基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

科学ノンフィクション

次の十年に向けた6つの挑戦──『〔データブック〕近未来予測2025』

「フューチャー・アジェンダ」と呼ばれる、グローバルな未来予測プログラムがある。何をしているのかといえば、未来の医療から未来の通貨までのあらゆるテーマについて各分野の専門家に考えを執筆してもらい、それを土台にして1500を超える組織がワークショ…

ワクチンに恐怖を感じる心理──『反ワクチン運動の真実: 死に至る選択』

反ワクチン運動の真実: 死に至る選択作者: ポールオフィット,ナカイサヤカ出版社/メーカー: 地人書館発売日: 2018/05/14メディア: 単行本この商品を含むブログを見る最近、麻疹が流行っている。日本では一度ほぼ根絶状態まで持っていった麻疹だが、他国では…

世界はぐんぐん良くなっている──『進歩: 人類の未来が明るい10の理由』

進歩: 人類の未来が明るい10の理由作者: ヨハンノルベリ,Johan Norberg,山形浩生出版社/メーカー: 晶文社発売日: 2018/04/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る「10の理由」とか、やけにアッパーな書名が全体的に怪しいものの、訳者が山形浩生さん…

デンキウナギはいかに電気を生み出すのか──『動物たちのすごいワザを物理で解く』

動物たちのすごいワザを物理で解く: 花の電場をとらえるハチから、しっぽが秘密兵器のリスまで作者: マティン・ドラーニ,リズ・カローガー,吉田三知世出版社/メーカー: インターシフト発売日: 2018/04/09メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの世界…

自分が何を知らないのかを知ることの重要性『知ってるつもり――無知の科学』

「何かを知っている」と言い切るのは、言葉の定義にもよるだろうが、なかなか難しい話だ。たとえば僕は電子レンジがマイクロ波を照射して水分子を振動させることで温度を上げる機械であることを知っているが、そのより詳しいメカニズムはよく知らないし、ま…

宇宙に行くならまずこれを読んでからにするべし──『太陽系観光旅行読本:おすすめスポット&知っておきたいサイエンス』

太陽系観光旅行読本:おすすめスポット&知っておきたいサイエンス作者: オリヴィア・コスキー,ジェイナ・グルセヴィッチ,露久保由美子出版社/メーカー: 原書房発売日: 2018/02/27メディア: 単行本この商品を含むブログを見る最近の人類は当たり前のように未来…

異質な存在だからこそ役に立つ─『植物は〈未来〉を知っている―9つの能力から芽生えるテクノロジー革命』

植物は〈未来〉を知っている―9つの能力から芽生えるテクノロジー革命作者: ステファノ・マンクーゾ,久保耕司出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2018/03/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る書名をみたとき「ひょっとして水にありがとうと話…

遺伝子の差はどれだけの不平等を産んでいるのか──『ゲノムで社会の謎を解く 教育・所得格差から人種問題、国家の盛衰まで』

ゲノムで社会の謎を解く――教育・所得格差から人種問題、国家の盛衰まで作者: ダルトン・コンリー,ジェイソン・フレッチャー,松浦俊輔出版社/メーカー: 作品社発売日: 2018/01/25メディア: 単行本この商品を含むブログを見る双子研究を筆頭に、遺伝子が我々の…

免疫力を高めることで脳を健康に保つべし──『神経免疫学革命:脳医療の知られざる最前線』

神経免疫学革命:脳医療の知られざる最前線作者: ミハルシュワルツ,アナットロンドン,松井信彦出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/03/06メディア: 単行本この商品を含むブログを見る「免疫系と精神」という、まったく別物だと思われている二つについて、…

ロボット法と関連するロボット/アンドロイドSFを紹介する

ロボット法作者: ウゴパガロ,Ugo Pagallo,新保史生,松尾剛行,工藤郁子,赤坂亮太出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2018/01/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るノンフィクションとSF(を筆頭とした作品)を同時に読んだらおもしろいじゃろう…

「私」とはいったい何なのか──『私はすでに死んでいるーーゆがんだ〈自己〉を生みだす脳』

私はすでに死んでいる――ゆがんだ〈自己〉を生みだす脳アニル・アナンサスワーミー 紀伊國屋書店 2018-02-15 Amazonで探す何歳になっても自分探しの旅といって国外に行く例はよくあるが、その場合の「自分」とは、「何がやりたいのか」とか「まだみぬ自分の一…

ゲイ男性は人口の何パーセントか?──『誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性』

誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性作者: セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ,酒井泰介出版社/メーカー: 光文社発売日: 2018/02/15メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測す…

人間とロボットの相互作用における責任の条件──『ロボット法』

ロボット法作者: ウゴパガロ,Ugo Pagallo,新保史生,松尾剛行,工藤郁子,赤坂亮太出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2018/01/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る最近『ロボット法』関連の本が出はじめ、刊行予定にも並び始めたのだけれども…

ポストゲノム世界のための声明文──『遺伝子‐親密なる人類史‐』

遺伝子‐親密なる人類史‐ 上作者: シッダールタムカジー,Siddhartha Mukherjee,仲野徹,田中文出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/02/06メディア: 単行本この商品を含むブログを見る遺伝子‐親密なる人類史‐ 下作者: シッダールタムカジー,Siddhartha Mukhe…

