基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

CEOに就任して15年で時価総額を5倍に、ピクサーにマーベルといった超大型買収を次々成し遂げた凄い男の回想録──『ディズニーCEOが実践する10の原則』

ディズニーCEOが実践する10の原則作者:ロバート・アイガー発売日: 2020/04/04メディア: 単行本ロバート・アイガーは本当に凄い男だ。ディズニーCEOに2005年から君臨し、当時ヒットする映画を全く生み出せず低調だった組織体制を再編し、コンテンツ重視の質を…

自動運転車や囲碁解析、ネットフリックスのレコメンドの裏側では実際何が起こっているのか──『スマートマシンはこうして思考する』

スマートマシンはこうして思考する作者:ショーン・ジェリッシュ発売日: 2020/03/04メディア: 単行本この『スマートマシンはこうして思考する』は、smart machines、ちまたでAIといわれているものが実際どのような仕組みで「知能があるような」振る舞いをみ…

韓国作家チョン・セランによる、異能力を持った保健室の先生を軸にしたほのぼの学園もの──『保健室のアン・ウニョン先生』

SF

保健室のアン・ウニョン先生 (チョン・セランの本)作者:チョン・セラン発売日: 2020/03/19メディア: 単行本(ソフトカバー)この『保健室のアン・ウニョン先生』は韓国でホラー、ファンタジー、SFと様々なジャンルの作品を横断しながら作品を発表しているチ…

どのようにして世界について考えるべきか──『哲学の技法: 世界の見方を変える思想の歴史』

哲学の技法: 世界の見方を変える思想の歴史作者:ジュリアン・バジーニ発売日: 2020/02/11メディア: 単行本この『哲学の技法』は英国の哲学者兼哲学系著述家であるジュリアン・バジーニによる、西洋をはじめとして、東洋やインド哲学が世界をどのようにしてみ…

『横浜駅SF』の柞刈湯葉による初のSF短篇集──『人間たちの話』

人間たちの話 (ハヤカワ文庫JA)作者:柞刈 湯葉発売日: 2020/03/18メディア: 文庫『横浜駅SF』の柞刈湯葉による初のSF短篇集がこの『人間たちの話』である。小説はだいたい人間の話をするものだから「人間たちの話」と題がついている──わけではなく、本書の中…

数学と物理学と哲学が交錯し、どこまでもスケールする超遠距離恋愛SF──『不可視都市』

SF

不可視都市 (星海社FICTIONS)作者:高島 雄哉発売日: 2020/03/15メディア: 単行本(ソフトカバー)この『不可視都市』は知性に関する3つの定理を解き明かす過程で「物理的に世界を変質させていく」様を描き出した、『ランドスケープと夏の定理』でデビューし…

チバニアン認定の歴史が、科学的な意義深さも含めてしっかり理解できる──『地磁気逆転と「チバニアン」 地球の磁場は、なぜ逆転するのか』

地磁気逆転と「チバニアン」 地球の磁場は、なぜ逆転するのか (ブルーバックス)作者:菅沼 悠介発売日: 2020/03/18メディア: 新書2020年の1月に、46億年の地球の歴史区分して表す世界共通の地質年代のひとつとして「チバニアン」が採用されることになった。「…

ケン・リュウによって集められた、量も多様性も増した至極の中国SF作家&短篇勢揃い──『月の光 現代中国SFアンソロジー』

月の光 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者:劉 慈欣発売日: 2020/03/18メディア: 新書この『月の光』は、ケン・リュウによって集められた、中国の精鋭SF作家らによるアンソロジー『折りたたみ北京』に続く中国SFアンソロジー第二弾であ…

ドイツと日本が世界の覇権を競っている西暦2600年を描き出す、1937年刊行のディストピアSFの古典──『鉤十字の夜』

SF

【送料無料】 鉤十字の夜 / キャサリン・バーデキン 【本】価格: 2750 円楽天で詳細を見る『鉤十字の夜』は、キャサリン・バーデキンによって書かれたイギリスのディストピアSFである。刊行年は1937年で、ディストピア系の代表作のひとつオルダス・ハクスリ…

ハヤカワの1000作品が最大50%割引の超大型電子書籍セールがきたのでオススメを紹介する!!

