金土日で本を五冊ぐらい読んだが映画も二本みたので、たまには軽い記事でも。
映画みた
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どこからともなく現れたリアルなヒトラーをみんなオモシロイコメディアンだと祭り上げテレビで大人気になりヒトラーはヒトラーであることを一切隠さぬまま上り詰めてゆく──という話で、過去の人であるヒットラーと現代の致命的なズレはコメディとして笑えるだけでなく、それでいて彼のセリフのほとんどが”本当に彼のいいそうなこと”、もしくは”実際に彼がかつて発言・行動した内容のアレンジ”だったりでリアルなシュミレーションとしてもおもしろい。
ヒトラーを笑い者にするだけでいのか? という視点についても、「あいつはかつてもこうやって政権の中枢に入りこんだんだ」と作中で提示されることで、けらけら笑いながらもゾッとする内容になっている。またヒトラー役の役者がよくて(その脚本も)いやー大満足な内容だった。トランプ政権成立後もガシガシ売れているらしいがさもありなん。無茶苦茶なことをいうやつだと笑っていたら──というね。
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いろんな凄い点がある。新幹線という舞台で、基本的には視覚と音を頼りにするゾンビなので「扉」と「扉」を移動し、移動中はてんやわんやな「動」だけど一度扉を締めてしまえば「静」になるという明確でわかりやすい、緩急のついた画面。セリフ回しにもキャラの使い方(大体の役目が終わったらとっとと死ぬ)にも無駄がなくポンポン進み、それでいて駆け足な印象は与えないのも凄い。
ぐっと来たのは”一直線の車内で、どうゾンビと対峙するのか”をガツガツ描いてくれるところ。途中、生き残りの三人が自分たちの家族の救助や別の生存者に合流するためゾンビにひしめく車内を強行突破しようとするのだが、三人で一直線の隊列を組み、手当たり次第に身の回りのものを掴んで防御装備と攻撃装備をととのえ行くぞおりゃーと突っ込んでいく場面で、シンプルながらも限定されたシチュエーションのおもしろさがよく出ていて「うおおおお」と一緒に盛り上がっていた。
観てる途中
フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ 予告編 (字幕版)
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とりあえず一話は『人間狩り』に収録されている「展示品」(原題:"Exhibit Piece")が原作となっている。”他人の記憶の追体験”と”現実”が入り混じりどっちが現実高よくわからなくなっていく話でシンプルで登場人物も少ないながらも”ディック感”が横溢していていい出来。手元に小説がないから曖昧だが、小説はネタ元としては存在していても設定周りはかなりいじってある印象がある。
第二話は『ペイチェック』に収録されている「自動工場」が原作。何が起ころうとも稼働し続け。誰も求めていないのに資源を送り続ける自律起動型の工場と、大気汚染なども含め不要なエネルギィを浪費する工場を止めたいと行動する人々の戦いを描く。話自体にそんなに惹かれるところはないが、汚れたドローンや文明崩壊後の薄暗い世界観、工場デザインがぐっとくる。しかし荷運び用のドローンも出てくるし自律起動型の生産工場はアマゾンとイメージが重なるので攻めるねえと思ってしまった。