基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

科学ノンフィクション

意識せずとも必要な情報を伝えてくれる穏やかなデザインへ──『カーム・テクノロジー 生活に溶け込む情報技術のデザイン』

カーム・テクノロジー 生活に溶け込む情報技術のデザイン作者:アンバー・ケース(Amber Case)発売日: 2020/07/14メディア: 単行本現在、生活していく上で身の回りには欠かせない電子機器・パソコン・スマホアプリケーションで溢れている。web会議をするために…

様々な宇宙の形、時空の形を知ることができる格好の時間入門──『時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて』

時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて (ブルーバックス)作者:高水裕一発売日: 2020/07/20メディア: Kindle版時間は逆戻りするのか。普通に生きていると時間は一定の方角に向かって流れていくので逆戻りなどするような感じはしないが、実は…

史上もっとも偉大な科学予測の試みとクラークに評された、科学と人類の未来について論じた先駆的名著──『宇宙・肉体・悪魔──理性的精神の敵について』

宇宙・肉体・悪魔【新版】――理性的精神の敵について作者:J・D・バナール発売日: 2020/07/17メディア: 単行本この『『宇宙・肉体・悪魔──理性的精神の敵について』』は、X線結晶構造解析のパイオニアであり分子生物学の礎を築いたと言われるJ・D・バナールによ…

ドーキンスによる無神論者のためのビギナーズ・ガイド──『さらば、神よ──科学こそが道を作る』

さらば、神よ 科学こそが道を作る作者:リチャード ドーキンス発売日: 2020/07/16メディア: Kindle版この『さらば、神よ』はリチャード・ドーキンスによる無神論者になるためのビギナーズガイドである。原題は「Outgrowing God A Beginner's Guide」で「outgr…

我々はどこまで世界を作り変えるべきか?──『合成テクノロジーが世界をつくり変える: 生命・物質・地球の未来と人類の選択』

合成テクノロジーが世界をつくり変える: 生命・物質・地球の未来と人類の選択作者:クリストファー・プレストン発売日: 2020/07/07メディア: 単行本この『合成テクノロジーが世界をつくり変える』は、ナノテクノロジー、遺伝子工学、環境工学といった幅広い分…

VRの父がインターネットの黎明期を通して「あらためて我々はどこへ向かうべきなのか」と問いかけてみせた一冊──『万物創生をはじめよう』

万物創生をはじめよう――私的VR事始作者:ジャロン・ラニアー発売日: 2020/06/18メディア: 単行本この『万物創生をはじめよう』は、最初期のVR技術の探求、起業者であり、VRの父と呼ばれるジャロン・ラニアーによる自伝的な一冊である。幼少期からはじまり、VR…

薬物はどのように精神を変質させるのか?──『幻覚剤は役に立つのか』

幻覚剤は役に立つのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズIII-10)作者:マイケル・ポーラン発売日: 2020/05/26メディア: 単行本LSDやマジックマッシュルームと聞くと僕などは「やばいドラッグ」ぐらいの認識しかないが、近年こうした幻覚剤が再度盛り上…

人生を確率を通してみる、今年ベスト級の科学ノンフィクション!──『もうダメかも──死ぬ確率の統計学』

もうダメかも作者:マイケル・ブラストランド,デイヴィッド・シュピーゲルハルター発売日: 2020/04/13メディア: 単行本我々はウルトラマンに守られているわけではないのだから、死ぬときがきたら死ぬしかない。その事実は多くの人が認識しているだろう。が、…

生活にどれだけ深く砂が関わっているのかという視点から世界を捉え直すきっかけとなる一冊──『砂と人類: いかにして砂が文明を変容させたか』

砂と人類: いかにして砂が文明を変容させたか作者:バイザー,ヴィンス発売日: 2020/03/02メディア: 単行本砂なんてどこにでも溢れていて(都心に住んでいると砂と触れ合う機会はないが)いかにして砂が文明を変容させたか、と言われてもピンと来ないかもしれな…

