基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

いいことをいうなあ。と思いながら読んだ。Chikirinの日記で有名なちきりんさんの、ブログをまとめて加筆したり修正したりした一冊。試しにブログを読んでみたらどうだろうか。

どうすれば人生を楽しく生きられるのかについて書いている。基本的に発想を変えるような、「そういう考え方もいいけど、こういう考え方の方がもっとハッピーになれるんじゃない?」という提案。ときどき10年以上のローンで家を買うとか頭おかしいんじゃないの? という具体的な話も出てくる。

抽象的に内容を読み取ってしまうと、「身の程を知れ」ということではないだろうか。高すぎる物を求めるから、苦しい、つらいのであって、身の丈にあったものを求めれば、今の日本ならそれだけで大体は楽だし、幸せになれる。

GDPが二位から三位になったからといって、何か問題があるだろうか。「過去に二位だったことがあるんだって。すごいねえ……」と縁側に座ってお茶を飲むぐらいでちょうどいいではないか。多少生活レベルが下がっても。そういう発想の転換法(というよりかは、状況を楽観的にみる見方?)が大切だ。

考えてみれば日本は過去に比べても、世界的に見ても豊かだ。豊かの定義を僕は「選択の自由があること」だと大体は思っている。たとえば戦時下などで、食糧などを配給されなければご飯を食べることができない。これは豊かではないだろう。自分の好きなものを選べて、量も選べて、食べる時間を選べる。それが豊かさだと思う。

昔はできなかったことがだいぶ選択できるようになった。映画館に行かなくても家で映画が見れるし、相手に直接会わなくてもほとんどなんでもできる。近代になって価値観が多様化して個人主義が横行している、というがその原因の一端は間違いなく豊かさにある。より個々人のニーズにあった物を選択できる時代になった、ということだ。

そんな時代で、もう人と同じことをして、人と同じように考えなければいけない理由はあんまりない。

宝くじを当てるような、手の届かない夢を見続けるのではなく、目の前にある豊かさに目を向けること。本当に自分がやりたい事は何なのかを見極めることが重要だ、と思う。それができる豊かさが、今の日本にはあるわけだから。この本の最後の方に『自由であること』という項目があるけれど、それは「社会の規範からの自由」でもあるし、「思い込みからの自由」でもある。

必要なのは、そういった自由だ。まあ、これを手に入れるのがまず何よりも難しいことは言うまでもない。今すぐにできるのは、楽観的に考えることだろうか。とても面白かった。

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法