基本読書

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人を動かす質問力

人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171)

人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171)

 色々なことがスっと腑に落ちた一冊。「質問力」がなぜ必要なのか、単純明快快刀乱麻、論理的にわかりやすく説明している。たとえばたった今、「しかしそもそも質問とは何だろうか?」と、こうぼくが質問したとしたら、たぶん読んだ人は「質問ってなんだろ?」と考えると思います。質問の力とは、相手にそうやって強制的に考えさせてしまうところにあります。それは「人を動かす」ことになります。それも、他人から強制的にやらされているという屈従の感覚の元ではなく、「自分から」動いていると錯覚してしまうわけです。親から「勉強しなさい!」と言われるとなんだかむしょうにやりたくなくなってしまいますが、親が「君は将来何になりたい?」「その為には何をどうすればいい?」と質問し続ければ、子どもは自然と「勉強が必要だ!」と自分で答えを出して、自分で動き出します。それが「人を動かす」ということです。

 そしてこれはまったく当然のことですが、この「質問力」というのは自分に対して行っても同様の効果を得ることができます。自分に質問をして(お前はそもそも何を目標にしているのだ?)(そのためにはお前は何をすればよいのか?)思考に道筋をつけていく。「考える」とは「なぜ?」と問い続けていくことあります。ただその場合に気をつけなければならないのは「ネガティブな質問を出さない」ことです。たとえば「なぜ俺はこんなにダメなのだろう?」という問いを最初に立てたとします。この問い、最初の前提が「ダメ」で始まっているので、何をどうこたえても「ダメな自分」しか浮かび上がってきません。「俺はこんなに借金があるし、もう死ぬしかないのではないか?」という問いも同様で、死んでしまったらそこで終わりです。「この途方もない借金を返す為にはいったいどういう手段があるんだ?」というポジティブな質問をしましょう。大切なのは、「問題は必ず解決する」という確信をもって質問をすることです。「人を動かす」の中の「人」とは、「他人」だけではなく「自分」も入っていますので、がんばって質問して自分を突き動かしていきましょう。