基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

歴史

バウドリーノ by ウンベルト・エーコ

エーコによる歴史小説。皇帝フリードリヒ二世の養子として数多の冒険に出かけ持ち前の嘘をもっともらしく語る能力によって自分たちの都合のいい事象を現実と混同させてきた男が最後に語る人生録が、この『バウドリーノ』という本になる。バウドリーノは歳を…

神雕剣侠 by 金庸

射雕英雄伝 by 金庸 - 基本読書の続編にあたる。登場人物が半分ぐらい共通していて十数年後という位置づけ。主軸は射雕英雄伝の主役たちの子供世代にうつっているので、本シリーズから呼んでも特に問題はないが、あまりお勧めはしない。その広がりと深さを増…

射雕英雄伝 by 金庸

金庸作品の中でもとりわけ評価の高い『射雕英雄伝』を読んだ。金庸とは中国語圏では一番といってもいいぐらい知名度の高い今尚生存中の作家で、作品はゲームにドラマと何度もメディアミックスされている。武侠小説と呼ばれる日本の時代小説と伝奇小説をミッ…

ハドリアヌス帝の回想 by マルグリット・ユルスナール

大震災が起こった時に、だれもそれを「たいしたことなかったね」という人がいないように、芸術のような価値判断の決まったものさしが存在しない分野でも、誰もが足を止め隅々まで制御の行き届いた、それでいて常に想像の範囲外に逸脱しつづけていくような、…

史論の復権 (新潮新書) by 與那覇潤

『史論の復権 (新潮新書) 』などとやたらと大層な書名がついていて身構えてしまう。が、中身はただの対談集(対論集と記載があるが)である。7人との対談が収録されているがそのうちラスト3つはドラマや映画の話をしているので(歴史にある程度関係がある…