自動運転車や囲碁解析、ネットフリックスのレコメンドの裏側では実際何が起こっているのか──『スマートマシンはこうして思考する』

スマートマシンはこうして思考する作者:ショーン・ジェリッシュ発売日: 2020/03/04メディア: 単行本この『スマートマシンはこうして思考する』は、smart machines、ちまたでAIといわれているものが実際どのような仕組みで「知能があるような」振る舞いをみ…

チバニアン認定の歴史が、科学的な意義深さも含めてしっかり理解できる──『地磁気逆転と「チバニアン」 地球の磁場は、なぜ逆転するのか』

地磁気逆転と「チバニアン」 地球の磁場は、なぜ逆転するのか (ブルーバックス)作者:菅沼 悠介発売日: 2020/03/18メディア: 新書2020年の1月に、46億年の地球の歴史区分して表す世界共通の地質年代のひとつとして「チバニアン」が採用されることになった。「…

なぜ今がん免疫療法が盛り上がっているのか、その歴史と仕組み──『がん免疫療法の突破口』

がん免疫療法の突破口(ブレイクスルー)作者:チャールズ グレーバー発売日: 2020/03/05メディア: 単行本がんは、動物が生きていく仕組みに深く関わっているから、これを完璧に排除することはいまだに難しい。だからがんはいまだに病の皇帝に収まっているし、…

科学書の歴史であるだけでなく、科学の歴史でもある──『世界を変えた150の科学の本』

世界を変えた150の科学の本作者:ブライアン・クレッグ発売日: 2020/02/10メディア: 単行本この『世界を変えた150の科学の本』は、科学の歴史上重要とみられる科学ノンフィクションを150冊以上紹介した本になる。本は270ページだが、大判のフルカラーで、150…

我々は実際には「何を」みているのか──『ヒトの目、驚異の進化:視覚革命が文明を生んだ』

ヒトの目、驚異の進化 (ハヤカワ文庫NF)作者:マーク・チャンギージー発売日: 2020/03/05メディア: 文庫このマーク・チャンギージー『ヒトの目、驚異の進化』は、ヒトの目にひそむあまり知られていない4つの力について解説する視覚科学についての一冊である。…

年収が上がれば上がるほど幸せになれるのか?──『幸福の意外な正体 ~なぜ私たちは「幸せ」を求めるのか』

幸福の意外な正体 ~なぜ私たちは「幸せ」を求めるのか作者:ダニエル ネトル出版社/メーカー: きずな出版発売日: 2020/01/28メディア: 単行本(ソフトカバー)幸福とはほとんどの人にとっての人生の目標なのではないだろうか。「いや、自分は不幸になる権利が…

デジタルデバイスで読むことで「深い読み」は損なわれるのか?──『デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳 :「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる』

デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳 :「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる作者:メアリアン・ウルフ出版社/メーカー: インターシフト (合同出版)発売日: 2020/02/06メディア: 単行本文字を読む時、その時脳の中では何が起こっているのか。また、文…

政策立案は生物学の一分野である──『社会はどう進化するのか:進化生物学が拓く新しい世界観』

社会はどう進化するのか——進化生物学が拓く新しい世界観作者:デイヴィッド・スローン・ウィルソン出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2020/01/24メディア: 単行本人間個人も、人間社会も、進化による大きな影響を受けている。ゆえに、現代の諸問題を解決し、…

役に立たないとは言うものの、これほど役に立つ本はない──『ハウ・トゥー:バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』

ハウ・トゥー バカバカしくて役に立たない暮らしの科学作者:ランドール マンロー出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: Kindle版この『ハウ・トゥー』は、「太陽の光が突然消えたら、地球はどうなる?」「アメリカを完全な廃墟にするには何…

『暴力の人類史』のピンカーが語る、理性と共感によって未来がより豊かになっていく根拠──『21世紀の啓蒙:理性、科学、ヒューマニズム、進歩』

21世紀の啓蒙 上: 理性、科学、ヒューマニズム、進歩作者:スティーブン ピンカー出版社/メーカー: 草思社発売日: 2019/12/18メディア: 単行本この『21世紀の啓蒙』は、『暴力の人類史』で一躍その名を轟かせたスティーヴン・ピンカーによる啓蒙の啓蒙の書で…

