基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

宇宙兄弟を読んで夢が破れても前に進む勇気を貰う。

五巻まで読んでましたけどつい最近六巻から最新刊まで一気読み。これはやっぱりなんというかべらぼうに面白い。宇宙飛行士になるという夢を持った兄弟の物語です。兄弟のうち弟は夢に一直線に進んでいきすでに宇宙飛行士に。会社に勤めていた兄はリストラされ、そこから遅れて宇宙飛行士を目指すのです。宇宙飛行士になる為の試験、それから訓練が綿密に書かれているところとか最高に面白いんですが、個々の「宇宙飛行士を目指す」人達があまりにも熱い。

当然のことながら、言うまでもないながら、宇宙飛行士になるというのは文字にするほど簡単ではないのです。凄い倍率を勝ち上がって、さらには何度も重ねられる実践的な面接、試験をくぐりぬけていかなくてはならんのです。当然大半の人は落ちる。しかし、そもそもスタートラインにすら立てない人が居る。身長が足りなかったり、歳がいきすぎていたり。気合や根性、努力だけではどうにもならない世界、そしてその壁にぶつかった人たちが、そこで腐ってしまわずにちゃんと前を向いて歩いて行こうとするのが凄いのです。身長が足りなかったせいで宇宙飛行士になれなかった人は、低身長でも着れる宇宙服を作り、歳のせいで宇宙飛行士になれなかった人は後進の為に宇宙開発に加わることを決意する。

過酷であまりにも現実的な宇宙飛行士という職業に向かうという事は、夢がかなうばかりではない事を教えてくれますし、夢がかなわなかったからと言ってそこで全てが終わってしまうわけではない事を教えてくれます。そして後進の為に低身長でも着れる宇宙服を作り、そしてそのおかげで低身長にも関わらず夢に挑戦できる権利を得た男が、感謝の意を製作者に述べに来た時に、どうにもならないこともあるけれど、夢が叶わなかったとしても前に進むことの大切さを我々に教えてくれるのです。素晴らしい!

宇宙兄弟(1) (モーニングKC)

宇宙兄弟(1) (モーニングKC)

宇宙兄弟(2) (モーニングKC)

宇宙兄弟(2) (モーニングKC)

宇宙兄弟(3) (モーニングKC)

宇宙兄弟(3) (モーニングKC)