基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

その他のノンフィクション

『1つの定理を証明する99の方法』から『怒りの人類史』まで、最近読んでおもしろかったけれどブログで単独記事にできなかった本をまとめて紹介する

最近もいろいろ読んでいるけれど、紹介したいけどうまい感じの切り口が思いつかなかったり、おもしろいけど様々な理由で取り上げにくい本がたまってきたのでいったんそいつらを紹介してみようと思う。普段ブログには小説でもノンフィクションでも、5〜6冊読…

映像だけではなく文章に関わる人にもおすすめしたい、「編集」の難しさと楽しさについての絶品!──『映像編集の技法 傑作を生み出す編集技師たちの仕事術』

映像編集の技法 傑作を生み出す編集技師たちの仕事術作者:スティーヴ・ハルフィッシュ発売日: 2021/01/21メディア: 単行本『映像編集の技法』は映像編集技師であるスティーヴ・ハルフィッシュが、スターウォーズにシビル・ウォーなど大作映画から『ブレイキ…

認知科学の観点からいえる、最強の英語学習法──『英語独習法』

英語独習法 (岩波新書 新赤版 1860)作者:今井 むつみ発売日: 2020/12/19メディア: 新書この『英語独習法』は、認知科学や発達心理学を専門とする今井むつみによる、認知科学の観点から考えた最強の英語学習について書かれた一冊である。『「わかりやすく教え…

正確さと著者の声の間で苦悩する校正者の姿を描き出す一冊──『カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話 』

カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話作者:メアリ ノリス発売日: 2020/12/29メディア: 単行本(ソフトカバー)校正とは、印刷物などの文章が正しいのか(誤字脱字が存在しないか、文法的に正しいのか、事実に反する内容はないかなど(こちらは…

週刊文春はなぜスクープを連発することができるのか──『2016年の週刊文春』

2016年の週刊文春作者:柳澤 健発売日: 2020/12/15メディア: Kindle版スクープを連発する日本一の週刊誌「週刊文春」と、その中でも二大編集長である花田紀凱と新谷学を中心に取り上げた文藝春秋闘争記である。僕は特集が気になった月刊文藝春秋を読むぐらい…

罪を犯した人間をただ投獄するのは、正しいか──『囚われし者たちの国──世界の刑務所に正義を訪ねて』

囚われし者たちの国──世界の刑務所に正義を訪ねて作者:バズ・ドライシンガー発売日: 2020/12/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この『囚われし者たちの国』は、刑事司法教育を教える大学ジョン・ジェイ・カレッジ・オブ・クリミナル・ジャスティスの女性教…

地下を通して、数千、数万年後の祖先に我々は何を遺せるのかを考える一冊──『アンダーランド──記憶、隠喩、禁忌の地下空間』

アンダーランド 記憶、隠喩、禁忌の地下空間作者:ロバート マクファーレン発売日: 2020/11/19メディア: Kindle版この『アンダーランド』は、大自然を相手にした旅行記に定評のあるロバート・マクファーレンによる、地底をめぐる紀行文学である。マクファーレ…

政府に頼らず、社会から隔絶したモルモン教原理主義者の世界観から、いかにして抜け出したのか──『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』

エデュケーション 大学は私の人生を変えた作者:タラ ウェストーバー発売日: 2020/11/17メディア: 単行本(ソフトカバー)この『エデュケーション』(原題:Educated A Memoir)は、モルモン教原理主義者で、政府や病院といった公的な機関に一切頼らない父と母に…

壊れた民主主義を立て直すことはできるのか──『民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー』

民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー作者:デイヴィッド・ランシマン発売日: 2020/10/27メディア: 単行本(ソフトカバー)民主主義が現状まったく無問題に世界中で運用されている、と思う人はそうそういないだろう。民主主義は壊れつつある。あ…

学びだけでなく行動すること、挑戦することをあきらめたくない人へ──『独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』

