基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

食を通して伝統・文化を知る──『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』

辺境メシ ヤバそうだから食べてみた作者: 高野秀行出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2018/10/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る本書は高野秀行さんの週刊文春での連載をまとめた一冊である。タイトル通りに、日本を含む…

音が支配する世界を描くディストピア音楽文学──『鐘は歌う』

鐘は歌う作者: アンナ・スメイル,山田順子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/11/21メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『鐘は歌う』は、〈大崩壊〉によってロンドンの橋という橋が落ち、人々の目はみえなくなり鼓膜は破れ、それをきっかけと…

みらいみらい、トランスヒューマンたちが織り成すSF童話がありました──『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』

SF

トランスヒューマンガンマ線バースト童話集作者: 三方行成,シライシユウコ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/11/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る第6回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作がこの三方行成『トランスヒューマ…

新たな材料こそが、時代の扉を開く──『世界史を変えた新素材』

世界史を変えた新素材 (新潮選書)作者: 佐藤健太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2018/10/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る世界の歴史を駆動させてきた力を、化合物的な視点から見直していく『炭素文明論』の著者佐藤健太郎…

二つの事件が密接に絡み合う極上のフーダニット──『カササギ殺人事件』

カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)作者: アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/09/28メディア: 文庫この商品を含むブログを見るカササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫)作者: アンソニー・ホロヴィッツ,山田蘭出版社…

恒星間宇宙船で起こる密室大量殺人事件──『六つの航跡』

六つの航跡〈上〉 (創元SF文庫)作者: ムア・ラファティ,加藤直之,渡邊利道,茂木健出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/10/11メディア: 文庫この商品を含むブログを見る六つの航跡〈下〉 (創元SF文庫)作者: ムア・ラファティ,加藤直之,渡邊利道,茂木健出…

異世界からの”帰還後に”苦悩を抱き続ける少女たち──『不思議の国の少女たち』

不思議の国の少女たち (創元推理文庫)作者: ショーニン・マグワイア,原島文世出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/10/31メディア: 文庫この商品を含むブログを見る『不思議の国の少女たち』とは不思議な題名だが、読み始めてすぐに納得がいった。これは…

脳が進化していくどのタイミングで神が現れたのか?──『神は、脳がつくった――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源』

神は、脳がつくった 200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源作者: E.フラー・トリー,寺町朋子出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2018/09/27メディア: 単行本この商品を含むブログを見る神は脳がつくったとはいうが、だいたいの感情や概念は…

悪魔のように邪悪な組織vsイタリア系のシャーロック・ホームズ──『ブラック・ハンド──アメリカ史上最凶の犯罪結社』

ブラック・ハンド―ーアメリカ史上最凶の犯罪結社作者: スティーヴントールティ,黒原敏行出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/10/18メディア: 単行本この商品を含むブログを見るブラック・ハンドという凶悪な犯罪結社が19世紀から20世紀にかけて存在した。…

世界を少しでも自由な場所へと変えていく、プログラマ主人公の連作短篇集──『ハロー・ワールド』

SF

【Amazon.co.jp限定】ハロー・ワールド(特典: オリジナルショートストーリー データ配信)作者: 藤井太洋出版社/メーカー: 講談社発売日: 2018/10/18メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見るhello worldというのはプログラマにと…

人間に子供が産まれなくなった未来を描き出す、森博嗣によるSFシリーズ、ついに完結!──Wシリーズ

人間のように泣いたのか? Did She Cry Humanly? (講談社タイガ)作者:森 博嗣発売日: 2018/10/24メディア: 文庫森博嗣による、人間による子供がほとんど生まれなくなり、人工知能などの電子知性が人間を遥かに上回る能力を発揮しはじめたばかりの状況を研究者…

絶滅は本当によくないことなのか?──『絶滅できない動物たち 自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ』

絶滅できない動物たち――自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ作者: M・R・オコナー出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2018/09/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る人間の活動やそれに伴う気候変動によって物凄い数の生物が絶…