三体作者:劉 慈欣発売日: 2019/07/04メディア: Kindle版うおおおコロナで外に出る理由もない今日この頃、突如として早川書房から1000作品が最大50%割引の超大型電子書籍セールをはじめたのでオススメを紹介します!!早川は毎年、海外SFだったり日本SFだった…

なぜ今がん免疫療法が盛り上がっているのか、その歴史と仕組み──『がん免疫療法の突破口』

がん免疫療法の突破口(ブレイクスルー)作者:チャールズ グレーバー発売日: 2020/03/05メディア: 単行本がんは、動物が生きていく仕組みに深く関わっているから、これを完璧に排除することはいまだに難しい。だからがんはいまだに病の皇帝に収まっているし、…

孤独な少女の人生を描く、全米500万部の話題に劣らぬ内容を伴った超ベストセラー──『ザリガニの鳴くところ』

ザリガニの鳴くところ作者:ディーリア・オーエンズ発売日: 2020/03/05メディア: 単行本(ソフトカバー)この『ザリガニの鳴くところ』は著者ディーリア・オーエンズが70歳になってはじめて執筆小説であると同時に、またたく間に全米500万部、2019年のアメリ…

科学書の歴史であるだけでなく、科学の歴史でもある──『世界を変えた150の科学の本』

世界を変えた150の科学の本作者:ブライアン・クレッグ発売日: 2020/02/10メディア: 単行本この『世界を変えた150の科学の本』は、科学の歴史上重要とみられる科学ノンフィクションを150冊以上紹介した本になる。本は270ページだが、大判のフルカラーで、150…

我々は実際には「何を」みているのか──『ヒトの目、驚異の進化:視覚革命が文明を生んだ』

ヒトの目、驚異の進化 (ハヤカワ文庫NF)作者:マーク・チャンギージー発売日: 2020/03/05メディア: 文庫このマーク・チャンギージー『ヒトの目、驚異の進化』は、ヒトの目にひそむあまり知られていない4つの力について解説する視覚科学についての一冊である。…

電子生命の生きる道はどこにあるのか──『キャサリンはどのように子供を産んだのか?』

キャサリンはどのように子供を産んだのか? How Did Catherine Cooper Have a Child ? (講談社タイガ)作者:森 博嗣発売日: 2020/02/21メディア: 文庫講談社タイガで刊行中の、森博嗣によるWWシリーズ『それでもデミアンは一人なのか?』に次ぐ第三巻である…

未来を考えるうえでもっとも重要な「世界人口の減少」というテーマ──『2050年 世界人口大減少』

2050年 世界人口大減少作者:ダリル・ブリッカー,ジョン・イビットソン発売日: 2020/02/24メディア: 単行本数十年後の世界人口がどうなっているのかというのは、最重要のトピックだ。何しろ、環境問題の悪化も、経済の状況も、文化も、都市化も、今世界で問題…

再生可能エネルギーを前提とした分散型インフラへと大転換するために──『グローバル・グリーン・ニューディール: 2028年までに化石燃料文明は崩壊、大胆な経済プランが地球上の生命を救う』

グローバル・グリーン・ニューディール: 2028年までに化石燃料文明は崩壊、大胆な経済プランが地球上の生命を救う作者:ジェレミー リフキン出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2020/02/25メディア: 単行本『第三次産業革命』、『限界費用ゼロ社会』などの著作…

「錬金術」というファンタジィ設定ががっつりロジックと絡み合い、高いレベルで両立しているファンタジィ✕ミステリィ──『錬金術師の密室』

錬金術師の密室 (ハヤカワ文庫JA)作者:紺野 天龍出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/02/20メディア: Kindle版この『錬金術師の密室』は『ゼロの戦術師』で電撃文庫からデビューした紺野天龍の早川書房からの刊行作。『ゼロの〜』や次作『エンドレス・リ…

格差から経済の長期停滞まで、現代経済の様相の原因を無形資産で説明する──『無形資産が経済を支配する: 資本のない資本主義の正体』

無形資産が経済を支配する: 資本のない資本主義の正体作者:ジョナサン ハスケル,スティアン ウェストレイク出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2020/01/17メディア: 単行本無形資産とは、文字通り「無形」、つまり形がない資産のことである。ゲームやwe…