独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法作者:読書猿発売日: 2020/09/29メディア: 単行本(ソフトカバー)『独学大全』は、ネット上の書き手として、そして『アイデア大全』、『問題解決大全』で大きく話題になった読書猿による三…

アメリカの投票の公平性がいまもなお脅かされつづけていることを記した、闘いの歴史──『投票権をわれらに:選挙制度をめぐるアメリカの新たな闘い』

投票権をわれらに:選挙制度をめぐるアメリカの新たな闘い作者:アリ・バーマン発売日: 2020/06/16メディア: 単行本本書はアメリカにおける「投票権」をめぐる闘いを記した一冊である。これは本当にえらい本で、歴史的な流れとしてどのようにアメリカでアフリ…

リモートワークするならとりあえず読んでおくといい本──『リモートワークの達人』

リモートワークの達人 (ハヤカワ文庫NF)作者:ジェイソン・フリード,デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン発売日: 2020/07/02メディア: 文庫この『リモートワークの達人』はソフトウェア開発会社の「ベースキャンプ」の創業者ジェイソン・フリードと同社の…

暗殺作戦、苦難のすべてがこの一冊にまとまった、圧倒的な密度を誇る大著──『イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史』

イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)作者:ロネン バーグマン発売日: 2020/06/04メディア: Kindle版イスラエルの諜報機関──モサド、シン・ベト、アマンの3機関はその能力の高さから世界中に恐れられている。何より暗殺の作戦数が豊富で、一説によるとイス…

認知症患者にはどのように世界が見えているのか?──『今日のわたしは、だれ?』

今日のわたしは、だれ? (単行本)作者:ウェンディ・ミッチェル発売日: 2020/03/20メディア: 単行本(ソフトカバー)この『今日のわたしは、だれ?』は、2014年に58歳で若年性の認知症の診断を受けた女性が綴ったブログ記事を中心にまとめたエッセイ/体験記…

民間経営の刑務所のあまりにもむごい実態が潜入調査によって明かされる!──『アメリカン・プリズン──潜入記者の見た知られざる刑務所ビジネス』

アメリカン・プリズン (潜入記者の見た知られざる刑務所ビジネス)作者:シェーン・バウアー発売日: 2020/04/30メディア: 単行本アメリカでは一部の刑務所の運営が民間に委託されている。実に150万人の受刑者のうちおよそ13万人だ。刑務所を民間に委託なんかし…

アメリカ最古の辞書出版社における奮闘──『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』

ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険作者:コーリー・スタンパー発売日: 2020/04/13メディア: 単行本2019年に、ウェブスター辞書に男や女を二分法で区別しない代名詞の「they」を追加するというニュースが飛び込んできて、日本でも少し話題になった。僕…

「スゴ本」を読みたいのであればまずこれを読めと手渡せる、スゴ本の人のスゴ本──『わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる』

わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる作者:Dain発売日: 2020/04/30メディア: Kindle版スゴ本の人のスゴ本が出た。日本の書評ブログ最大手である「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」の書き手Dainさんの初の著書である。D…

一級品のサスペンスを読んでいるかのような緊張感がみなぎる、スノーデン決死の告発への道──『スノーデン 独白 消せない記録』

スノーデン 独白: 消せない記録作者:エドワード・スノーデン出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/11/30メディア: 単行本アメリカ国家安全保障局(NSA)による国際的な監視網についての告発でその名を轟かせたエドワード・スノーデン。彼についての本は…

アジアの各国でBLはどのように受容されているのか?──『BLが開く扉 ―変容するアジアのセクシュアリティとジェンダー』

BLが開く扉 ―変容するアジアのセクシュアリティとジェンダー―発売日: 2019/10/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この『BLが開く扉』はアメリカ生まれで現在神奈川大学の外国語学部の教授をつとめるジェームズ・ウェルカー編集による、アジアの文脈における…

