- 作者: 糸井重里,重松清
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/10/15
- メディア: 文庫
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また創刊時、糸井重里氏自身がインターネットにほとんど触れたところがないところから始まるので、いちいち「凄い!」と驚いているのが良かった。そういえばそうだったよな、インターネットって、今では当たり前になっちゃってるけど、凄いんだよな、と改めて実感させられる。インターネットから、自分はなんて大きなものを受け取っているのだろう。ぼくは結構、受けた恩はなんとかして返したい、恩を与えてくれた人に返さなくても、誰か他人にでもいいから還元しなければ、釣り合いが取れないと考えている人間なのでこの問題は結構切実だったりする。「インターネットから受けた恩を、いったいどうやって、誰に還元すればいいのか」
思ったけど、「インターネット上の情報は無料が基本」みたいな考え方はみんなが「インターネットから受け取った恩を、インターネットに返したい」と考えてスタンダードになっているのかもしれない。そうでもしないとぼくらはインターネットから受けた恩を永遠に返せないままだから。有料コンテンツが悪いと言っているわけではない。ただ有料コンテンツの場合、ぼくらはお金を払うという行為によって恩を返してしまっている。インターネットでは、無償の情報に対して無償の情報を出すことによって成り立たせることも「できる」隣人愛みたいな制度でやっていけることが凄いのではないか。