誘拐された我が子を救うためには、別の誰かの子どもを誘拐しなければならない特殊な「連鎖誘拐」状況を描き出す一級のサスペンス!──『ザ・チェーン 連鎖誘拐』

ザ・チェーン 連鎖誘拐 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者:エイドリアン マッキンティ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/02/20メディア: 文庫ザ・チェーン 連鎖誘拐 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者:エイドリアン マッキンティ出版社/メーカー: 早川書…

神的存在を人格化せずにはいられないのはなぜなのか──『人類はなぜ〈神〉を生み出したのか?』

人類はなぜ〈神〉を生み出したのか? (文春e-book)作者:レザー・アスラン出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2020/02/10メディア: Kindle版人類はなぜ神を生み出したのか。神話の中にいる神はたいていの場合人間形態で、超越的な力を持っていながらも同時に歪…

「いま・ここ」にいる人たちに読んで欲しい、東京に核が持ち込まれた状況を描き出す、藤井太洋による緊迫の現代スリラー──『ワン・モア・ヌーク』

SF

ワン・モア・ヌーク (新潮文庫)作者:藤井 太洋出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2020/01/29メディア: 文庫この『ワン・モア・ヌーク』は、近未来サスペンス・SFの書き手として知られる藤井太洋の最新作。2020年の3月11日。日本人にとっては忘れることのできな…

自由は国家の成立過程の中で、どのように獲得されるのか──『自由の命運:国家、社会、そして狭い回廊』

自由の命運 上: 国家、社会、そして狭い回廊作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,Daron Acemoglu,James A. Robinson出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: 単行本自由の命運 下: 国家、社会、そして狭い回廊作者:ダロン アセモ…

年収が上がれば上がるほど幸せになれるのか?──『幸福の意外な正体 ~なぜ私たちは「幸せ」を求めるのか』

幸福の意外な正体 ~なぜ私たちは「幸せ」を求めるのか作者:ダニエル ネトル出版社/メーカー: きずな出版発売日: 2020/01/28メディア: 単行本(ソフトカバー)幸福とはほとんどの人にとっての人生の目標なのではないだろうか。「いや、自分は不幸になる権利が…

デジタルデバイスで読むことで「深い読み」は損なわれるのか?──『デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳 :「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる』

デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳 :「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる作者:メアリアン・ウルフ出版社/メーカー: インターシフト (合同出版)発売日: 2020/02/06メディア: 単行本文字を読む時、その時脳の中では何が起こっているのか。また、文…

『三体』の劉慈欣が「近未来SF小説の頂点」とまで言った、ページをめくる手が止まらない圧巻の中国SF──『荒潮』

荒潮 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者:陳 楸帆発売日: 2020/01/23メディア: 新書この『荒潮』は中国のSF作家を代表する一人と言われる陳楸帆による初の(そして今のところ唯一の)長篇SF小説である。陳楸帆の小説は、日本でも刊行された現代中国SFアン…

『ゲド戦記』や『闇の左手』のル・グインによる、最後のエッセイ──『暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて』

暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて: ル=グウィンのエッセイ作者:アーシュラ・K・ル=グウィン出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2020/01/25メディア: 単行本ル・グインは何をおいても『闇の左手』や『ゲド戦記』の、類まれなSF作家・ファ…

政策立案は生物学の一分野である──『社会はどう進化するのか:進化生物学が拓く新しい世界観』

社会はどう進化するのか——進化生物学が拓く新しい世界観作者:デイヴィッド・スローン・ウィルソン出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2020/01/24メディア: 単行本人間個人も、人間社会も、進化による大きな影響を受けている。ゆえに、現代の諸問題を解決し、…

役に立たないとは言うものの、これほど役に立つ本はない──『ハウ・トゥー:バカバカしくて役に立たない暮らしの科学』

ハウ・トゥー バカバカしくて役に立たない暮らしの科学作者:ランドール マンロー出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2020/01/23メディア: Kindle版この『ハウ・トゥー』は、「太陽の光が突然消えたら、地球はどうなる?」「アメリカを完全な廃墟にするには何…

崩壊しかかっている作品をメタ的な観点から強引にまとめあげる、パワーワード連発のSF問題作──『大絶滅恐竜タイムウォーズ』

大絶滅恐竜タイムウォーズ (ハヤカワ文庫JA)作者:草野 原々出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/12/19メディア: 文庫『最後にして最初のアイドル』の草野原々による………なんだ? なんだかよくわからないが、とにかく進化と宇宙と時空がめちゃくちゃになっ…