基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

キリの悪い所でやめるメソッド

小ネタ。よく学習法で「一日たったの五分でOK!」みたいな謳い文句で売り込んでくるケースが見受けられるが、あれは信用ならない。なぜなら何においても「はじめる」のが非常に億劫なのであって、一度はじめてしまえば五分なんていわずに二十分でも三十分でもできるものである。そういう経験がだれにでもあるのではないだろうか。

五分でOKなのか! と喜び勇んでやってみてもその五分の壁が厚い。その壁さえ乗り越えてしまえばあとはすいすいできる。なぜはじめるのだけがやたらと難しいのか理由はわからない。はじめるとやる気成分が出てくるみたいな話をどっかで読んだような気もする。だから問題は一日に何分でOKというその時間の短さではなく、いかにして始めるかだ。

MORI LOG ACADEMYという作家の森博嗣さんの著作の中で「キリの悪いやめ方を心がける」というメソッドが出てくる。これがなかなか素晴らしいメソッドで、もう長いことこのやり方を愛用している。まったく難しい考え方ではない。ただ単にきりの悪い所で作業を終えて、翌日はそのきりの悪いところをちゃちゃっと片付けてしまうとそのままの流れで作業が始められなにかやる気成分的なものが脳からどばどば出てくる。

やる気成分ってなんだよとさすがに疑問に思ったので一応調べてみたら池谷裕二 さんの言葉だったようだ『「やりはじめないと、やる気は出ません。脳の側坐核が活動するとやる気が出るのですが、側坐核は、何かをやりはじめないと活動しないので。」』だそうで。

たとえば小説を書いているのだったら「うなぎが食べた と書いた所でやめてしまって、次の日 い」と彼は誰にも聞こえないようにベッドの上でブログを書きながら呟いた。と続けると書くことは決まっているのであとはそれをキリのいいところまで書くだけだし、一度書き始めると側坐核が活動をはじめてやる気が出る(早速知識を使う)。

僕は小説など書かないから上記は適当に書いたが、英語の勉強であれ資格の勉強であれ「この章を今日はやってから寝るぞ!!」と気合を入れると満足してしまって次に繋がらないが章の中途半端なところでやめると次の日続けやすい。たぶん森博嗣さんは僕が言っていたのとはまた違う意味でこうした「キリの悪い辞め方」メソッドのメリットを書いていたと思う。(先の仕事までしてしまうとブランクが空くということを書いていて、その不連続がのちのちの障害になるといっている)。

ところで、逆に「すっきりしたところまでやるメリットってなんかあるかな」と考えると「やった時の達成感」とか「なんかすっきりする」ぐらいの実際には意味が無いメリットぐらいしかないのではないか。もちろん短時間か、数日間ぐらいの日程で終わらせられるような作業であればとっとと終わらせてしまった方がちまちまやるよりは効率は良いか。

というわけで何一つ新しい知見のない横流し記事で恐縮だが、お試しあれ。