↑これです。というだけの話で終わりではあるのですけど……。
「VOICEROIDを使って現代SF入門をやったら(僕以外には誰もやらないだろうし)面白いのでは」と思いつくのは10秒ぐらいでも実行するのはえらい大変で。そもそもは居酒屋で高校時代の友人に「俺はSFマガジンで書くことになったんだぞ」とちょっと得意気にいったら「SFってスターウォーズみたいな? そういやスターウォーズ新しいのやるよね」と2秒もしないうちにスターウォーズの話題にうつられたことに怒りを感じ、こいつらはどうせ本なんか読まないでニコニコ動画ばっかり見てるんだろぉ?? と偏見に偏見をかぶせかけるようにしてだったらニコニコ動画でSF入門をやろうと思ったのがきっかけでしたね。
クォリティ自体は低い。今のところ月1更新の全12回ぐらいは最低でもやろうかな、そしてとりあえず12回までいったところで第一回の再生数が1000を超えていたらいいなぐらいの目標値でやっていたり。だいたい発端こそ「ニコニコ動画しかみないような人間(書評ブログなんか絶対読まない層)に現代SFとは何かを教えよう」というものでこそあれ、実際にはこういう体裁とクィリティだと観られないであろうことはわかっている。いわんやこのブログや自分のTwitterで告知したところでSFファンばかりだ。
なんというか、影響値的な意味であったり、費用対効果(そんなものがあると仮定して、だけど)的にはこの動画をつくる時間でブログなり何なりを書いていたほうがずっといいんだろうけれど、動画をつくるっていうのはやったことがないからけっこう面白い経験ですよ。VOICEROIDを使ってみたり、動画編集をやってみてそれがものすごく大変だと気がついたり。たいへん苦労するかわりに、自分に今のところ何ができなくて、少なくとも何はできるのかというのが明確になって、模索状態の中でやった次はもっと明確に「できないこと」を狙い撃ちにして「できること」に変えていく楽しみも生まれるし。
KindleDirectPublishingができるようになった時に自分で電子書籍つくったのも、あれはあれで凄くクォリティは低かったしずいぶんできることは限られていて、でもそれが楽しかったな。「次はもっとこうしよう」っていうのが生まれてくるのがいいんだよね。それはぼんやりと「こんなことしたいなあ」と思い浮かべているとあやふやなままだけど一回やってみると「つぎはこんなことしたいなあ」が具体的なレベルにまで落とし込まれてきて。
だからとりあえず今回は動画をつくって、しばらくつくってみるつもりだけど、この後もう一回電子書籍をつくって、その後はイラストレビューなり(イラストのレビューでなくイラストでレビューする)、音楽レビュー(音楽をレビューするのでなく音楽でレビューする。なんだそれ)とかいろいろやってみたいなと思って。「本をいろんな人間に読んでもらいたい」という動機よりかは、レビューなら僕はぽんぽん出てくるからそれにあわせて「あれもこれも」と出力形式を変えて楽しんでいるのが近いかもしれない。
僕はどうせレビューをやるんだったらそのレビューそれ単体でもおもしろいものがいいなあと思う。物語形式にしてもいいかもしれないし、本筋に何の関係もないギャグが挟まれまくってたり、個人的な人生が合間合間に入っていてもいいかもしれない。レビューの形式はイラストでも音楽でも文章でも動画でも音声でも踊りでもいいし、扱う対象もフィクションとやノンフィクションやマンガやアニメや人間の人生といったものに境界線をもうけずに越境していきたいものだなと思う。