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基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

KDPで本を出すことについて

雑記

冬木糸一のサイエンス・フィクションレビュー傑作選

冬木糸一のサイエンス・フィクションレビュー傑作選

Kindle ダイレクト・パブリッシング (KDP) で本を出しました。サイエンス・フィクションレビューのオススメ本ばかりを集めた傑作選になります。よく勘違いされることですがKindle本というのはKindle端末を持っていなくても買えるのですね。iPhoneやAndroidのアプリでKindleアプリがあるのです。

出すのはかなり簡単でしたね。どうやって出すのかを調べるのに30分ぐらいかけて、後はblogから本にする文章を集めてきて並び方を考えたり文章をちょこちょこと直したりエッセイを2万文字ぐらい書き足したり引用やリンクの設定をePubファイルように追記したりして、出すまでにかけた時間はだいたい15時間ぐらい。

ここで細々と出すための手順についてぐだぐだと書いたりはしない代わりに、参考にしたサイトを書いたり自分がつまずいたところについて書いておきます。その後KDPについて思ったこととか考えたこととか。

KDP 本 出し方で2番めに出てきたサイト⇒Kindleダイレクトパブリッシングで電子書籍を出版するときの注意点まとめ - Six Apart ブログ でだいたいここを見てやりました。ありがとうございます。あと公式サイトをみたり⇒Amazon Kindleダイレクト・パブリッシング:AmazonのKindleストアで自費出版を まあ、見たといってもやり方自体はかなり簡単なのです。

基本的にKDPで検索して出てくる一番最初のページへ赴いてKDPアカウントを作り口座情報等を登録して、上げるためのePubを作って情報をKDPの登録サイトに言われるがままに入力していってぽちっと送信を押すだけ。まあ問題はどうやって「中身」を作るんだよ! っていうところだと思いますが。

最初に紹介したページにも書いてありますが、文章と表紙のみのシンプルな構成なら⇒電書ちゃんのでんでんコンバーター - でんでんコンバーターこのサイトに引用タグとか見出しタグとか(それも全部サイトに書いてあります)を挿入したテキストファイルを入れてタイトルとか著者名とか入力し、変換ボタンを押すと勝手にePubファイルが吐き出されます。

ここで出来たファイルをKDPの登録時にぽちっと入れると今度はKDPのサイト側で勝手にKindle用のファイル形式であるMobiに変換してくれます。公式サイトを見る限りePub以外でも幅広くサポートしているみたいなのですけど先人がePubで出しているのでそれに習いました。

そもそもなんでMobiに変換しなきゃいけねえんだこの糞野郎と思うわけですが変換しなけりゃ通してくれないので仕方がありません。ちなみに書いているうちにでんでんマークダウンによる記法のサポートなどが受けられる電子書籍の執筆ツール「でんでんエディター」を公開しました - 電書ちゃんねるを使って変換後の形式なんかをチェックしながらやってました。

表紙は

物ができたらあとはKDPで情報を入力してあげるだけですが、これは特に問題なし。問題は表紙ですが僕の場合絵が書けるわけでもなく書ける知り合いがいるわけもなくPhosterとかいうよくわからないiPhoneアプリを作って適当に作りました。おしゃれなベースとなる表紙を選択して、その中に自分で文字を追記できる形式で表紙がつくれます。所要時間5分。

審査とか

あげたら審査とかが入ります。これが一日ぐらいかかったりかからなかったり。割合早い。blogの文章をそのまま入れたりすると「それWeb上に上がっているやつっぽいけど権利とかだいじょうぶだよね??」というメールが送られてくるんですが、いや、ほんとに大丈夫なら別にいいんだけどね? みたいな謎の確認が入っているだけで特に何をやれとも書いていないのでなにもしてません。自分が著作権者であることをどこかに書いておいたほうがいいかもしれないです。

日本だけ遅延

で、審査が終わると出版され、「出版されました!」と威勢よくメールが飛んでくるのです。ところが、アメリカやブラジルやフランスやドイツでたしかにページが作成され買えるようになっているのに、日本だけ出ていないということが僕の場合ありました。特に何も書いていないのでなぜ日本だけ出版されていないのか謎でしたが、15時間後ぐらいに確認したら日本でもちゃんと出ていました。日本で出てなかったら意味がねーだろうが!!

