基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

SFマガジンcakes版で「SF BOOK SCOPE」連載開始しました

このブログを書いている冬木糸一です。

SFマガジンという月刊雑誌がありまして、それがなんと先月をもって隔月刊化に移行、つまるところ今月はSFマガジンが出ていないわけです。そうか、SFマガジンはじゃあもう奇数月は出ないのだなと思うところですがSFマガジン編集長塩澤氏が一念発起しcakesでSFマガジンをやってしまおうと、思いついたようです。僕はそこにスカウトされたというわけですね。で、本日それが更新されておるので早速告知しましょう。 SFマガジンの記事、コラム、読み物一覧|クリエイターと読者をつなぐサイト cakes(ケイクス) ここね。

初回更新について

基本的に新刊のSFレビューになります。cakesに一回登録しさえすれば、記事公開後から一週間無料、その後はcakesの会員費を払わなければ読めないと、そういう仕組のようです。会員費については週ごとなら150円、月額なら500円、ただし会員でいる間は過去記事は全て読めます。だったら溜まったあたりで一週間だけ課金して全部読めばいいやと思うかもしれませんし、僕も最初はそう考えていたのですけどなんかそんなこといちいち考えて覚えているのが面倒くさいので結局ずっと課金しっぱなしになってます(もともと山形浩生氏の連載が読みたくて入会していた)。

初回は鴉龍天晴 by 神々廻楽市  について書いています。これがデビュー作にも関わらず滅法面白い、というか凄い。SFコンテストの最終選考作。ジャンル的にSFから離れているところがあったり、続きものの第一巻であったり、受賞を逃す理由はいくらでも考えつきますが、それでもまあ凄いのに変わりはないわけです。これだけの力があれば、どの賞に送ったって一発で通りますよ。よくもまあ今まで世に出てこなかったなと、

はじめて読んだときはめっぽう驚きました。内容について……ってここでレビューをしはじめたら意味がないのでやめときますが、まあ画竜点睛を鴉龍天晴とモジってみせ神々廻楽市と書いてシシバライチと読ませる圧倒的な「どこかしらズレた格好良さ」を指向するセンスが物語全体を表しています。

超ごった煮の世界観を統制する奇跡の文体――神々廻楽市『鴉龍天晴』レビュウ|SF BOOK SCOPE|冬木糸一|cakes(ケイクス) 

鴉龍天晴(がりょうてんせい) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

鴉龍天晴(がりょうてんせい) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

経緯とか

お誘いいただき2014年末も差し迫った頃塩澤氏と二人で飲みながらお話を伺っていたのですけどその時も思いついたばっかりという感じで急な話でしたね。あの時は週刊とは言っていたなかったはずですが、いつのまにか週刊とおっしゃられるようになっていました。しかしあの時がほぼ初対面のようなものでしたがcakesでの連載の話より天冥の標がいかに凄いシリーズなのかとかどのような作品を読んできたのかとか塩澤氏の天才的に思える作家へのオーダー能力についてだとかSFの話ばかりしていたような気がします。

次週以降について。とりあえず来週は出るようですが、果たしてこのまま週刊として存続できるのか……サスペンス物のストーリーのような臨場感がありますね。どうなる、週刊SFマガジン!? はたして本当にこのまま週刊を維持できるのか!? はたまた決壊してしまうのか!? 戦線を維持する人間の一人としては他人ごとじゃない。とりあえず次回分は渡してあるので次は載ると思います。

しかし初回連載陣はめっぽう凄いですね。現在サイコパスのスピンオフ小説を信じられないような速度で発表し続けている作家の吉上亮さんにいわずもがなの大森望氏に塩澤氏まで「代打、俺!」ばりに出てきてそこにぽっと出の素人ブログ書きが混じっているというなんだか申し訳なくなってくる布陣ですが。ただまあ、ことレビューという領域においては僕は自分の書くものが好きですし、価値があると思うものをあげているわけですから堪忍してください。

依頼をうけて文章を書くのってはじめてなので、なんとなくこれについて書いてくれとかの依頼を受けるのかなあと思っていたのですが他社まで含めてやってくれていいということだったのでつまらないものを無理やり褒めるとか、そういうことは今後ともないでしょう。適当にピックアップしていこうと思っていますがこれを読んでいる人の中で「ぜひこれをやって欲しい」とかそういうのがあったらTwitterなりブログのコメンとなりメールなりで伝えてくれれば検討します。

それ以外

連載以外にも今年はやりたいことが多くてブログの更新頻度は落ちると思いますが、辞める気はさらさらないので今後も継続していきます。あとCakes連載とは別に、連載が紙媒体で一個始まる予定です。いま作業中〜。告知して世に出せなかったら恥ずかしいのでもう少し実体が出てきたら、告知します。本業が別にあるので兼業物書き屋になりますがキャパ的には余裕があるので何か他に依頼があれば検討しますです⇒huyukiitoichi@gmail.com ではではそういうことで。

宣伝が発生すると思いますが、まあ僕が一人でやっていることでもないので宣伝させてください。cakes連載についてはアクセスがいっぱいくると僕に原稿料が連動して払われる仕組みです。

S-Fマガジン 2015年 02月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2015年 02月号 [雑誌]