なぜ人類は国家を作り、発展させられたのか?──『反穀物の人類史──国家誕生のディープヒストリー』

反穀物の人類史――国家誕生のディープヒストリー作者:ジェームズ・C・スコット出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/12/21メディア: 単行本我々人類の大半は今は家畜を飼い、農耕を行い、足りない分を輸入することで定住生活を営んでいる。一般的に、そう…

銀河サイズの超知能AIはどのように思考するか? などはるか未来の知能の在り方が模索される──『LIFE3.0――人工知能時代に人間であるということ』

LIFE3.0──人工知能時代に人間であるということ作者:マックス・テグマーク出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2019/12/27メディア: 単行本この『LIFE3.0』は人間の知能を遥かに超えた超知能AIが出現したら何が起こり得るのかを、AIの安全性研究や有識…

物理学と進化生物学のあいだに存在するつながりを解明する──『生命進化の物理法則』

生命進化の物理法則作者:チャールズ・コケル出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/12/13メディア: 単行本二〇一九年は、地球に存在する生物の動きと形は、この宇宙に普遍的に存在する物理法則から必然的に収斂するものであることを科学的に紹介するマ…

麻酔で意識が落ちる時、何が起こっているのか──『意識と感覚のない世界――実のところ、麻酔科医は何をしているのか』

意識と感覚のない世界――実のところ、麻酔科医は何をしているのか作者:ヘンリー・ジェイ・プリスビロー出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/12/18メディア: 単行本歴史の本、特に最悪の医療の歴史などを読んでいると、あ〜現代に生まれてきてよかったな…

すべての車が自動運転車になった時、社会の形は激変している──『ドライバーレスの衝撃—自動運転車が社会を支配する』

ドライバーレスの衝撃—自動運転車が社会を支配する作者:サミュエル・I・シュウォルツ出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2019/12/07メディア: 単行本この『ドライバーレスの衝撃』は、日々その支配を増しつつある自動運転車について語られた一冊である。自動運…

情動には客観的な指標は存在しない──『情動はこうしてつくられる 脳の隠れた働きと構成主義的情動理論』

情動はこうしてつくられる――脳の隠れた働きと構成主義的情動理論作者:リサ・フェルドマン・バレット出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2019/11/11メディア: Kindle版怒り、悲しみ、苦しみ、驚きや幸福といった感情の動きは、どのような文化であっても普…

天体物理学と宇宙戦争について──『宇宙の地政学:科学者・軍事・武器ビジネス』

宇宙の地政学:科学者・軍事・武器ビジネス 上作者: ニール・ドグラース・タイソン,北川蒼,國方賢出版社/メーカー: 原書房発売日: 2019/10/25メディア: 単行本この商品を含むブログを見る宇宙の地政学:科学者・軍事・武器ビジネス 下作者: ニール・ドグラー…

科学的で現代的な「人を動かす」──『事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学』

事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学作者: ターリシャーロット,上原直子出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2019/08/11メディア: 単行本この商品を含むブログを見る事実では人の行動は変わらないという。議論をしたときに「これこれこう…

ゲームAIの基礎がこの一冊に集約されている!──『ゲームAI技術入門──広大な人工知能の世界を体系的に学ぶ』

ゲームAI技術入門──広大な人工知能の世界を体系的に学ぶ作者: 三宅 陽一郎出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2019/09/30メディア: 単行本AmazonKindle本書はゲームAIの研究と開発の最前線で戦い続けている三宅陽一郎さんの「ゲームAI技術入門」である。三…

悪を科学で分析する──『悪について誰もが知るべき10の事実』

悪について誰もが知るべき10の事実作者: ジュリア・ショウ,服部由美出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/09/12メディア: 単行本この商品を含むブログを見る正義は人の数だけあるというが、悪についても同じことが言えるだろう。肉を食べるというだけで悪認…

情報理論のレンズを通して浮かび上がってくる生命像──『生物の中の悪魔 「情報」で生命の謎を解く』

生物の中の悪魔 「情報」で生命の謎を解く作者: ポール・デイヴィス,水谷淳出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2019/08/22メディア: 単行本この商品を含むブログを見るどのように生命が生まれたのか、というのは依然判明していない。地球や火星のよう…