘘をつく

6章 エロ本は創造力の宝庫だ!
●「全米が抜いた!?」 ●キャッチコピーはエロ本にまかせろ ●エロには「溺死」の危険性が! ●官能小説で養う「創造力」

7章 マンガは日本の国宝である
●マンガの2つの「穴」 ●出版社の手口にだまされるな ●ひとつの作品に囲い込まれるな ●ハマる作品は自分で選べ ●「資料価値」を見逃すな!

目次を読んだだけで読んだ気分になる。「クソ本を踏むのも一興」なんてのは先程の斎藤孝さんの「駄作も名作も読む」と被っていたりして、こうやって一定のジャンルに偏った「目次」を横断していくだけで「自分のオリジナルの目次」が作れそうです。いずれ僕も色んな本のいいところを切り貼りしたオリジナル目次を作ってみたいなぁとか思います。

こういった読書法系の本に限らず、ビジネス書の類は結構目次が充実しているので、わざわざ本を買うところまでいかなくても、こうやって目次を読むだけでも結構楽しいです。しかし一部の、今上に挙げたような優秀な目次を除けば、中身がどんなものかまでは正確にはわからない。だけど、むしろそういった時も、この項目はこういう意味だろうか? と「自分で考える」きっかけになって楽しいな、と思います。

カントも「啓蒙とは何か」の中で、みんなが自分で考えることをしない原因として怠惰を挙げていて、その理由として「お金さえ払えば、考える必要などない。考えるという面倒な仕事は、他人がひきうけてくれるからだ。(P11)──永遠平和のために/啓蒙とは何か 他三篇」と言っているんですよね。面倒くさいから自分で考えないで書物に頼るんだ、それは自分で考えてないんだって。みんな楽な方に流れるから、みんな考えることをしなくなるんだと言っているわけです。

もちろんカントが言っているのも、だから本なんて読むなというわけではなくて、本を読んだ後、それで満足してはいかんよね、読んで、読んだことを自分で考える材料にしなくちゃいけないってことなんだろうね。だから、本を読んで自分で違う事を考えたりするのも重要だけど、目次だけ読んで、中身を考えたりするのも結構いいんじゃないかな〜〜と思ったりした。今ならネットで目次も見れるしね〜〜。うん、目次を読むの、結構楽しいよと言う話でした。

永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)

永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)