基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

読めばあなたもゾンビになれる(かもしれない)──『ゾンビでわかる神経科学』

ゾンビでわかる神経科学作者: ティモシー・ヴァースタイネン,ブラッドリー・ヴォイテック,Kousuke Shimizu,鬼澤忍出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2016/07/20メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『ゾンビでわかる神経科学』という書名からは強烈な…

宇宙だろうと深海だろうと核融合炉内だろうと取り立てる。──『スペース金融道』

SF

スペース金融道作者: 宮内悠介出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/08/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る本書は短篇アンソロジー〈NOVA〉シリーズに時折寄稿されていたSF短篇シリーズをまとめ、書きおろし一篇を加えた連作短篇…

怖くないふりをすることはできない──『サックス先生、最後の言葉』

サックス先生、最後の言葉 (ハヤカワ・ノンフィクション)作者: オリヴァー・サックス,大田直子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/08/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見るわずか60ページほどの短いエッセイ集で、値段としては普通に単行本価格…

異なる物理法則を持つ宇宙があったなら、そこでは何が起こるのか?──『エターナル・フレイム』

クロックワーク・ロケット (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者: グレッグイーガン,山岸真,中村融出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/12/18メディア: 単行本この商品を含むブログを見る我々の世界とは異なる物理法則を持つ宇宙があったなら、そこでは何が起…

地球的なカタストロフにいかに対抗すべきか──『気候変動クライシス』

気候変動クライシス作者: ゲルノット・ワグナー,マーティン・ワイツマン,山形浩生出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/08/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る気候変動、特に地球温暖化は毎日のほほんと暮らしていると変化が実感…

人工知能が事故を起こした時、誰が責任を取るべきか?──『人間さまお断り 人工知能時代の経済と労働の手引き』

人間さまお断り 人工知能時代の経済と労働の手引き作者: ジェリー・カプラン,安原和見出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2016/08/11メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの数年怒涛の勢いでAI(人工知能)本が刊行されたこともあり、大体の論調も把握し…

時空を超えた伝言ゲーム──『ハリー・オーガスト、15回目の人生』

SF

ハリー・オーガスト、15回目の人生 (角川文庫)作者: クレア・ノース,雨海弘美出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2016/08/25メディア: 文庫この商品を含むブログを見る「15回目の人生」という書名から推察されるように、本書はハリー・オーガストが…

ゲームと共に育ってきた人たちへ──『現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から』

現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から作者: 中川大地出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/08/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見るいやーこれはもうすさまじい力作で、ノンフィクションとしては間違いなく今年ベスト。現代ゲーム史として傑作なの…

SFマガジン2016年10月号 海外ドラマ特集号

SFマガジン 2016年 10 月号 [雑誌]出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/08/25メディア: 雑誌この商品を含むブログを見るSFマガジン2016年の10月号が出ました。ゆるっと告知がてら紹介でも。僕は連載で6〜7月に出た海外SFレビューを10作2pで、連載外で…

幻想と現実を解きほぐす奇想ミステリ──『ラスト・ウェイ・アウト』

ラスト・ウェイ・アウト (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者: フェデリコ・アシャット,村岡直子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/08/24メディア: 文庫この商品を含むブログを見るハヤカワ・ミステリ文庫からの刊行だが、南米発の"奇書"という謳い文句通りに…

死刑にかわる新たな刑罰──『刑罰0号』

SF

刑罰0号 (文芸書)作者: 西條奈加出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2016/08/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る著者の西條奈加さんは日本ファンタジーノベル大賞でデビューし、その後は主に時代小説で活躍されてきた方である。そちらの作…

サヴァンの能力を結集し究極の英知を創り上げる──『叫びの館(上・下)』

叫びの館〈上〉 (創元推理文庫)作者: ジェイムズ・F・デイヴィッド,公手成幸出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2016/08/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る『叫びの館』という書名と、表紙のイメージからして「純ホラー作品なのかなあ」と…