基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

HEROMANが素晴らしい

たまごまごさんのこの記事を読んでやべえ、「HEROMAN」の面白さをどう伝えればいいかわからねえ! - たまごまごごはん 即座に観はじめたわけなのですが、大変素晴らしいわけです。原作者はスパイダーマンやアイアンマン、X-MENを世に送り出し、87歳なのに元気いっぱいのジジイ、スタン・リー。一貫して「ヒーロー」を書きつづけてきた男がここにきて出してきたのが「HEROMAN」。直球すぎてブフゥwwwと吹き出してしまうようなネーミングなのですけども、内容もそのまんまド直球。『ある日宇宙人が地球を侵略しにやってきて、心優しい少年の持っていたおもちゃに雷が当たってHEROになって敵をやっつける』

シンプルイズベスト

もうドが付くほどシンプルで、敵なんかビジュアルがまるっきり「ゴキブリ」。どれだけ気合入れて悪者にしたか、わかろうっていうもんです。地球を侵略する理由も完全に自分本位だし、それを倒すHEROMANは絶対的正義なのですよな。最近日本だと善悪がごっちゃになったような作品がいっぱいで、物語的にかなり複雑になってきていて、それは受け手側の物語に対するリテラシーが際限なく上がってきていることに対する必然的な要請なのだろうけれども、たまにこういうドストレートな作品を観ると、日ごろの緊張が解けたようになって、ほんとに安心するんですよ。「ああ、物語ってやっぱりこういう風にも楽しめるんだな」って。

これこそがヒーロー

スタン・リーが考える「これがヒーローなんだよおお!!」というような熱意が見えるのも素晴らしいです。まずおもちゃに魂が宿ってヒーローになるっていうのがいい。トイストーリーなんかを思い出してしまいます。おもちゃで遊んでいた頃の純真さ、というのもヒーローの源なのでしょう。そして何と言っても、逆境です。逆境、ピンチに陥ったヒーローが、力に目覚めて一発大逆転! これだね。ピンチに陥らないヒーローはヒーローじゃないのです。そしてヒーローがヒーローたる為には、悪がいなければいけないのです。悪は嫌な奴なのです。情状酌量の余地なしです。ぶっ飛ばしてぶっ殺すのです。悪が純粋に悪である限り、その反対側にいるヒーローのヒーロー性もさらに際立つのです。ごちゃごちゃと余計なことを考える必要はないのです。悪即斬!

スピード感

驚くほど展開が速いです。日本の今までのアニメだと、それぞれの回に役割が決まっていて、アクションやなんかがあった次の回には親睦を深める休憩があって……。仮面ライダーにおいて、敵が戦力を一つずつ送りだしてくるのと同じです。日本では、敵は、一人ずつ出てくるものなのです。しかしこのHEROMANといったら、偵察部隊を送りだす→間をおかずに戦力を一気に投入→大量破壊兵器を投入 というのをほとんどノータイムでやってのけるんですね。で、場所は当然USAなわけで、米軍が出てくるのですがそのスピーディーさっていったらないです。警察が「こんなん俺たちにどうしろってんだよー;;」とうろたえていたら、すぐにやってきますからね。あんまり迅速すぎて「え、もう?」って最初に出てきたときびっくりしてしまいましたよ。もうほとんど自然の一部、生活の一部っていうか、「ああ、出てきてもおかしくないよな」と納得なのですが、日本で同じことが自衛隊で想像できるかというとこれがなかなかできない。

まあ何を説明しようが「観ればわかる」としか言いようが無いのでとっとと観ればよいと思うのですよ。物語的な深みとかいったものはほとんど感じ取れないので、そういうものばっかり観たい人にはちょっとオススメできませんが、頭空っぽにしてあはは楽しいなーと幸せな気分を数十分味わいたい人には最高。