親友を殺した実在の殺し屋を描き出す、Netflix映画原作──『アイリッシュマン』

アイリッシュマン(下) (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)作者: チャールズブラント,高橋知子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/11/06メディア: 文庫この商品を含むブログを見るこの『アイリッシュマン』は、全米トラック運転組合の重鎮、ジミー・ホッフ…

神話と現実が入り混じったようなやべーやつ──『魔王:奸智と暴力のサイバー犯罪帝国を築いた男』

魔王: 奸智と暴力のサイバー犯罪帝国を築いた男作者: エヴァンラトリフ,Evan Ratliff,竹田円出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/10/17メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの『魔王:奸智と暴力のサイバー犯罪帝国を築いた男』は、合法的なイン…

ツイッターから解放されるために──『デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する』

デジタル・ミニマリスト: 本当に大切なことに集中する作者: カル・ニューポート出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/10/03メディア: 単行本AmazonKindleこの『デジタル・ミニマリスト』は、端的にいうと「TwitterやFacebookみたいなSNSは人間の注意・関心…

十二人を殺害し五〇人を暴行、百件以上の強盗を行った最悪の殺人鬼──『黄金州の殺人鬼──凶悪犯を追いつめた執念の捜査録』

黄金州の殺人鬼――凶悪犯を追いつめた執念の捜査録 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズIII-9)作者: ミシェル・マクナマラ,村井理子出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2019/09/28メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るこの『黄金…

私人としての側面からみえてくるもの──『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』

岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。作者: ほぼ日刊イトイ新聞,100%ORANGE出版社/メーカー: 株式会社ほぼ日発売日: 2019/07/30メディア: 新書この商品を含むブログを見る任天堂の社長だった岩田聡さんの言葉を厳選し、編集し、まとめた本になる。ほぼ…

潜入捜査を続けるうちにすっかり親友になってしまった男たちの、背反する友情の実話ノンフィクション──『詐欺師をはめろ──世界一チャーミングな犯罪者VS.FBI』

詐欺師をはめろーー世界一チャーミングな犯罪者 vs. FBI作者: デイヴィッドハワード,David Howard,濱野大道出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/08/06メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る めちゃくちゃエモい いやー正直ぜんぜん…

北上次郎、書評家40年の軌跡──『書評稼業四十年』

書評稼業四十年作者: 北上次郎出版社/メーカー: 本の雑誌社発売日: 2019/07/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る北上次郎氏の書評稼業40年のあれやこれやについて語られた一冊である。それがなんであれ40年続いたら凄いもんだが書…

いかにしてNETFLIXは今のような企業になったのか?──『NETFLIX コンテンツ帝国の野望―GAFAを超える最強IT企業―』

NETFLIX コンテンツ帝国の野望 :GAFAを超える最強IT企業作者: ジーナ・キーティング,牧野洋出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2019/06/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る何年か前から、Neftlixに加入し続けている。観たいアニメが…

21世紀の戦争はなぜ、どのように変わったのか──『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』

140字の戦争 SNSが戦場を変えた作者: デイヴィッドパトリカラコス出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/05/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るSNS上では常に人々が罵り合っておりまるで戦争状態のようだが、そういう意味での戦場ではなく…

演技を通してその人の人生を浮かび上がらせてゆく──『プロフェッショナル13人が語る わたしの声優道』

プロフェッショナル13人が語るわたしの声優道作者: 井上和彦,大谷育江,関智一,田中真弓,千葉繁,飛田展男,冨永みーな,朴璐美,速水奨,平田広明,三ツ矢雄二,宮本充,森川智之,藤津亮太出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/05/25メディア: 単行本この商品…

村上春樹☓柴田元幸対談集──『本当の翻訳の話をしよう』

本当の翻訳の話をしよう作者: 村上春樹,柴田元幸出版社/メーカー: スイッチパブリッシング発売日: 2019/05/09メディア: 単行本この商品を含むブログを見る「本当の翻訳の話をしよう」とはいうものの誰も知らない翻訳の真実がここに! ということは全然なく(…