基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人間は、どこまで遠くを見れるのか。『法治の獣』著者がおくる、傑作宇宙探査SF──『一億年のテレスコープ』

一億年のテレスコープ作者:春暮 康一早川書房Amazonこの『一億年のテレスコープ』は、早川のSFコンテスト(第七回)で優秀賞を受賞、受賞後に刊行されたSF中篇集『法治の獣』は年間ガイドの『SFが読みたい!』で国内篇の一位を獲得と、順調にその実力を証明し…

「足す」だけでなくあえて「引く」ことの、潜在的な可能性について──『引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす』

引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす作者:ライディ・クロッツ白揚社Amazon世の中、何かを「足していく」行為が基本的には評価対象となる。会社の売上は? もちろん足していったほうがいい。規則・ルールは? 足していけばみん…

プラットフォームが巨大な力を持って人間を支配するとき、どう対抗すべきなのか──『デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき』

デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるときみすず書房Amazonプラットフォームが大きな力をふるう時代である。アマゾンで日々の必需品を買い、ウーバーで食事を配達してもらう。海外では配車アプリの方で生計をたてている人も多い。Appleのアプ…

卓越した先見性こそが人間を地球の覇者たらしめた──『「未来」を発明したサル: 記憶と予測の人類史』

「未来」を発明したサル 記憶と予測の人類史作者:トーマス スーデンドルフ,ジョナサン レッドショウ,アダム ブリー早川書房Amazonわれわれは当たり前のように未来を予測して現在の行動を決定する。今から出かける時に雲が出てきたら雨がふるかもしれないから…

がんリスクから食べ物の消化、運動のパフォーマンスまで、身体のあらゆる側面に関わる体内時計について──『体内時計の科学:生命をつかさどるリズムの正体』

体内時計の科学:生命をつかさどるリズムの正体作者:ラッセル フォスター青土社Amazon大半の人は朝になると目がさめて、日中は活動し、夜になると眠くなって朝まで眠る。こうした一日の中で体内では様々なホルモンの分泌量が変化しているわけだが、このリズ…