15×24 link four Riders of the Mark City (集英社スーパーダッシュ文庫 し 5-4)
- 作者: 新城カズマ,箸井地図
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/11
- メディア: 文庫
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そういえばあとがきでJ・R・R・トールキンの「指輪物語」を引き合いに出して15×24を語っています。特に物語の構成上似ているという意味ではなく、長い物語を書いていると途中で筆が停まったというトールキンと同じ体験をしたぜ! というだけの話です。しかしまあ、物語の構成上も似ているよなあと読んでいて思いました。内田樹先生が「映画の構造分析」の中で言っていたことだと思いますが、「指輪物語」に出てくる「指輪」そして15×24に出てくる「ピンクのケータイ」は、「何の効果があるかよくわからないが、大勢の人間が奪い合っているもの」であります。しかし「映画の構造分析」を引き合いに出しておきながら、一体どういう話だったのか忘れちまったのですが、たぶん奪い合わせることによっていくらでも物語を変化させることができる変幻自在の道具であるとかいうことが言いたかったのかもしれません。そしてその自由度の高さゆえにどこへ向かっていいのかわからなくなって筆が停まるのではないかと。いやまあ想像ですけれどね。この話、物語工学論には書いてあったかしらん? えーと、眠くて何も考えられないのでまたあとで追記。