海外で制作されたノベルゲー 塗りなどが完全にジャパニーズエロゲー、それどころか物語も思春期真っ盛りの柔道家の17歳が自室で語り始めるというまったくもって由緒正しきエロゲーである。お色気シーンはあるがエロシーンはないのでエロゲーではないが。Steamで買えてMacでもできる上に、セール中で7ドル程度だったので買ってプレイしてみたのだが、面白かった(物語はつまらない。立ち絵の表現やついに日本以外でこんなものが出るようになったのかというギャップが面白いわけだ。)。今は英語版しかないが日本語版もいずれ出るとかなんとか。どこで読んだか忘れた。ただ英語はかなり簡単なので高校生でも単語の7−8割は読めるぐらい。分量もそう多くはなくさくさく読めば3〜5時間程度で終わるだろう。
主人公の名前はGushiken Takahiroで柔道家。なんかありきたりな苗字を使いたくなくて変な所からとってきましたみたいな微妙なチョイスだ。2週間後に大事な柔道の大会を控えているが、ものすごい勢いでナーバスになっているのだという独白、そして自室に先輩のKoyomiが学校にいこうと呼びにくるところから物語ははじまる。しかも着替えているところに遭遇して顔を真赤にさせるとか、学校に伝わる伝説の一つに森のなかに存在する聖堂に祈りを捧げると願い事が叶うとか……うわあ……なんか、コテコテやなあ……。その後Takahiroの友人ポジションのメガネ男が出てきたりJudo少女が出てきたりラッキースケベがあったりとどこまでもコテコテな感じで続いていく。
願い事が叶うという聖堂(つーか神社か寺のような)にTakahiroは向かうことになる。というのも彼はさっき書いたようにもうすぐ柔道の大事な試合がひかえているのになんだかとっても不安で不安で仕方がないのだ。それで神社へお祈りにいこうというのもスポーツマンとしてどうなんだと思わないでもないが、しかし神社にいざついてみたらそこには角の生えた悪魔のような女の子がいて──。ふと意識を失って起き上がってみればそこはなんと獣耳少女がいる世界に変貌していた! なんてこった!
このくだらない唐突さまで含めてジャパニーズエロゲー。その後なんやかんやあって獣耳たちと人間の間に立って中をとりもったり、2週間後の大会のためになんとか元いた世界に戻ろうとする。話は無茶苦茶だし面白くないが絵のクォリティはスゴイし差分で枚数を水増しするようなこともなくCGが豪勢に描かれているしエロい。謎の衣装や日本建築っぽいけどなんか違うような気がする背景までふくめてズレっぷりも面白い。あんまり英語でこういうのを読んだことがないので表現も面白かったりする。Tundere Tyrantとか。
※完全にそういうお店で出てくるような、パンツがまるで隠せそうにない謎の着物
話自体は非常にコンパクトですぐに終わってしまうのだけど、物珍しさだけで最後まで読める。最後までやるとこれはプロローグでまだ話の続きがあるよといって終わるので、まだまだ続きが出るのだろう。あと海外でこれが当たり前になったら日本の優位性が〜みたいなことをいう人もいるが、これがちゃんとウケるんなら日本もガシガシ英訳していけばいいんじゃないかな。支倉凍砂さんシナリオの同人ゲー最高の効率で、最高の金儲けを『WORLD END ECONOMiCA』 by Spicy Tails - 基本読書 は同人ゲーながらも(たぶん)赤字垂れ流しで台湾版や英語版をつくっているが、ちゃんとした市場があるのはいいことだ。
購入はSteamで。他の入手方法があるのかはわからん。Steam で 25% オフ:Sakura Spirit