基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

毒はどのように人間を死に至らしめるのか?──『毒殺の化学:世界を震撼させた11の毒』

毒殺の化学:世界を震撼させた11の毒作者:ニール ブラッドベリー青土社Amazonこの『毒殺の化学:世界を震撼させた11の毒』は、その書名の通りに人間を毒殺するために用いられた11の毒について書かれた一冊になる。毒殺では常套手段といえる青酸カリやトリカ…

地球温暖化が進んだ時、我々はどこに逃げるべきなのか?──『気候崩壊後の人類大移動』

気候崩壊後の人類大移動作者:ガイア・ヴィンス河出書房新社Amazon暑い日が続く今日この頃。日本国内は避暑で逃げようにも北海道ですら歴史を更新する猛暑が続き、どこに行けばいいのかと途方にくれてしまいそうになる。しかも、地球温暖化は続くのだ。このま…

〝唯一真実の治療法〟に覚醒してしまった人たちが、反ワクチンの旗のもとに結集する、トンデモ医療アベンジャーズとでもいうべき傑作ノンフィクション──『リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話』

リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話:コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自由の最果ての旅作者:マシュー・ホンゴルツ・ヘトリング原書房Amazonこの『リバタリアンとトンデモ医療が反ワクチンで手を結ぶ話:コロナ禍に向かうアメリカ、医療の自…

なぜ、アルツハイマー病の研究が遅々として進まなかったのか?──『アルツハイマー病研究、失敗の構造』

アルツハイマー病研究、失敗の構造みすず書房Amazon認知症の一種であるアルツハイマー病は、誰もが老化と共におちいる可能性のある病気だ。記憶力が衰え、言語・思考などあらゆる知的能力がだんだん衰退し最終的には死に至る。体はそのままで人格が壊れてい…

現代ではありえない、数々の破滅的な冒険を繰り返した海賊たちの冒険録──『海賊たちは黄金を目指す: 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘』

海賊たちは黄金を目指す 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘作者:キース・トムスン東京創元社Amazonこの『海賊たちは黄金を目指す』は、1600年代の後半、スペインの海や街を荒らしまわり、破滅的な戦闘を幾度も乗り越えてきた伝説的な海…

並行宇宙の地球〈怪獣惑星〉の怪獣たちを保護し、地球を守るために日夜戦う保護協会の面々を描く、『老人と宇宙』著者による怪獣SF──『怪獣保護協会』

怪獣保護協会作者:ジョン スコルジー早川書房Amazonこの『怪獣保護協会』は、『老人と宇宙』など数多のSF作品・シリーズで知られるジョン・スコルジーの最新邦訳長篇である。スコルジーはもともとSF愛好家であり、作品にもSF小説・映画・アニメネタが(時と…

自分がどうやって、どのような経路でSFに入門したのか

今度8月6日に埼玉で行われるSF大会の一企画で、「SF入門書で「SF再入門」」という企画を牧眞司さん、池澤春菜さんと僕の三人で行う予定なのだけど、このイベント前に一度「自分はそもそもどうやってSFに入門したんだっけ?」を振り返っておこうと思った。そ…