基本読書

基本的に読書のこととか書く日記ブログです。

バカとテストと召還獣 6と6.5

バカとテストと召喚獣 6 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 6 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 6.5 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 6.5 (ファミ通文庫)

 人を笑わせる、というのは非常に難易度の高いことだと思います。少なくとも人を泣かせることよりかは遥かに難しい。人間は結構泣きやすい生き物です。長年飼っていたペットが死んじゃう話とか、カーチャンの話とか、そういう「誰でも泣く」パターンがあるし、人が泣いているところを見ただけで泣けてくることもある。対して、笑いのツボは本当に人それぞれ。多くの人が笑わせるパターンを見つけたとしても、笑いの場合その繰り返しをすると大抵飽きられる。ゲッツ!! のダンディ坂野も、ギター侍も、ヒロシももはや過去の人。かーちゃんの話やペットの話は正直何度でも泣ける。その違いは大きい。一度だけ笑わせるのは多分簡単にできる。しかし、笑わせ続けるのは難しい。特に小説という文字でしか表現できない媒体だと特にそう思います。

 何でこんなことを書いたのかというと、バカテスの今後が心配だったからですが(ギャグに飽きてしまうんじゃないか的な意味で)、最近の作品を読んでいると大丈夫なような気がしてきました。「笑い」だけに特化した作品。たとえば「撲殺天使ドクロちゃん」のようなあれですが、十巻にて終了してしまいました。特に最後の方はもはやネタが尽きた感がして個人的に読んでいてつらかったです。ネタが尽きて「飽きられてしまう」というのは、ギャグ漫画でも芸人でもギャグ小説でも割とありがちな終わり方ですよな。ギャグというのは基本的にネタさえ続けばいくらでも続けられるだけに、終わり方は大抵悲惨です。それは常に人気が低迷しての打ち切りという形になって現れるから。しかしそれも笑いに特化していればこそ。

 最近(?)流行しているのは「銀魂」や「化物語」のようにギャグとシリアスを適度に織り交ぜるタイプの作品だと思います。バカテスも6.5巻の最後の短編ではシリアス全開でしたし、本編の方でもラブストーリー重視になってきています。個人的に銀魂化物語もシリアス方面のストーリーが壊滅的に合わなかったのですが、バカテスの方はストーリーとコメディの割合がちょうどよく、気軽に読めていい感じです。仮にバカテスが終了してしまっても、井上さんの次回作を読んでみたい、そう思わせるには十分な面白さです(シリアスも)。しかしまあ最近実験のように挿入されるシリアスとラブストーリーの犠牲として、ギャグはこれからどんどん減らされていく運命なのだろうか、などなど考えこんでしまいます。その方が作品としては長生きできるかもしれませんが、バカテスは笑えないと、ということもありますので、やっぱり心配です。
 ダブルヒロイン制度というのは結構厄介なものだなーとこの話を読んでいて思ったり。片方の好感度を上げたならば、もう片方の好感度も上げなければならないのです。片方がキスをしたならば、もう片方もキスをしなければならない。そうしないと、一瞬でパワーバランスが偏ってしまう。何か大きなイベントをやったりするときでも(今回みたいに肝試しとか)主人公である明久くんは一人しかいないのだから、イベント数はどうやって調整するんだろう…今回は美波回なのだろうか…ドキドキ…と読んでいましたが、やはり一冊の内に足並みをそろえてきました。結構強引でしたけど…美波ファンは号泣な展開で。しかし美波は前回おいしい思いをしていたので、これでようやくちゃらといったところか。抜きつ抜かれつ、どこまでこの関係が続くのか…!

 ダブルヒロインといえば、ToLoveるが最近終わりましたね。あれも相当ぶっ飛んだ作品でしたが、最後は無難にハーレムエンドでした。いいエンディング。みんな納得で、誰も不幸になりません。はぴはぴはっぴー。つまりですね、僕がバカテスに望む終わり方とは…