再アップロード

出したものを再アップロードすることもできます。修正版ですね。ただこれが不思議なことにKindleのサイト上にあがっているものを、自分のところに再度最新版を落としなおしてくることが出来ない。いえ、サポートにはちゃんと「版が変わったりして購入者に通知してダウンロードしなおしを行いたかったらうちらんとこにメール送ってね」と書いてあるんですがその通知までに受付から数週間かかるとかで冗談じゃありません。

サポートセンターを通さず、修正したものが本当にKindleストアにあがっているのか(なにしろ日本だけ出版が遅れたりという経緯があるので出版完了メールが当てにならないのです)を自分で確かめたいところですがサポート掲示板とかをみたら「一回ライブラリから完全削除して買い直すしかないですね」と……。

それはマジでか……というほかない。いや、そんなわけないでしょう? いまあがっているものが本当に最新かどうか確かめるのに買い直すしかないの?? ありえないよね?? と思ったのですが他の解決法も結局わからず。買い直すしかないのかだろうか。僕は、たまたまコンタクトをとれる人が買っていたのでその人にどう変わっているのか聞いてしまいました。

追記
内容が増補・更新された最新版のKindle本を再ダウンロードする方法 - 忌川タツヤのブログ
教えてもらいました。そうか、この方法なら何週間も待たされなくていいのか。ありがたやありがたや。

blogを本にする意義。

blogを紙の本にする試みは既に作家の方々が何度も実戦しており編集や注釈などを加えて「売れる」ということがわかっています。これを別にその辺の素人が自分のblogでやったって何の問題もないことです。別に金がかかるわけでもなし。手間もそれほどかからないことは(少なくとも出すことだけを目的にすれば)わかるでしょう。もちろん本気で売ろうと思ったらもっと時間と戦略を練らねばダメですよ。

Twitterはフローでblogはストックなどというけれども、実際にはblogも更新時に人ががっときて後はたまに検索流入がある記事がいくつかあるぐらいでほとんどは死蔵されていく。下に下に流れて数日後にはあっという間に見えなくなって誰に顧みられることもない。そこに「編集」を加えてある文脈の元に組み直せば新たな意味を産み、死蔵された記事も別の形のストックとして生き返る。

もちろん、blogを書く以外でもどんどん出していけばいいと思う。特に絶対に紙の本にならないようなニッチなのをぽんぽん出せるのがいい。SFフィクションレビューなんてそもそも紙の本でも一部の著名な作家以外出せないですからね(最近池澤春菜さんの乙女の読書道が出ましたけど。)。同人誌だとどうしても刷るのにお金がかかるしね。

次はサイエンス・フィクションをもっと楽しむためのノンフィクション集とか、サイエンス・フィクション&ファンタジーレビュー傑作選とか、Kindleで洋書多読勉強法、みたいなニッチな本を出していこうかなと思ってます。

ところで売れるのだろうか?

宣伝しなけりゃ当たり前ですが売れません。だいたい大学生の4割が読書時間ゼロだなんて言っている時に電子書籍で本を読むやつがどれぐらいいるんだっつー話です。たとえばサイエンス・フィクションレビュー傑作選で想定しているのは「Kindleを持っていて1ヶ月に1,2冊SFを買うような層が1000人程度いると仮定して、そのうちの10人に1人が買ってくれたらいいかな……」ということで目標数100ですからね。

宣伝なんていくらでも出す場所があるので、積極的にお金を払ったり表紙を凝ったりあちこちへ呼びかけをしたりしてそもそもの題材を吟味して(電子書籍で読むんだからそういう層が好みそうな物にしたり)やっと1000や2000が見えてくるといったところじゃなかろうかと思います。

プラットフォーム囲い込み死すべし

とはいっても正直いってAmazonのやり口は好きじゃない。一度AmazonでKindle本を買ってしまえばあとは別のプラットフォームで買いたいとはなかなか思わないものです。特に読書用のデバイスなんか買った日には、本屋に閉じ込められてここから出るなと言われるのと同じことですよ。

オープン化の流れは既存の企業が方針を変更しない限り(する未来が思い浮かばないですが)新しいスタートアップがチャレンジしていくしかないですが、なんとか舵をきってほしいところ。HTML5とかそれを元にしたePub3とかいろいろ面白そうなことは起こってきてるのに。

ツール・オブ・チェンジ 本の未来をつくる12の戦略

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