まるで上質なミステリィのようなノンフィクション──『死体は嘘をつかない 全米トップ検死医が語る死と真実』

死体は嘘をつかない 全米トップ検死医が語る死と真実作者: ヴィンセント・ディ・マイオ,ロン・フランセル出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/01/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る無念な話ではあるが、人は死ぬものだ。そして人はいつだ…

なぜ、AIは東大へ入れなかったのか?──『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』

AI vs. 教科書が読めない子どもたち作者: 新井紀子出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2018/02/02メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る人工知能が東大合格を目指すチャレンジがあったことをご存知だろうか。東ロボ君と名付けられたその人…

共感しない方がよりよい結果を得ることができる──『反共感論―社会はいかに判断を誤るか』

反共感論―社会はいかに判断を誤るか作者: ポール・ブルーム,高橋洋出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2018/02/02メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る他者にたいして共感するのはいいことだと思われている。ひどいめにあった人をみて、強く感じ…

重力波ノンフィクションで今一冊選ぶならこれ!──『時空のさざなみ 重力波天文学の夜明け』

時空のさざなみ 重力波天文学の夜明け作者: Schilling Govert,斉藤隆央出版社/メーカー: 化学同人発売日: 2018/01/10メディア: 単行本この商品を含むブログを見る2015年9月にはじめて重力波が観測されて以後、二度三度四度と調子よく観測され、本格的に重力…

話は聞かせてもらった! 人類は滅亡する!──『人類史上最強 ナノ兵器:その誕生から未来まで』

人類史上最強 ナノ兵器:その誕生から未来まで作者: ルイス・A.デルモンテ,黒木章人出版社/メーカー: 原書房発売日: 2017/11/14メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『人類は今世紀中に滅亡するかもしれない。そのとき、私たち全員を死に至らしめるも…

人はどうやって人になったか──『生命進化の偉大なる奇跡』

生命進化の偉大なる奇跡作者: アリスロバーツ,Alice Roberts,斉藤隆央出版社/メーカー: 学研プラス発売日: 2017/10/31メディア: 単行本この商品を含むブログを見る本書『生命進化の偉大なる奇跡』はイギリスの解剖学者・人類学者であるアリス・ロバーツによ…

手遅れになる前に考えうる危険性を事前に把握しこれに対処する『ロボット法──AIとヒトの共生にむけて』

ロボット法--AIとヒトの共生にむけて作者: 平野晋出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2017/11/20メディア: 単行本この商品を含むブログを見る人工知能の発展著しい昨今であるが、法はまだその状況に追いついていないというのが実際のところだ。一番わかりやすい…

言葉の解釈をめぐる、解決困難な諸問題──『自動人形(オートマトン)の城: 人工知能の意図理解をめぐる物語』

自動人形の城(オートマトンの城): 人工知能の意図理解をめぐる物語作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/12/18メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る本書は、同著者による数学的原理に裏打ちされた傑作ファンタジィ『白と…

人の意識を機械に移植できるのか──『脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦』

脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦 (中公新書)作者: 渡辺正峰出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/11/18メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る人の意識は機械に移植できるのだろうか。SFなどではおなじみのテーマだけれども、現実…

読めば絶対走りたくなる──『ランニング・サイエンス 「走る」を科学する』

ランニング・サイエンス作者: ジョンブルーワー,菅しおり出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/10/19メディア: 単行本この商品を含むブログを見る参った。暇はぜんぜんないのだけど、読んだら思わず走りたくなってきてしまった。週末にはランニングウ…

特殊な状況下での人を救う研究──『兵士を救え! マル珍軍事研究』

兵士を救え! マル珍軍事研究作者: メアリー・ローチ,村井理子出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2017/09/22メディア: 単行本この商品を含むブログを見るマル珍軍事研究という書名から、てっきり軍事研究における「そんな研究があったのかよガッハッハ」と笑…

勝てないゲームなんてほとんどない──『完全無欠の賭け: 科学がギャンブルを征服する』

完全無欠の賭け: 科学がギャンブルを征服する作者: アダムクチャルスキー,Adam Kucharski,柴田裕之出版社/メーカー: 草思社発売日: 2017/11/20メディア: 単行本この商品を含むブログを見るもし何らかの必勝法が存在し、競馬を当て当たりくじだけを買い続けル…

わたしたち人間はなぜ音楽を愛するのか?──『ドビュッシーはワインを美味にするか? 音楽の心理学』

ドビュッシーはワインを美味にするか?――音楽の心理学作者: ジョンパウエル,濱野大道出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/11/07メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る人間は音楽を聞く。通勤、通学のときはもちろん、家でゆっくりし…

理性的な狂人──『人間をお休みしてヤギになってみた結果』

人間をお休みしてヤギになってみた結果 (新潮文庫)作者: トーマストウェイツ,Thomas Thwaites,村井理子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/10/28メディア: 文庫この商品を含むブログを見るつい最近も僕は『動物になって生きてみた』という、2016年のイグ・…

読んだ直後から滅茶苦茶役に立つ──『アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツール』

アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツール作者: ブライアンクリスチャン,トムグリフィス,田沢恭子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/10/19メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る『アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツール』とは…

生命を作り変える技術──『CRISPR(クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見』

CRISPR(クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見作者: ジェニファー・ダウドナ,サミュエル・スターンバーグ,櫻井祐子,須田桃子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/10/04メディア: 単行本この商品を含むブログを見るCRISPR/Cas9(クリスパー・キャス・ナイ…