ゾンビでない者がこの本を読むのを禁ずる
[本書はゾンビオンリーです]──最初のページ
なぜかアメリカ人はゾンビが好きだ。不思議なぐらい好きでゲームにも映画にもいっぱいゾンビが出てくる。よくわかんないけど規制が強いイメージがあるので、規制をまったく気にせず破壊衝動を満足させられるゾンビが大好きになったのかもしれない。動きがのろく一体一体の能力は低いためにいっぱい爽快に殺せる。
この本はゾンビに向けて書かれたゾンビの心得でどのようにして人間を滅ぼせばいいかが書かれている。なかなか頭の悪い内容だが中身はしっかりとゾンビについての至極真面目な考察が続いていて好感が持てる。つまんない部分も結構あるけれど小ネタが聞いていて読んでいて飽きない。
図をふんだんに使って人類への対処法や戦術を説明しているのも良い。みていて笑えるし楽しい。
これなどなかなかのアホさ。
テキストもいい感じにアホ。
アンデッド関係者によれば、人類は今だにチャック・ノリスのクローン化に成功していない模様です。ノリスさんの前には我々も大隕石すらも太刀打ちできませんから、本当に良かったですね。
ただアホで笑えるだけかというとそんなことはなくゾンビ事例集としても完璧ではないにしてもなかなか良いと思う。ゾンビのことが知りたくなったら読むといいのではないか。そんな時がはたして訪れるのかというとその可能性はとても低いように思えるけれど。
ああ、あと最後のページの仕掛けはちょっと面白かった。「でもこんな文章を読める脳みそのしっかりしたゾンビなんていないじゃん」というもっともな疑問へのアンサーになっている。気楽に読めて楽しかった。
- 作者: ジョン・オースティン,兼光ダニエル真
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2011/09/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 31回
- この商品を含むブログ (18件) を見る