- 作者: ブルボン小林
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/09
- メディア: 新書
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「タイトル」というのは、本を読むかどうか選ぶ際の重要な指標の1つですが、しかし「ペンネーム」はどうでしょうか。「うわっなんだこいつのペンネーム、読む気なくすわー」みたいなことはあまりないと思います。みんな結構無難なところで攻めてきますからね。それに、本名そのままで本を出している方も結構な数いらっしゃいます。つまり「ペンネーム」は「タイトル」よりも重要ではない。しかしあれですよね、本を一回手にとってもらっても、平凡な名前だと「あれ、そういえばこの前手に取ったあの本結構面白かったけど、作者だれだったかなー…」みたいなことが起ってしまうかもしれません。それは作者読者双方にとって不幸なことですよなあ。つまりペンネームも、実はそこそこ重要なのです。ピン!とくるにこしたことはない。
さて、そんなわけでさっそくの第一回ピン!とくるペンネームは「カタカナ+平凡な名字」です。なぜいきなりそれなのかというと、「ぐっとくる題名」のブルボン小林氏のペンネームを見ていて思いついたからです。ついでにほかの方々の例を、即座にいくつかパッと思いついたのでちょうどよかったのです。他の方々というのは、「ベニー松山」「田口ランディ」「山田ズーニー」の三人です。これに「ブルボン小林」を加えて、四人の「カタカナ+平凡な名字」が集まりました。この四人のペンネーム、パっと見てみればわかるように、「カタカナ+平凡な名字」以外にもいくつかの共通点があることがわかります。
1.濁音が必ず一つは入る。
ベニー松山氏は「ベ」が、田口ランディ氏は「デ」が、山田ズーニー氏は「ズ」が、ブルボン小林氏は「ブとボ」がそれぞれ濁音です。濁音というのは力強いインパクトを与えますから、存在感を強調しなければならないカタカナの部分にはちょうどいいと言えます。まあ正直これに意味があるのか、ないのかはよくわかんないっすけどね、ハハハ。でもちょっと考えてみてほしいのですが、カタカナ言葉で濁音が入らないとなると凄くインパクトが弱いですよな。ウンコ松山、とか田口サマーとか、なんかさわやかすぎますよね(ウンコ松山は言いすぎたよ…)ムーミン小林とか、いやでしょ? あ、ちなみにこれを入れると法則がなくなってしまうので入れてない人が数人いるのですが、とりあえず無視します。
2.そもそもなぜ「カタカナ+平凡な名字」なのか
これは多分、「カタカナ」はそれだけでインパクトが強いので、それを調和する為には名字を平凡なものにしなければならないのではないでしょうか。たとえば「ベニー冬木」とかだと、なんか「う〜ん」って感じしません? いや、しなかったらそれは別にいいんですけど…。カタカナだとそれだけで異次元みたいな感じがしますが、そこに日本古来の苗字を当てはめることによって、良い感じにしているのですよ、きっと。ま、次いきましょ次。
3.男性はカタカナが前にきて、女性はカタカナが後ろにくる
言いがかりですが・・・しかしとりあえずこの四人の中でいえば当てはまっている。ベニー松山氏の性別はちょっとよくわかんないですけれど、まあ男でしょう。そうに違いない。個人的には山田ズーニー氏が女性だったのに驚きましたが、それは置いといて。なんで「男性はカタカナが前にきて、女性はカタカナが後ろにくる」の? って聞かれたら、「まあ、偶然じゃない?」としか答えられないんですけど、しかしこれはもう法則に組み込んでしまおう! そうしよう! あ、そういや木村カエラとかもこのパターンに当てはまりますね。濁音なくなっちゃいますけど・・・。
余談、それぞれの名前の由来
山田ズーニー氏の「ズーニー」とはカシミール語で「月」という意味で、北インドのカシミール地方を旅したときに地元の人につけられた名前であるそうです。ちなみに情報は基本的にWikipediaを参考にしておりますので間違っているかもしれません。便利ですね、Wikipedia。しかしカシミール語で「月」ということはそのまま直訳すれば山田月さんですね。いや、だからどうということではないのですが。
ベニー松山氏のベニーは、プロゴルファー猿の登場人物である紅蜂のファンであった事から。らしいです。なんだかこの壮絶に微妙な(失礼か)ところから取ってきてるあたりが好感をもたらしますね。しかしそれがどうしてベニーになってしまうのかは非常に不思議です。べつに松山紅でいいじゃないですか。それか松山紅蜂で。
田口ランディ氏のランディは、どうもずーっと昔「randy」というハンドル名で活動していた頃の名残らしいのですが、英単語の「ranndy」の意味は「好色な, みだらな」となっているのがなかなか面白いですね。ランディ・ローズというロックの人もいたようでそちらからとったのかもしれませんが、好色な、の方を採用するならば好色な田口になってとても面白いと思います。なんかクラスに一人はいそうですよね、好色な田口。
ブルボン小林の名前の由来はわかりませんでした。小林の方も、本名も長嶋だし、いったいぜんたいどこから小林が来たのか皆目見当もつきません。ブルボンの方は、ブルボンっていうお菓子メーカーがあるのでそれが好きなのかなあ、というぐらいしか…。
もう思いつかない
思い付きで書きはじめたのでかなりどーでもいい感じになってますけれど、一応まとめとしてぼくが上の法則に従って「ピン!とくるペンネーム」を作成したいと思います。もし誰かがこの「ピン!とくるペンネーム」を使用して、受賞なんかしたら賞金の三分の一はぼくがもらうことにします。だいたいペンネームの役割はそれぐらいでしょう。ちなみにぼくは周囲の人間からは「致命的にネーミングセンスが欠けている」と罵倒を受けるぐらいの能力を持っているのでそのあたりを加味していただけるとありがたいかと。余談ですが生まれて初めて使ったHNは「スパイダマン」でした。
さあ、ぼくが考えた「カタカナ+平凡な名字」の法則にしたがったペンネームは、これです。
「マンドリン鈴木」
マンドリンの「ド」で濁点を使い(別にいらないけど)ぼくは男なのでカタカナの名前を前に持ってきて(別にこだわらなくていいけど)平凡な苗字の王様、鈴木を当てはめることによって「マンドリン」の強烈な個性を中和しようとこころみた意欲作です。どうです、これを使って、小説でも書いてみたらどうですか?